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定期購入時に確認すべき事項、注意点を解説

当サイトの一部に広告を含みます。

当ページでは、ネット通販における「定期購入」契約時に確認すべき事項、注意点を解説します。

定期購入とは

定期購入とは、一定期間にわたり、商品・サービスを購入・利用する契約を指します。

似ているものにサブスクリプションサービスがありますが、定期購入では物品を購入するのに対し、サブスクは、定額料金を支払い、一定の利用権(使用権)を得ている点で異なります。

定期購入に関する相談事例

インターネット・SNS等の広告を介し、お試し・1度きりのつもりで申込んだにもかかわらず、実際には、複数回の商品購入を前提とした契約(定期購入契約)の場合があります。

下記は、国民生活センターに寄せられた相談事例です。

  • インターネット広告を見てお試しのつもりでファンデーションを注文したところ、2回目と3回目の商品も届いた。解約手続きがうまくできない。どうしたらよいか。
  • SNSの広告を見て体力増進のためのサプリメントを購入した。1回限りと確認し購入したにもかかわらず、4回の受け取りが条件の定期購入になっていた。納得できない。
  • インターネット広告を見て美容パックをお試し注文したら定期購入だった。すぐに指定の解約手続きをしたが、先日2回目が届いた。
  • SNSの広告を見てお試し価格の育毛剤を注文したところ定期購入となっていた。解約の電話をすると5回コースで途中解約できないと言われた。納得できない。

(出典:独立行政法人 国民生活センター

(1) 考えられるトラブルの原因

相談事例から、下記の課題が考えられます。

  1. 効能・低価格を過剰に強調し、契約内容がわかりづらい構成になっている
  2. 購入条件・注意事項の記載箇所まで、何度も画面をスクロールする必要がある
  3. 購入時の最終確認画面において、初回購入価格しか表示されない
  4. 解約・返品に関する記載が見つけづらい

販売者が表示しなければならない事項

特定商取引法において、販売事業者には、取引の基本的な事項を分かりやすく表示させることや、消費者を誤認させる表示をしてはならない義務が課されています。

具体的には、下記の事項を「最終確認画面」に表示しなければなりません。

分量商品の数量
サービスの提供回数
定期購入契約の場合、各回の分量を表示
販売価格・対価複数商品を購入する顧客について、支払総額を表示
定期購入契約の場合、2回目以降の代金を表示
支払時期・方法定期購入契約の場合、各回の請求時期を表示
引渡・提供時期定期購入契約の場合、次回分の発送時期等についても表示
申込みの撤回、解除に関する事項返品・解約に関する連絡先・方法
返品・解約の条件等について、見やすい箇所に表示
申込期間
(期限がある場合)
季節商品や、期間限定販売を行う場合、その申込期限を表示
出典:施行規則 第8条第7号等

(1) 定期購入契約が有効な場合

具体的に、下記に該当する場合には、定期購入・自動更新等が認められます。

  1. 購入時点において、定期購入・継続購入(回数)等、継続的な契約であることを明確に表示されている場合
  2. 見やすい箇所に、契約の定期購入・自動更新に関する記載がある
  3. 定期購入・自動更新について、「はい」「いいえ」と選択式の項目が設置されている
  4. 定期購入・自動更新をしない(辞める)選択肢が設置されている など

(2) 定期購入契約が無効な場合

下記に該当する場合、定期購入・自動更新等は無効になる可能性があります。

  1. 購入と継続購入がセットであり、初回購入時にその旨が明確に表示されていない
  2. こちらからキャンセルの連絡をしない限り、自動的・継続的に商品が送付される
  3. 継続的な契約であることが、利用規約内に小さく(見づらく)表示されているのみで、購入者の理解が難しい
  4. 定期購入・自動更新等の記載が、商品購入・申込画面からリンクのないページにのみ表示されている
  5. 買い切りを選択することができない など

定期購入契約時に確認すべき事項

定期購入トラブルを防ぐため、購入者は契約・購入前に、下記を確認しましょう。

  1. 自身の希望する購入回数
  2. 継続購入の場合、回数制限の有無
  3. 支払総額
  4. 解約・返品の可否、その条件と方法

定期購入の注意点

ネット通販を利用する際は、下記に注意しましょう。

  1. 記録を残す
  2. クーリング・オフの対象外

1. 記録を残す

ネット通販で商品を購入する際は、申込みの最終確認画面をスクショする、または 契約条件のわかる画面等を証拠として残しましょう。

Webサイト・アプリの場合、注文後に事業者が条件を変更する可能性があり、後から契約時の条件を確認するのが困難な場合があります。

また、事業者から送られてくるメール・通知等は、取引完了まで保管しておきましょう。

2. クーリング・オフの対象外

原則、ネット通販の場合、無条件に契約を解除できる「クーリング・オフ制度」の対象外です。

対面による勧誘等で契約する場合とは異なり、自分の意思で購入したものと推定されることが理由です。

このため、購入(契約)時点において、解約・返品、契約内容の変更方法が確認できない場合には、1度購入を思いとどまり、慎重に検討することをオススメします。

ただし、販売者が必要事項を表示していない場合や、購入者を誤認させる表示を行っていた場合、これらに基づき、契約を取消すことができる可能性もあります。

ネット通販に関する相談窓口

ネット通販による取引で、不安や疑問を抱いた場合は、消費者ホットライン「188」、または お近くの警察署までご相談ください。

関連リンク

定期購入時に確認すべき事項、注意点 まとめ

当ページでは、ネット通販における「定期購入」で確認すべき事項と注意点を解説しました。

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榊原沙奈
(さかきばら さな)
ヲタク行政書士®
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