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問題49
1960 年代以降の東南アジアに関する次のア~オの記述のうち、妥当でないものの組合せはどれか。
ア 1967 年に、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの5 か国が東南アジア諸国連合(ASEAN)を結成した。
イ ベトナムは、1986 年からペレストロイカ政策のもとに、共産党一党体制を保ちながらゆるやかな市場開放を進めた。
ウ ラオスでは、内戦の終結を受けて、1993 年の総選挙で元国王を支援する勢力が勝利して王制が復活した。
エ インドネシアでは、1997 年のアジア通貨危機で市民の不満が高まり、1998 年にスハルト政権が倒れて民政に移管した。
オ ミャンマーでは、2021 年にクーデターが発生し、軍部が全権を掌握した。
1 ア・イ
2 ア・オ
3 イ・ウ
4 ウ・エ
5 エ・オ
正解:3(イ・ウ)
この問題は、1960年代以降における東南アジアの歴史や政治動向に関する知識を問うものです。
ア:妥当
ASEAN(東南アジア諸国連合)は、1967年8月8日にバンコクで設立されました。
設立当初の加盟国は、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイの5カ国で、本肢は妥当です。
イ:妥当でない
ベトナムの改革政策は、ペレストロイカではなく「ドイモイ(刷新)」政策です。
ペレストロイカとは、ソ連のゴルバチョフ書記長が進めた改革を指し、ベトナム政策とは関係ありません。
ベトナムは、1986年にドイモイ政策を採択し、共産党一党体制を維持しながら経済の市場化を進めました。
したがって、本肢は妥当ではありません。
ウ:妥当でない
結論から言うと、ラオスで王政は復活していません。
ラオスは、1975年に内戦を終結し、ラオス人民民主共和国が成立しました。
この際、王政は廃止され、共産党政権が成立しました。
本肢にある1993年の総選挙は行われておらず、元国王を支援する勢力が台頭することもなかったことから、本肢は完全に誤りです。
エ:妥当
インドネシアは、1997年のアジア通貨危機により経済が悪化し、スハルト政権への不満が高まりました。
1998年にスハルト大統領は辞任し、インドネシアは民政移管を進める事となったことから、本肢は妥当です。
オ:妥当
2021年2月1日にミャンマーで軍事クーデターが発生し、アウンサンスーチー氏率いる民放政府が廃除されました。
以降、権力は軍部が掌握しています。
したがって、本肢は正しいです。