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本記事では、建設業許可の業種についてそれぞれ解説します。
Contents
建設業許可とは
建設業許可とは、建設業法第3条に基づく許可を指し、軽微な建設工事を請け負う場合を除き、建設工事の完成を請け負うことを営業する場合に取得しなければならないものをいいます。軽微な建設工事とは、以下に該当するモノをいいます。
建築一式工事 | 次のいずれかに該当する場合 ①工事1件の請負代金の額が1,500万円未満(税込)の工事 ②請負金額にかかわらず、延べ面積が150㎡未満の木造住宅工事※ |
建築一式工事以外の建設工事 | 工事1件の請負代金の額が500万円未満(税込)の工事 |
※木造とは、主要構造部が木造であるものをいいます(建築基準法第2条第5号)
※住宅とは、住宅、共同住宅および店舗等の供用住宅で、延べ面積が2分の1以上を居住の用に供するものをいいます
※上記金額には、取引に係る消費税および地方消費税の額を含みます
建設業許可の区分
建設業の許可は、以下の区分に従って「国土交通大臣」または「都道府県知事」が行います。
2以上の都道府県に営業所を設けて営業する場合 | 国土交通大臣 |
1の都道府県のみに営業所を設けて営業する場合 | 都道府県知事 |
建設業許可の営業所とは
建設業許可でいう「営業所」とは、以下に該当するものをいいます。
- 本店または支店もしくは常時建設工事の請負契約を締結する事務所
- 他の営業所に対し請負契約に関する指揮監督を行うなど、建設業に係る営業に実質的に関与する場合
単に、登記上本店とされているだけで、実際に建設業に関する営業を行わない店舗や、建設業とは無関係な支店、営業所等は、建設業許可でいう「営業所」には該当しません。
一般建設業と特定建設業
建設業許可は、その規模等により「一般建設業」と「特定建設業」に区分されます。
特定建設業許可 | 元請負人として請け負った工事について、5,000万円以上※となる下請負契約を締結する場合 ※建築工事業の場合は8,000万円以上です |
一般建設業許可 | 上記以外 |
このため、発注者から直接請け負った1件の工事が比較的大規模であっても、その大半を自社で直接施工するなど、下請契約の総額が5,000万円みまんであれば、一般建設業許可で問題ありません。
上表の下請代金の制限は、元請業者に対するものであり、下請負人として工事を施工する場合、特に制限はありません。
業種別許可制度
建設業許可は、建設工事の種類ごとに行います。具体的には、下表のとおりです。
建設業許可の業種区分
建設工事の種類 | 工事の内容 | 具体例 | |
---|---|---|---|
1 | 土木一式工事 | 総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物を建設する工事 | |
2 | 建築一式工事 | 総合的な企画、指導、調整のもとに建築物を建設する工事 | |
3 | 大工工事 | 木材の加工又は取付けにより工作物を築造し、又は工作物に木製設備を取付ける工事 | 大工工事 型枠工事 造作工事 |
4 | 左官工事 | 工作物に壁土、モルタル、漆くい、ブラスター、繊維等をこて塗り、吹付け、又ははり付ける工事 | 左官工事 モルタル工事 モルタル防水工事 吹付け工事 とぎ出し工事 洗い出し工事 |
5 | とび・土工・コンクリート工事 | 足場の組立、機械器具・建設資材等の重量物のクレーン等による運搬配置、鉄骨等の組立て等を行う工事 | とび工事 ひき工事 足場等仮設工事 重量物のクレーン等による楊重運搬配置工事 鉄骨組立て工事 コンクリートブロック据付け工事 |
くい打ち、くい抜き及び場所打ぐいを行う工事 | くい工事 くい打ち工事 くい抜き工事 場所打ぐい工事 | ||
土砂等の掘削、盛上げ、締固め等を行う工事 | 土工事 掘削工事 根切り工事 発破工事 盛土工事 | ||
コンクリートにより工作物を築造する工事 | コンクリート工事 コンクリート打設工事 コンクリート圧送工事 プレストレストコンクリート工事 | ||
