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当ページでは、空き家が火災保険に加入する際に求められる要件と、加入時におさえていただきたいポイントを解説します。
Contents
空き家に関する火災保険の必要性
結論から言うと、空き家でも火災保険への加入をお勧めします。
空き家には人が住んでおらず、保険は不要と考える方も多いかと思いますが、人が住んでいないことで生じるリスクもあります。
具体例を挙げると、
経年劣化に伴う建物の倒壊に伴い、近隣の住居、隣地の工作物、自動車等のほか、通行人がケガを負う等
が考えられます。
(1) 空き家に関する損害賠償責任を負う人
空き家の倒壊による被害について、その賠償責任を負うのは建物所有者です。
このため、人の生命身体に損害を与えた場合には、重い金銭債務を負うこともあります。
火災保険の加入要件
一般的な火災保険では、補償対象となる建物の用途により区分されます。
- 住宅物件
- 一般物件
1. 住宅物件
住宅物件とは、下記に該当する物件を指します。
- 転勤等の事情により一時的に空き家になっている場合
- 相続により取得し、定期的に宿泊している場合
- 常時ではないが、別荘など季節的な住居として使用している場合
- 賃貸物件として所有し、借り手が決まるまで一時的に空き家となっている場合
2. 一般物件
一般物件とは、下記に該当する物件を指し、住宅物件に比べると保険料が割高となる傾向にあります。
住居として使用する予定がない、または、家財が一切設置されず、住宅としての要件が整っていない場合
保険会社により、上記以外の区分を設けている場合があるため、事前に確認すると安心です。
空き家の火災保険契約 ポイント
空き家の火災保険を契約する際、次のポイントをおさえましょう。
- 空き家の状態を把握する
- 今後の維持・管理方針を決定する
- 複数社から見積もりをとる
1. 空き家の状態を把握する
火災保険に加入する場合、対象となる建物の状況を調査(以後、「建物状況調査」といいます)しましょう。
1-1. 建物状況調査とは
建物状況調査とは、日本建築士連合会が実施する講習を受けて合格した建築士が行う調査をいいます。
具体的には、既存住宅の基礎や外壁等に発生しているひび割れ・雨漏り等の劣化・不具合の有無を目視、計測等により調査するものです。
調査結果は「建物状況調査の結果の概要」にまとめられ、建築士の所属事務所の名前、登録番号の記載があるものは宅地建物取引業法に規定される建物状況調査として認められます。
1-2. 建物状況調査のメリット
建物状況調査には、下記のメリットが考えられます。
- 調査時点における空き家の状況を客観的に把握できる
- 今後の維持・管理方針を決める指標となる
- 劣化・不具合等の程度により保険に加入できる
1-3. 建物状況調査の要否
一般的に、火災保険の加入に際し、建物状況調査は必須ではありませんが、本調査を活用することで、保険契約の内容や今後の管理方針等に反映できるメリットがあります。
1-4. かかる費用
建物状況調査にかかる費用は、依頼先により異なります。
委託先の選択肢として、(1)住宅金融支援機構等の第三者機関、(2)住宅保証会社、(3)個人型調査会社が挙げられます。
一般的には、基本検査料5万円~15万円に加え、各社オプション料金がかかるといわれています。
1-5. 建物状況調査でできないこと
建物状況調査は、目視と非破壊検査により実施するため、下記の内容を知ることはできません。
- 宅建業法に規定された基準に基づく検査以外の項目
- 構造金物の取付状況
1-6. 建物状況調査の相談先
建物状況調査の実施を検討する場合、下記に相談することができます。
2. 今後の維持・管理方針を決定する
対象となる空き家について、今後の維持・管理方針を決定しましょう。
空き家の活用方法として、下記が考えられます。
- 家族が住む
- 賃貸に出す
- 売却する
- 更地にして別の用途に変更する
今後の活用方法に対応する保険契約をすることで、過不足のない補償が受けられます。
3. 複数社から見積もりをとる
空き家に関わる保険契約において、決定権を握るのは保険会社です。
そのため、この補償ならこの金額というルールはなく、加入要件も全て、保険会社が自由に設計できます。
一社のみで決定するのではなく、自身の目的達成に必要な保険商品を持つ会社と契約しましょう。
空き家が火災保険に加入する際の要件、ポイントまとめ
当ページでは、空き家が火災保険に加入する際の要件とポイントを解説しました。