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社長死亡時の相続手続、注意点を解説

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当ページでは、社長が死亡した際に必要な相続手続、注意点を解説します。

社長死亡時の相続財産

法人の代表者(代表取締役)が死亡した場合、「個人資産」と「事業資産」に分けて考えます。

1. 個人資産

個人資産とは、社長が個人的に所有している財産を指します。

社長の個人資産は、相続人が相続することが可能ですが、法人で承継することはできません。

社長が保有する自社株式や会社への貸付金は相続対象となる点に注意しましょう

社長から会社に資金を貸し付けている場合、社長個人の債権として、会社から返済してもらう必要がありますが、実務上、返済見込は低いため、債権放棄や資本金への振替、第三者譲渡等を検討しましょう。

2. 事業資産

事業資産とは、法人名義で所有している下記のような財産を指します。

  1. 代表取締役の地位
  2. 会社の資産・債務
  3. 社長からの貸付債務

社長の相続手続

社長の個人資産について、通常の相続と同様に手続をします。

しかし、社長ならではの手続も発生するため、下記に注意しましょう。

1. 自社株式

社長が保有する自社株式について、相続人が承継するほか、第三者に買い取ってもらう方法があります。

株式の中には「譲渡制限付株式」がありますが、相続は譲渡に該当しないため、問題なく相続は可能です。

このため、第三者に買い取ってもらう場合でも、1度相続人の名義を経由し、再度、第三者名義に変更することになります。

ただし、相続人から第三者への譲渡については、一定の制限がかけられている可能性もあります。

2. 会社内における手続

会社において、社長の後任者を選任する必要があります。

株式会社の場合、定款に特別の定めがなければ、株主総会で選任することになるでしょう。

この点、亡くなった社長が自社株式の過半数を保有していた場合には、これを相続する人が実質的な決定権をもつことになります。

株主総会で行使できる議決権は、保有する株式数に比例するのが一般的だからです。

経営に参加したくない・できない場合

相続人が株式を相続すると、会社の経営に参加しなくてなりません。

この場合、会社に株式の買取りを請求する方法、または 会社を解散する方法を検討しましょう。

1. 会社に株式を買い取ってもらう

会社に株式を買い取ってもらうには、譲渡する株式の種類・数を特定し、会社に申込みを行います(会社法 第159条第1項)

これを受け、会社は、株主総会の特別決議で下記の事項を定めます(会社法 第160条第1項)

  • 取得する自己株式の種類 及び 数
  • 自己株式の取得と引換えに交付する金銭等の内容 及び 総額
  • 株式を取得できる期間

決定後、通知が届き、定められた内容に基づいて譲渡手続を行うことになります。

1-1. 相続人に発生する税金

株式を相続する場合、相続税の課税対象となります。

この後、相続した株式を会社に買い取ってもらう際には所得税を負担する必要があります。

この所得税には、譲渡にかかる譲渡所得、買取により受け取る金銭を「配当」とみなしてかかる配当所得に分けられます。

1-2. 軽減措置

ただし、一定要件を満たすことで、下記の適用を受けられる可能性があります。

  1. 譲渡対価の全額を譲渡所得の収入金額とする特例
  2. 相続税額を取得費に加算する特例

いずれも、相続の翌日から3年10か月以内の買取りに認められるため、早期の判断が必要です。

自身での判断が難しい場合、早めに税務署または税理士までご相談ください。

2. 会社を解散する

社長が死亡したことを理由に会社を解散する場合、清算結了手続が必要です。

  1. 社長死亡による退任登記
  2. 新規代表者の就任登記
  3. 会社の解散決議・解散登記
  4. 代表清算人登記
  5. 解散のための官報公告
  6. 清算結了登記

2-1. 社長死亡による退任登記

株式会社の代表取締役が亡くなった場合、会社内では「退任」の扱いになります。

これに伴い、退任登記を行わなければならないだけでなく、定款によっては後任者の選任、必要に応じて定款変更のために株主総会を開催し、新たに就任する後任の代表取締役を選任します。

2-2. 新規代表者の就任登記

新規代表者が選任されたら、就任登記を行います。

2-3. 会社の解散決議・解散登記

新規代表者の就任と共に、会社の解散と清算人選任決議を行います。

決議が承認された場合、2週間以内に解散登記を行う必要があります。

2-4. 代表清算人登記

解散登記・代表清算人登記を行い、清算人主体で解散手続を進めます。

2-5. 解散のための官報公告

債権者に対し、債権を申し出るよう官報に公告しますが、債務が特定できている債権者には個別に催告します。

官報公告から掲載まで約10日間の日数を要しますので、解散決議を行う株主総会の開催前に申込みをしておくといいでしょう。

会社の財産を換価し、未回収の債権を回収する等の手続を行い、公告・催告期間が過ぎた後、債権者に債務を弁済します。

全ての債務を弁済しても財産が残った場合、残余財産は株主に分配します。

分配完了後、清算人が決算報告を作成し、株主総会での決議を経て承認を得られると清算結了となり、会社が消滅します。

2-6. 清算結了登記

最後に、清算結了登記を行い、税務署での手続を行って手続は終了となります。

社長が死亡した場合の相続手続、注意点まとめ

当ページでは、社長が死亡した場合に必要な相続手続と注意点を解説しました。

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カテゴリー: 相続・相続税


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(さかきばら さな)
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