その他基礎的ないしは準備的工事 | 地すべり防止工事 地盤改良工事 ボーリンググラウト工事 土留め工事 仮締切り工事 吹付け工事 法面保護工事 道路付属物設置工事 屋外広告物設置工事 捨石工事 外構工事 はつり工事 切断穿孔工事 アンカー工事 あと施工アンカー工事 潜水工事 | ||
6 | 石工事 | 石材の加工又は積方により工作物を築造し、又は工作物に石材を取付ける工事 | 石積み(張り)工事 コンクリートブロック積み(張り)工事 |
7 | 屋根工事 | 瓦、スレート、金属薄板等により屋根をふく工事 | 屋根ふき工事 |
8 | 電気工事 | 発電設備、変電設備、送配電設備、構内電気設備等を設置する工事 | 発電設備工事 送配電線工事 引込線工事 変電設備工事 構内電気設備工事 照明設備工事 電車線工事 信号設備工事 ネオン装置工事 |
9 | 管工事 | 冷暖房、冷凍冷蔵、空気調和、給排水、衛生等のための設備を設置し、又は金属製等の管を使用して水、油、ガス、水蒸気等を送配するための設備を設置する工事 | 冷暖房設備工事 冷凍冷蔵設備工事 空気調和設備工事 給排水・給湯設備工事 厨房設備工事 衛生設備工事 浄化槽工事 水洗便所設備工事 ガス管配管工事 ダクト工事 管内更生工事 |
10 | タイル・れんが・ブロック工事 | れんが、コンクリートブロック等により工作物を築造し、又は工作物にれんが、コンクリートブロック、タイル等を取付け、又ははり付ける工事 | コンクリートブロック積み(張り)工事 レンガ積み工事 タイル張り工事 築炉工事 スレート張り工事 サイディング工事 |
11 | 鋼構造物工事 | 形銅、銅板等の鋼材の加工又は組立てにより工作物を築造する工事 | 鉄骨工事 橋梁工事 鉄塔工事 石油、ガス等の貯蔵用タンク設置工事 屋外広告工事 水門等の門戸設置工事 |
12 | 鉄筋工事 | 棒鋼当の鋼材を加工し、接合し、又は組立てる工事 | 鉄筋加工組立て工事 鉄筋継手工事 |
13 | 舗装工事 | 道路等の地盤面をアスファルト、コンクリート、砂、砂利、砕石等により舗装する工事 | アスファルト舗装工事 コンクリート舗装工事 ブロック舗装工事 路盤築造工事 |
14 | しゅんせつ工事 | 河川、港湾等の水底をしゅんせつする工事 | しゅんせつ工事 |
15 | 板金工事 | 金属薄板等を加工して工作物に取付け、又は工作物に金属製等の付属物を取付ける工事 | 板金加工取付け工事 建築板金工事 |
16 | ガラス工事 | 工作物にガラスを加工して取付ける工事 | ガラス加工取付け工事 ガラスフィルム工事 |
17 | 塗装工事 | 塗料、塗材等を工作物に吹付け、塗付け、又ははり付ける工事 | 塗装工事 溶射工事 ライニング工事 布張り仕上工事 鋼構造物塗装工事 路面標示工事 |
18 | 防水工事 | アスファルト、モルタル、シーリング材等によって防水を行う工事 | アスファルト防水工事 モルタル防水工事 シーリング工事 塗膜防水工事 シート防水工事 注入防水工事 |
19 | 内装仕上工事 | 木材、石膏ボード、吸音板、壁紙、たたみ、ビニール床タイル、カーペット、ふすま等を用いて建築物の内装仕上げを行う工事 | インテリア工事 天井仕上工事 壁張り工事 内装間仕切り工事 床仕上工事 たたみ工事 ふすま工事 家具工事 防音工事 |
20 | 機械器具設置工事 | 機械器具の組立て等により工作物を建設し、又は工作物に機械器具を取付ける工事 | プラント設備工事 運搬機器設置工事 内燃力発電設備工事 集塵機器設置工事 給排気機器設置工事 揚排水機器設置工事 ダム用仮設備工事 遊戯施設設置工事 舞台装置設置工事 サイロ設置工事 立体駐車場設置工事 |
21 | 熱絶縁工事 | 工作物又は工作物の設備を熱絶縁する工事 | 冷暖房設置 冷凍冷蔵設備 動力設備又は燃料工業 化学工業等の設備の熱絶縁工事 ウレタン吹付け断熱工事 |
22 | 電気通信工事 | 有線電気通信設備、無線電気通信設備、ネットワーク設備、情報設備、放送機械設備等の電気通信設備を設置する工事 | 有線電気通信設備工事 無線電気通信設備工事 データ通信設備工事 情報処理設備工事 情報収集設備工事 情報表示設備工事 包装機械設備工事 TV電波障害防除設備工事 |
