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当ページでは、死後事務委任契約の内容を実行する際の流れと、注意点を解説します。
Contents
死後事務委任契約とは
死後事務委任契約とは、死亡後に必要な手続を第三者に依頼し、実行してもらう契約を指します。
死後事務委任契約実行の流れ
死後事務委任契約の内容について、下記の流れで実行します。
- 役所への届出
- 葬儀等に関する手続
- 行政、公共サービス関連手続
- 勤務先に関する手続き
- 住居に関する手続き
- デジタル遺品に関する手続き
1. 役所への届出
死後事務委任契約に「死亡届」が含まれる場合、死亡の事実をした日から7日以内に、死亡人の本籍地を管轄する市区町村役所（戸籍課）に提出する必要があります。
死亡届では、死亡診断書と同じ用紙に記載されるため、死亡診断書、または 死亡検案書を受け取った後、死亡届の側に必要事項を記入しましょう。
死亡届の提出時、役所から死体火葬許可申請所を提出し、火葬許可証を受け取りましょう。
2. 葬儀等に関する手続き
死後事務委任契約に、葬儀・埋葬等が含まれる場合、下記の手続を行います。
2-1. 葬儀・火葬
受任者は、会葬者・関係者への連絡、喪主の依頼等について、契約内容に従って実行します。
このため、死後事務委任契約を結ぶ際は、希望する葬儀内容は具体的に決めておくのが理想です。
2-2. 埋葬
葬儀・火葬後、遺骨の埋葬を行います。
菩提寺がある場合、あらかじめ菩提寺に連絡しておきましょう。
委任者がお墓を建てる場合、墓地・墓石等の希望を細かく聞いておくと安心です。
3. 行政、公共サービス関連手続
3-1. 行政手続
行政手続には、期限が設けられているものが多いため、忘れずに行いましょう。
| 健康保険の資格喪失届 健康保険証の返還 | 健康保険の資格喪失は、死亡日の翌日です。 委任者が介護保険被保険者だった場合、介護保険の資格喪失手続も同時に行いましょう。 国民健康保険の場合： 死亡日から14日以内に役所に「資格喪失届」を提出し、保険証を返還 厚生年金保険の場合： 事業者へ保険証を返還 |
| 厚生年金・国民年金の資格喪失届 | 年金の受給資格喪失は、死亡日の翌日です。 国民年金の場合：死亡日から14日以内に役所に「資格喪失届」を提出 厚生年金保険の場合：事業主に依頼 |
| 準確定申告 | 委任者が年度の途中で亡くなり、確定申告の必要があった場合、死亡日の翌日から4か月以内に、所得税の準確定申告・納付が必要です。 |
| 住民税、固定資産税の納付 | 死亡した年度分まで支払義務があるため、適宜納付 |
3-2. 公共サービス
委任者が名義人となっている電気・ガス・水道等の公共サービスや、運転免許証、パスポート等の返納・失効手続を行います。
契約先から死亡に関する手続きを行うよう催促されるものではないため、忘れずに行う必要があります。
4. 勤務先に関する手続き
委任者が勤務していた会社において、下記の手続が必要です。
- 被保険者証の返還
- 所得税の年末調整
- 未払賃金、弔慰金等
2と3については、遺族が受取人になるのが一般的なので、受任者は会社に死亡の連絡をとり、被保険者証の返還を行います。
準確定申告を行う際、源泉徴収票が必要になるため、遺族から預かりましょう。
5. 住居に関する手続き
委任者がアパート等の借家に住んでいた場合、管理会社に連絡し、退去手続を行いましょう。
自宅内の遺品について、相続財産に含まれるため、受任者のみでの処分等は危険です。
遺族に連絡をとり、遺品整理に関する許可をもらう、または 遺族立会いのもと整理を行うのが望ましいです。
受任者のみでの作業は難しいことも多いため、遺品整理業者等への依頼も検討しましょう。
6. デジタル遺品に関する手続き
デジタル遺品とは、パソコン・スマートフォン等に保存されたデータ、SNS等のアカウント等を指します。
委託者の希望通りに整理するには、PINコード、各種ログイン情報を共有してもらう必要があるため、忘れずに行いましょう。
やみくもな解除は、保存内容の強制消去に繋がるリスクがあるため、専門家への依頼等もあわせて検討することをオススメします。
死後事務委任契約実行の流れ、注意点まとめ
当ページでは、死後事務委任契約の内容を実行する際の流れ、注意点を解説しました。
