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当ページでは、金融機関の「代理人登録制度」の概要、注意点を解説します。
Contents
代理人登録制度とは
代理人登録制度とは、預金者本人が事前に申込むことで、本人が窓口・ATMに足を運べない場合、あらかじめ登録した代理人に対し、入出金等の手続が認めるサービスを指します。
認知症対策として勧められることも多いですが、病気や怪我により、外出が難しくなる場合もあるため、早期の検討が🙆です。
代理人ができる内容
代理人登録制度の内容は、金融機関により異なりますが、一般的に、代理人には下記の取引等が認められます。
- 円預金の入出金取引・解約
- 運用商品の売却・解約
- 住所・電話番号等の変更手続、通帳再発行等の届
- 取引内容の照会、残高証明書発行の手続 など
各金融機関の例
下記は、代理人登録制度を実施している金融機関の例です。
1. みずほ銀行「代理人予約サービス」
みずほ銀行では、下記の代理人サービスを実施しています。
1-1. 代理人予約サービスの概要
項目 | 内容 |
---|---|
代理人で行える主な銀行取引 (所定の診断書受理後) | ・円預金の入出金取引 ・解約運用商品(外貨預金・投資信託・公共債等)の売却 ・解約住所・電話番号変更のお届け、通帳再発行等の各種お届け ・取引内容の照会、残高証明書発行のお手続き等 |
代理人として指定できる人 | 原則、配偶者または二親等以内のご親族(血族)*1 |
代理人による取引可能時期 | みずほ銀行所定の診断書を提出した後 |
手数料 | 無料*2 |
*1 みずほ銀行の判断により、指定の代理人では申込を拒否される場合もある点に注意
*2 診断書取得費用は、申請者負担
1-2. 申込の流れ
代理人予約サービの申込は、最寄りのみずほ銀行窓口において、本人、代理人とで行う必要があります。
事前に予約しておくと安心ですね。
手順は、「ご来店目的」→「各種手続」→「その他」→「予約日時選択」、「ご相談内容・ご希望欄」に代理人予約サービスの申込希望の旨をご記入ください。
【関連】ATM・店舗を検索する|みずほ銀行
1-3. 手続に必要なもの
代理人予約サービスの申込時には、下記が必要です。
本人 | 取引印 本人確認資料 |
代理人 | 本人確認資料 |
代理人との取引開始時には、下記が必要な点に注意しましょう。
- 診断書(みずほ銀行が定める様式)
- 本人、代理人の関係がわかる公的書類
- 代理人名義の普通預金口座
2. 代理人指名手続|三井住友銀行
三井住友銀行では、預金者本人に代わり、代理人がATM等で入出金できる代理人用のキャッシュカードを発行することができます。
2-1. 代理人指名手続で必要なもの
代理人指名手続において、下記の書類を本人が提出する必要があります。
- 本人確認書類
- 届出印
- 通帳またはキャッシュカード
2-2. 代理人の出金時に必要なもの
代理人が出金する際、下記が必要です。
- 代理人の本人確認書類
- 出金口座の通帳、届出印
3. 予約型代理人|三菱UFJファイナンシャル・グループ
株式会社 三菱UFJファイナンシャル・グループでは、(1)三菱UFJ銀行、(2)三菱UFJ信託銀行、(3)三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社において、予約型代理人制度を実施しています。
3-1. 予約型代理人制度の概要
代理人として指定できる人 | 原則、親族(配偶者または二親等内血族) その他の親族、パートナーを指定できる場合あり |
代理人による取引可能時期 | 診断書提出後から可能 |
代理人ができる手続 | ・円預金の入出金取引・解約 ・運用性商品(外貨預金・投資信託・株式等)の売却・解約 ・住所・電話番号等変更届 ・残高証明書発行の手続など |
手数料 | 無料 |
4. 代理人届|イオン銀行
AEON技能では、「代理人届」サービスを実施しています。
4-1. 代理人届概要
手続場所 | イオン銀行店舗(店舗一覧) 【関連】 オンライン相談予約手順 オンライン相談サービス | |
利用できる人 | イオン銀行に口座を保有する個人 | |
指定可能な代理人の範囲 | ・原則、2親等内の推定相続 ・財産管理等を主な業務としている法人 ※パートナー等を指定できる場合あり | |
代理人の取引範囲 | ・普通預金の入出金取引 ・定期預金、積立式定期預金の取引 ・諸届取引(属性変更、カード再発行、各種証明書発行) ・カードローン返済・解約、その他ローン返済取引 ・外貨預金、iDeCo、合同金銭信託の解約取引 | |
効力発生時期 | 1.代理人(即時発効型)を選択した場合 | 受付完了時点 |
2.代理人(予約型)を選択した場合 | 本人が意思能力を喪失していると診断され、診断書を提出した時点 | |
留意事項 | ・本人および代理人の意思確認が困難場合には手続不可 ・手続には原則、本人と代理人の来店が必要 ・本人の希望により、代理人の取引範囲を規制することも可能 |
4-2. 申込みに必要な書類
代理人届は、下記の書類を提出して行います。
- 口座名義人のキャッシュカード
- 本人確認書類
- 指定する代理人の顔写真付き本人確認書類
- 口座名義人と代理人の関係がわかる書類
4-3. 代理人の取引開始時に必要なもの
代理人の取引開始時には、下記が必要です。
- キャッシュカード もしくは代理人キャッシュカード
- 代理人の顔写真付き本人確認書類
- 各取引に必要な書類
代理人登録制度の注意点
いずれの場合も、判断能力が低下する前の手続が必要であり、本人の意思確認ができない場合には、成年後見制度を活用することになります。
金融機関は、代理人登録をしていても、認知症により判断能力が著しく低下していると判断した場合、高座取引を大幅に制限することがあります。
この場合、それ以降の出金等について、必要最低限の医療費や生活費の引き出しに限って認めてくれるのが当制度です。
金融機関の多くは「後見人」を求めるため、何の対策もとらないまま、本人の意思・判断能力が低下すると後見制度以外の選択肢がとれなくなるリスクがある点に注意しましょう。
代理人登録制度の概要、注意点まとめ
当ページでは、代理人登録制度の概要と注意点を解説しました。