23 | 造園工事 | 整地、樹木の植栽、景石のすえ付け等により庭園、公園、緑地等の苑地を築造し、道路、建築物の屋上等を緑化し、又は植生を復元する工事 | 植栽工事 地被工事 景石工事 地ごしらえ工事 公園設備工事 広場工事 園路工事 水景工事 屋上等緑化工事 緑地育成工事 |
24 | さく井工事 | さく井機械等を用いて、さく孔、さく井を行う工事又はこれらの工事に伴う揚水設備設置等を行う工事 | さく井工事 観測井工事 還元井工事 温泉掘削工事 井戸築造工事 さく孔工事 石油掘削工事 天然ガス掘削工事 揚水設備工事 |
25 | 建具工事 | 工作物に木製又は金属製の建具等を取付ける工事 | 金属製建具取付け工事 サッシ取付け工事 金属製カーテンウォール取付け工事 シャッター取付け工事 自動ドア―取付け工事 木製建具取付け工事 ふすま工事 |
26 | 水道施設工事 | 上水道、工業用水道等のための取水、浄水、配水等の施設を築造する工事又は公共下水道若しくは流域下水道の処理設備を設置する工事 | 取水施設工事 浄水施設工事 配水施設工事 下水処理設備工事 |
27 | 消防設備工事 | 火災警報設備、消化説い、避難設備若しくは消火活動に必要な設備を設置し、又は工作物に取付ける工事 | 屋内消火栓設置工事 スプリンクラー設置工事 水噴霧、泡、不燃性ガス 蒸発性液体又は粉末による消火設備工事 屋外消火栓設置工事 動力消防ポンプ設置工事 火災報知設備工事 漏電火災警報設備工事 非常電報設備工事 金属製避難はしご 救助袋、緩降機、避難橋又は排煙設備の設置工事 |
28 | 清掃施設工事 | し尿処理施設又はごみ処理施設を設置する工事 | ごみ処理施設工事 し尿処理施設工事 |
29 | 解体工事 | 工作物の解体を行う工事 | 工作物解体工事 |
1.土木一式工事
土木一式工事とは、総合的な企画、指導、調整のもと、土木工作物を建設する工事(補修、改造、解体等を含む)をいいます。
【関連記事】建設業許可「土木一式工事業」許可の工事内容、クリアすべき要件と資格、必要な手続きを解説
2.建築一式工事
建築一式工事とは、総合的な企画、指導、調整のもと、建築物を建設する工事をいいます。
【関連記事】建設業許可「建築一式工事業」許可の工事内容、クリアすべき要件と資格、必要な手続きを解説
3.大工工事
大工工事とは、木材の加工または取付により、工作物を築造または繊維等をコテ塗り、吹付け、はり付ける工事をいいます。
- 大工工事
- 型枠工事
- 造作工事など
【関連記事】建設業「大工工事業」許可の工事内容、クリアすべき要件と資格、必要な手続きを解説
4.左官工事
左官工事とは、工作物に壁土、モルタル、漆喰、プラスター、繊維等をコテ塗り、吹付け、はりつける工事をいいます。
- 左官工事
- モルタル工事
- モルタル防水工事
- 吹付け工事
- 研ぎ出し工事
- 洗い出し工事など
5.とび・土工・コンクリート工事
とび・土工・コンクリート工事とは、以下に該当するものをいいます。
- 足場の組立、機械器具、建設資材等の重量物の運搬配置、鉄骨等の組立て等を行う工事
- くい打ち、くい抜き、場所打ぐいを行う工事
- 土砂等の掘削、盛上げ、締固め等を行う工事
- コンクリートにより工作物を築造する工事
- その他、基礎的、準備的工事
具体例は、以下の通りです。
- とび工事、ひき工事、足場等仮設工事、重量物のクレーン等による揚重運搬配置工事、鉄骨組立て工事、コンクリートブロック据付け工事
- くい工事、くい打ち工事、くい抜き工事、場所打ぐい工事
- 土木工事、掘削工事、根切り工事、発破工事、盛土工事
- コンクリート工事、コンクリート打設工事、コンクリート圧送工事、プレストレストコンクリート工事
- 地滑り防止工事、地盤改良工事、ボーリンググラウト工事、土留工事、仮締切工事、吹付け工事、法衛保護工事、道路付属物設置工事、屋外広告物設置工事、捨石工事、外構工事、はつり工事、切断穿孔工事、アンカー工事、あと施工アンカー工事、潜水工事
【関連記事】建設業「とび・土工工事業」許可を取得するために満たすべき要件、工事内容、申請手続きを徹底解説!!
6.石工事
石工事とは、石材(石材に類似のコンクリートブロックおよび擬石を含む)の加工、積方により工作物を築造し、または、工作物に石材を取り付けるものをいいます。
- 石積み(張)工事
- コンクリートブロック積み(張)工事など
7.屋根工事
屋根工事とは、瓦、スレート、金属薄板等により屋根をふくものをいいます。
8.電気工事
電気工事とは、発電設備、変電設備、送配電設備、構内電気設備等を設置するものをいいます。具体例は、以下の通りです。
- 発電設備工事
- 送配電線工事
- 引込線工事
- 変電設備工事
- 構内電気設備(非常用電気設備を含む)工事
- 照明設備工事
- 電車線工事
- 信号設備工事
- ネオン装置工事など
【参考記事】建設業「電気工事業」許可の工事内容、クリアすべき要件と資格、必要な手続きを解説
9.管工事
管工事とは、冷暖房、冷凍冷蔵、空気調和、給排水、衛星等のための設備を設置し、または、金属製等の管を使用して水、油、ガス、水蒸気等を送配するための設備を設置する工事をいいます。
- 冷暖房設備工事
- 冷凍冷蔵設備工事
- 空気調和設備工事
- 給排水・給湯設備工事
- 厨房設備工事
- 衛生設備工事
- 浄化槽工事
- 水洗便所設備工事
- ガス管配管工事
- ダクト工事
- 管内更生工事など
【参考記事】建設業「管工事業」許可の工事内容、クリアすべき要件と資格、必要な手続きを解説
10.タイル・れんが・ブロック工事
タイル・れんが・ブロック工事とは、れんが、コンクリートブロック等により工作物を築造し、または、工作物にれんが、コンクリートブロック、タイル等を取付、または、はりつける工事をいいます。
- コンクリートブロック積み(張)工事
- れんが積み(張)工事
- タイル張り工事
- 築炉工事
- ストレート張り工事
- サイディング工事など
11.鋼構造物工事
鋼構造物工事とは、形銅、銅板等の鋼材の加工または組立により工作物を築造する工事をいいます。
- 鉄骨工事
- 橋梁工事
- 鉄塔工事
- 石油・ガス灯の貯蔵用タンク設置工事
- 屋外広告工事
- 水門当の門扉設置工事など
【関連リンク】
12.鉄筋工事
鉄筋工事業とは、棒鋼等の鋼材を加工し、接合し、または、組み立てる工事をいいます。
- 鉄筋加工組立工事
- 鉄筋継手工事など
13.舗装工事
塗装工事業とは、道路等の地盤面をアスファルト、コンクリート、砂、砂利、砕石等により舗装する工事をいいます。
- アスファルト舗装工事
- コンクリート塗装工事
- ブロック舗装工事
- 路盤築造工事など
14.しゅんせつ工事
しゅんせつ工事業とは、河川、港湾等の水底をしゅんせつする工事をいいます。
15.板金工事
板金工事業とは、金属薄板等を加工して工作物に取り付ける、または、工作物に金属製等の付属物を取り付ける工事をいいます。
- 板金加工取付工事
- 建築板金工事など
16.ガラス工事
ガラス工事業とは、工作物にガラスを加工して取り付ける工事をいいます。
- ガラス加工取付工事
- ガラスフィルム工事など
17.塗装工事
塗装工事業とは、塗料、塗材等を工作物に吹付け、シーリング材等にいより防水を行う工事をいいます。
- 塗装工事
- 溶射工事
- ライニング工事
- 布張り仕上工事
- 鋼構造物塗装工事
- 路面標示工事など
18.防水工事
防水工事業とは、アスファルト、モルタル、シーリング材等により防水を行う工事をいいます。
- アスファルト防水工事
- モルタル防水工事
- シーリング工事
- 塗膜防水工事
- シート防水工事
- 注入防水工事など
19.内装仕上工事
内装仕上工事業とは、木材、石膏ボード、吸音板、壁紙、たたみ、ビニル床タイル、カーペット、ふすま等を用いて、建物の内装仕上げを行う工事をいいます。
- インテリア工事
- 天井仕上げ工事
- 壁張り工事
- 内装間仕切り工事
- 床仕上工事
- たたみ工事
- ふすま工事
- 家具工事
- 防音工事など
20.機械器具設置工事
機械器具設置工事業とは、機械器具の組立等により工作物を建設し、工作物に機械器具を取り付ける工事をいいます。
- プラント設備工事
- 運搬機器設置工事
- 内燃力発電設備工事
- 集塵機器設置工事
- 吸排気機器設備工事
- 陽排水機器設置工事
- ダム用仮設備工事
- 遊戯施設設置工事
- 舞台装置設置工事
- サイロ設置工事
- 立体駐車設備工事など
21.熱絶縁工事
熱絶縁工事業とは、工作物、工作物の設備を熱絶縁する工事をいいます。
- 冷暖房設備、冷凍冷蔵設備、動力設備、燃料工業・化学工業等の設備の熱絶縁工事
- ウレタン吹付け断熱工事など
22.電気通信工事
電気通信工事業とは、有線電気通信設備、無線電気通信設備、放送機械設備、データ通信設備等の電気通信設備を設置する工事をいいます。
- 有線・無線電k時通信設備工事
- データ通信設備工事
- 情報処理設備工事
- 情報収集設備工事
- 情報表示設備工事
- 放送機械設備工事
- TV電波障害防除設備工事など
23.造園工事
造園工事業とは、整地、植木の植栽、影石の据付等により庭園、公園、緑地等の苑地を築造し、道路、建築物の屋上等を緑化、植生を復元する工事をいいます。
- 植栽工事
- 地被工事
- 景石工事
- 地ごしらえ工事
- 公園設備工事
- 広場工事
- 遠路工事
- 水景工事
- 屋上等緑化工事
- 緑地育成工事など
24.さく井工事
さく井工事業とは、さく井機械等を用いて、さく孔、さく井を行う工事、これらの工事に伴う揚水設備設置等を行う工事をいいます。
- さく井工事
- 観測井工事
- 還元井工事
- 温泉掘削工事
- 井戸築造工事
- さく孔工事
- 石油掘削工事
- 天然ガス掘削工事
- 揚水設備工事
25.建具工事
建具工事業とは、工作物に木製、金属製の建具等を取り付ける工事をいいます。
- 金属製建具取付工事
- サッシ取付工事
- 金属製カーテンウォール取付工事
- シャッター取付工事
- 自動ドア取付工事
- 木製建具取付工事
- ふすま工事など
26.水道施設工事
水道施設工事業とは、上水道、工業用水道等のための取水、浄水、排水等の設備を築造する工事、公共下水道、流域下水道の処理設備を設置する工事をいいます。
- 取水施設工事
- 浄水施設工事
- 排水施設工事
- 下水処理設備工事など
27.消防施設工事
消防施設工事業とは、火災警報設備、消火設備、非難設備、消火活動に必要な設備を設置、または、工作物に取り付ける工事をいいます。
- 屋内消火栓設置工事
- スプリンクラー設置工事
- 水噴霧、泡、不燃性ガス、蒸発性液体、粉末による消火設備工事
- 屋外消火栓設置工事
- 動力消防ポンプ設置工事
- 火災報知設置工事
- 漏電火災警報器設置工事
- 非常警報設備工事
- 金属製非難はしご、救助袋、緩降機、非難橋、排煙設備の設置工事など
28.清掃施設工事
清掃施設工事業とは、し尿処理施設またはごみ処理施設を設置する工事をいいます。
29.解体工事
解体工事業とは、工作物の解体を行う工事をいいます。
それぞれの専門工事において建設される目的物につき、それのみを解体する工事は、各専門工事に該当するため、対応する工事区分にて許可を取得する必要があります。
特に、総合的な企画、指導、調整のもとに土木工作物や建築物を解体する工事は、それぞれ「土木一式工事」「建築一式工事」に該当することに注意しましょう。
解体工事業の場合、
請負金額が500万円未満の場合でも「建設リサイクル法」の登録は必要なため、無登録で解体工事を行うことはできません。
【関連記事】建設業「解体工事業」許可を取得するために満たすべき要件、工事内容、必要な手続きを徹底解説!
【関連記事】解体工事業登録の要件、必要な手続、注意点を解説
建設業許可の有効期限
建設業許可には有効期限があり、許可を受けた日から5年間です。そのため、5年ごとに更新を受けなければ許可を失うことになります。
更新申請は、有効期間の満了日から30日前までに行う必要がある点に注意しましょう。
【関連記事】建設業許可の更新に必要な手続、注意点を解説
【関連記事】建設業「決算変更届」に必要な書類、注意点を解説
建設業許可を取るための6つの条件
建設業許可を取得するには、以下の要件をすべて満たす必要があります。
- 経営能力があること
- 専任技術者がいること
- 財産的基礎があること
- 社会保険に加入していること
- 請負契約に関し、誠実性があること
- 欠格要件等に該当しないこと
1.経営能力があること
法人の場合、常勤役員のうち1人以上、個人の場合、個人事業主本人に以下の経験が求められます。
建設業を営む会社の役員、または個人事業主として5年以上の経験があること
この経験を証明するには、以下の書類が必要です。
区分 | 建設業許可 | 必要書類 |
---|---|---|
法人 | あり | ①履歴事項全部証明書 ②建設業許可通知書の写し など |
なし | ①履歴事項全部証明書 ②工事請負契約書 または 注文書 ③②に対応する通帳 ④②に対応する請求書 など | |
個人事業主 | あり | ①確定申告書の控え ②建設業許可通知書の写し など |
なし | ①確定申告書の控え ②工事請負契約書または注文書 ③②に対応する通用 ④②に対応する請求書 など |
上記が用意できない場合、代替措置を考えることになりますが、難易度は超SSSクラスになることにご注意ください。
2. 専任技術者がいること
申請者が建設業を行う営業所ごとに、常勤の専任技術者を配置しなければなりません。許可を受けようとする建設業許可の種類により、専任技術者の要件が異なる点に注意しましょう。詳しくは、専任技術者とは?をご覧ください。
3.財産的基礎があること
財産的基礎について、申請する建設業許可の区分により内容が異なります。
一般建設業許可の場合
一般建設業許可を申請する場合、申請時において、以下のいずれかを満たす必要があります。
- 自己資本の額が500万円以上であること
- 500万円以上の資金調達力があること
1.自己資本の額が500万円以上であること
「自己資本」とは、法人の場合、貸借対照表の「純資産合計の額」、個人の場合、貸借対照表における「期首資本+事業主借+事業主利益ー事業主貸+引当金+準備金」の額をいいます。
2.500万円以上の資金調達力があること
500万円以上の資金調達力を証明するため、取引先金融機関が発行する500万円以上の預金残高証明書を提出する必要があります。
特定建設業許可の場合
特定建設業許可を申請する場合、申請時において、以下のすべてを満たす必要があります。
- 資本金の額が2,000万円以上であること
- 自己資本の額が4,000万円以上であること
- 流動比率が75%以上であること
- 欠損の額が資本金の額の20%を超えていないこと
1.資本金の額が2,000万円以上であること
資本金とは、法人の場合、貸借対照表における「資本金の額」をいいます。一方、個人の場合、貸借対照表における「期首資本」をいいます。
2.自己資本の額が4,000万円以上であること
自己資本とは、法人の場合、貸借対照表における「純資産合計の額」、個人の場合、貸借対照表における「期首資本+事業主借+事業主利益ー事業主貸+引当金+準備金」の合計額をいいます。
3.流動比率が75%以上であること
流動比率は、「流動資産合計÷流動負債合計×100」にて算出します。ただし、貸借対照表における「流動資産合計」が「流動負債合計」より多い場合には計算する必要はありません。
4.欠損の額が資本金の額の20%を超えていないこと
欠損の額が資本金の20%を超えていないかどうかの確認は、以下の方法で算出します。
法人 | 資本金に対する欠損の額の割合(%) =(マイナスの繰越利益剰余金ー(資本剰余金+利益準備金+その他利益剰余金))÷資本金×100 |
個人 | 期首資本金に対する欠損の額の割合(%) =(事業主損失+事業主借ー事業主貸)÷期首資本金×100 |
ただし、貸借対照表における「繰越利益剰余金」がプラスの場合や、「資本剰余金(資本剰余金合計)、利益準備金及びその他利益剰余金(繰越利益剰余金を除く)の合計額」が「繰越利益剰余金のマイナスの額」を上回る場合、計算する必要はありません。
4.必要な社会保険に加入している
建設業許可「清掃施設工事業」を申請するには、適用除外になる場合を除き、必要な社会保険への加入が求められます。
【関連記事】建設業許可の要件「社会保険への加入」について
健康保険・厚生年金保険
法人の場合、従業員の数にかかわらず、加入する必要があります。個人の場合、常勤の従業員が5人以上いる場合に限り、加入が必要です。
雇用保険
法人・個人にかかわらず、以下に該当する労働者が1人以上いる場合、雇用保険への加入手続きが必要です。ただし、法人の役員や個人事業主が加入することはできません。
- 引続き31日以上の雇用が見込まれる
- 1週間の所定労働時間が20時間以上
5.請負契約に関して誠実性があること
建設業許可「清掃施設工事業」の申請にあたり、法人の場合はその法人、役員等、支店、または営業所の代表者、個人の場合は本人、または支配人等に対し、請負契約に関して不正、または不誠実な行為をするおそれが明らかでないことが求められます。
不正な行為とは
不正な行為とは、請負契約の締結、または履行に際し、詐欺・脅迫・横領等法律に違反する行為が該当します。
不誠実な行為とは
不誠実な行為とは、工事内容・工期等について、請負契約に違反する行為が該当します。
6.欠格要件に該当しないこと
欠格要件とは、以下のようなものをいいます。
- 許可申請書、またはその添付書類の中の重要な事項について虚偽の記載がある、または重要な事実の記載が欠けているとき
- 法人の場合はその法人、役員等、法定代理人、支店、または営業所の代表者、個人の場合は本人、または支配人等が以下の要件に該当するとき
ア.精神の機能の障害により建設業を適正に営むことができない人、または破産者で復権を得ない人
イ.建設業許可を取り消されてから5年を経過しない人
ウ.許可の取り消しを免れるために廃業の届出をしてから5年を経過しない人
エ.建設工事を適正に施工しなかったために公衆に危害を及ぼしたとき、または危害を及ぼすおそれが大きいとき
オ.営業停止を命じられ、その停止期間が経過しない人
カ.禁固以上の刑(禁固、懲役、死刑)に処せられ、その刑の執行を終わり、またはその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない人
キ.一定の法律に違反し、または罪を犯したことにより罰金刑に処せられ、その刑の執行を終わり、またはその刑の執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない人
ク.暴力団員、または暴力団員でなくなった日から5年を経過しない人
ケ.暴力団員等がその事業活動を支配する人
建設業許可の申請手続き
建設業許可の申請は、以下の流れで行います。
- 申請先となる都道府県より「建設業許可申請の手引き」、「建設業許可申請の様式一覧」を受け取る
👉申請先ホームページからダウンロードする、または窓口にて購入できます - 添付書類を収集する
- 申請書類を作成する
- 申請
👉申請書の正・副本、添付書類、申請手数料を持参、または郵送にて提出 - 建設業許可の取得
👉許可が下りると、事業所宛に「建設業許可通知書」が郵送されます
申請窓口
申請者の営業所が1つの都道府県内にのみ設置されている場合には「都道府県知事」、営業所が2つ以上の都道府県に設置されている場合は「国土交通大臣」宛に申請を行います。
都道府県知事の場合
都道府県 | 担当窓口 | 都道府県 | 担当窓口 |
---|---|---|---|
北海道 | 建設部建設政策局 建設管理課 | 滋賀県 | 土木交通部 管理課 |
青森県 | 県土整備部 管理課 | 京都府 | 建設交通部 指導検査課 |
岩手県 | 県土整備部 建設技術振興課 | 大阪府 | 住宅まちづくり部 建築振興課 |
宮城県 | 土木部事業管理課 | 兵庫県 | 県土整備部 県土企画局 総務課 建設業室 |
秋田県 | 建設部 建設政策課 | 奈良県 | 県土マネジメント部 建設業・契約管理課 |
山形県 | 県土整備部 建設企画課 | 和歌山県 | 県土警備部 県土整備政策局 技術調査課 |
福島県 | 土木部 技術監理課 建設産業室 | 鳥取県 | 県土整備部 県土総務課 |
茨城県 | 土木部 監理課 | 島根県 | 土木部 土木総務課 建設産業対策室 |
栃木県 | 県土整備部 監理課 | 岡山県 | 土木部 監理課 建設業班 |
群馬県 | 県土整備部 建設企画課 | 広島県 | 土木建築局 建設産業課 建設業グループ |
埼玉県 | 県土整備部 建設管理課 | 山口県 | 土木建築部 監理課 建設業班 |
千葉県 | 県土整備部 建設・不動産産業課 建設業班 | 徳島県 | 県土整備部 建設管理課 |
東京都 | 都市整備局 市街地建築部 建設業課 | 香川県 | 土木部 土木監理課 契約・建設業グループ |
神奈川県 | 県土整備局 事業管理部 建設業課 | 愛媛県 | 土木部 土木管理局 土木管理課 |
新潟県 | 土木部 監理課 建設業室 | 高知県 | 土木部 土木政策課 |
山梨県 | 県土整備部 県土整備総務課 建設業対策室 | 福岡県 | 建築都市部 建築指導課 |
長野県 | 建設部 建設政策課 建設業係 | 佐賀県 | 県土整備部 建設・技術課 |
富山県 | 土木部 建設技術企画課 | 長崎県 | 土木部 監理課 |
石川県 | 土木部 監理課 建設業振興グループ | 熊本県 | 土木部 監理課 |
岐阜県 | 県土整備部 秘術検査課 | 大分県 | 土木建築部 土木建築企画課 |
静岡県 | 交通基盤部 建設業課 | 宮崎県 | 県土整備部 管理課 |
愛知県 | 都市整備局 都市基盤部 都市総務課 | 鹿児島県 | 土木部 監理課 |
三重県 | 県土整備部 建設業課 | 沖縄県 | 土木建築部 技術・建設業課 |
福井県 | 土木部土木管理課 | ー |
国土交通大臣の場合
地方整備局名 | 担当部・課など | 管轄区域 |
---|---|---|
北海道開発局 | 事業振興部 建設産業課 | 北海道 |
東北地方整備局 | 建政部 建設産業課 | 青森県、岩手県、宮城県 秋田県、山形県、福島県 |
関東地方整備局 | 建政部 建設産業第一課 | 茨城県、栃木県、群馬県 埼玉県、千葉県、東京都 神奈川県、山梨県、長野県 |
北陸地方整備局 | 建政部 計画・建設産業課 | 新潟県、富山県、石川県 |
中部地方整備局 | 建政部 建設産業課 | 岐阜県、静岡県 愛知県、三重県 |
近畿地方整備局 | 建政部 建設産業第一課 | 福井県、滋賀県、京都府 大阪府、兵庫県、奈良県 和歌山県 |
中国地上整備局 | 建政部 計画・建設産業課 | 鳥取県、島根県、岡山県 広島県、山口県 |
四国地方整備局 | 建政部 計画・建設産業課 | 徳島県、香川県 愛媛県、高知県 |
九州地方整備局 | 建政部 建設産業課 | 福岡県、佐賀県、長崎県 熊本県、大分県、宮崎県 鹿児島県 |
沖縄総合事務局 | 開発建設部 建設産業・地方整備局 | 沖縄県 |
申請費用
建設業許可申請では、以下の金額が必要です。
申請区分 | 知事許可 | 大臣許可 |
---|---|---|
新規 | 9万円 | 15万円 |
許可換え新規 | ||
一般・特定 新規 | ||
業種追加 | 5万円 | |
更新 |
建設業に関する相談窓口
建設業に関する相談窓口として、以下が設置されています。
建設業フォローアップ相談ダイヤル | ☎0570-004976 📧hqt-kensetsugyo110@ml.mlit.go.jp 10:00~12:00 13:30~17:00 (土日祝、閉庁日を除く) | 建設業に関する総合的な相談窓口 労務単価、品確法の運用指針、社保加入対策など建設業に関する相談を総合的に受け付けてくれる |
建設業取引適正化センター | 東京 ☎03-3239-5095 📧tokyo@tekitori.or.jp 大阪 ☎06-6767-3939 📧osaka@tekitori.or.jp | 請負契約に関するトラブルの相談窓口 元請・下請間等の取引で困った場合、相談先となる関係行政機関や紛争処理機関等を紹介してくれる |
駆け込みホットライン | ☎0570-018-240 📧hqt-kakekomi-hl@gxb.mlit.go.jp 10:00~12:00 13:30~17:00 (土日祝、閉庁日を除く) | 建設業法に係る違反行為の通報を受付 法令違反の疑いがある建設業者には、必要に応じ立入検査等を実施し、違反行為があれば指揮監督が行われる |