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当ページでは、行政書士の「有料相談」「無料相談」の違い、賢い活用法を解説します。
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相談時の有料・無料
行政書士に相談する際、有料相談・無料相談に大別されます。
これらの分類について、行政書士の実力・能力、経歴等が影響しているわけではなく、同一の事務所・行政書士個人であっても「有料相談」「無料相談」に対応する場面があります。
無料相談の特徴
無料相談の場合、下記の特徴があります。
- 長期的な関係が前提
- 相談内容が限定的
- 「お試し品」として提供
1. 長期的な関係が前提
行政書士事務所が無料相談を実施する主な目的は、顧客と長期的な関係を構築するためです。
相談者からしてみると、よくわからない相手に自身のプライベートを一部でも明かさなければ的確なアドバイスを受けることができず、緊張するでしょう。
そんなところに金銭を請求されると、余計に強ばってしまい、肝心な内容がうまく伝えられないかもしれません。
これを踏まえ、相談料をいただかないことで、相談者のハードルを下げようと無料相談を実施してる場合があります。
2. 相談内容が限定的
一般的に、無料相談を実施している行政書士は、専門業務を掲げています。
専門業務について、築いた実績に基づく専門と、これから注力していきたい(未来の)専門に分けることができ、実績を積むために無料相談を実施している場合があります。
実績目的とはいえ、専門家であることには変わりはありませんので、安心してご相談いただければと思います。
3. 「お試し品」として提供
有料相談・無料相談について、自然と「趣旨」に差異が生まれます。
有料相談の場合、相談の回数に上限がなく、断られる可能性が低いいっぽうで、無料相談の場合は1度きり、または 時間に極端な制限が設けられている場合も多く、何度も利用することはできません。
無料相談での対応が難しい場合
原則、無料相談で対応できるのは、比較的容易に回答ができる内容に限ります。
具体的には、特定の制度説明や、遺言書の様式等、頻繁に相談を受ける内容を指します。
いっぽう、具体的な事案に回答する場合、事前調査を経なければ確実な回答をすることが難しく、無料相談では断られることもあります。
上記のほか、違法性・著しく不当な内容に関しては、回答いたしかねます。
無料相談がオススメな場合
下記に該当する場合、無料相談がオススメです。
- 相談先がわからない場合
- 行政書士に相談するのが初めての場合
- 相談料を払いたくない場合
- 制度の大枠だけ知りたい場合
自身の悩みに関し、どこに相談すればいいのかわらかない場合や、行政書士に相談するのが初めての場合、無料相談がオススメです。
時間と手間はかかりますが、複数の行政書士を訪ね、自身に合う依頼先を見つけましょう。
有料相談がオススメな場合
下記に該当する場合、有料相談がオススメだといえます。
- 相談と契約(依頼)を別で考えている場合
- 特定の業務に縛られないアドバイスがほしい場合
- 専門性の高い行政書士の意見がほしい場合
具体的な目的・方向が定まっている場合、より専門的な意見を聴くことができる有料相談がオススメです。
書類作成等の場合、ご自身で調べて作成したものを確認してもらう場合も、有料相談がオススメです。
無料相談を利用するメリット
無料相談を利用する事で、下記のメリットが得られます。
- 問題解決に向け、対応策の糸口が見つかる
- 金銭的な負担を負わない
1. 問題解決に向け、対応策の糸口が見つかる
無料相談の場において、個別具体的な相談をすることは難しいですが、客観的・専門的な知見により、思わぬ発見が得られる可能性があります。
自分だけで考えていると煮詰まることもありますが、他人に説明・相談するだけでも、発見に繋がることがありますよね。
2. 金銭的な負担を負わない
無料相談の場合、かかるのは時間と手間のみなので、金銭的な負担は負いません。
Zoom等のテレビ会議システムを利用すれば、交通費等もかかりませんのでオススメです。
無料相談を利用する際の注意点
無料相談を利用する場合、下記に注意しましょう。
- 回数、時間に制限がある
- 当番制等により、相手を指定できない場合がある
- 悩み解消に至る可能性は低い
1. 回数、時間に制限がある
行政書士事務所によりますが、無料相談を利用できる回数・時間に制限を設けているところがほとんどです。
市役所等で行う無料相談会でも、1人○分までと上限が定められているのが一般的です。
このため、無料相談に至る前に、要点をまとめておく聞き漏れがなく、安心です。
2. 当番制等により、相手を指定できない場合がある
行政書士事務所ではなく、行政書士会が実施する無料相談の場合、実施日に出席する行政書士は当番制です。
事前に希望する行政書士が必ず出席するとは限りません。
ただし、当番の行政書士と相性が悪い場合には、後日、別の行政書士に相談できる場合もあります。
3. 悩み解消に至る可能性は低い
無料相談では、調査が必要な事案について、対応できない場合もあります。
このため、持ち込む相談内容により、行政書士が期待に添えない可能性があります。
有料相談を利用するメリット
有料相談を利用することで、下記のメリットが得られます。
- 希望する行政書士に相談できる
- 時間・回数を自分で選べる
- 中立的・具体的なアドバイスが期待できる
- 自分で気づかないリスクに備えられる
1. 希望する行政書士に相談できる
無料相談の場合、希望する行政書士が必ず対応してくれるとは限りません。
この点、有料相談では、ほとんどの場合が希望した行政書士が対応することになります。
特定の行政書士に相談したい場合、最大のメリットといえるでしょう。
2. 時間・回数を自分で選べる
有料相談の場合、時間や相談回数を自分で選ぶことができます。
事案によっては断られる可能性もありますが、どうしても自力で処理したい場合のサポートや、前回相談時の内容について進展した場合等に利用できるのもメリットだといえます。
3. 中立的・具体的なアドバイスが期待できる
無料相談の場合、相談者から相談料を徴収しない代わりに、具体的な回答を避ける傾向にあります。
この点、相談の場で即答できない内容でも、後日、改めて回答してもらえることもあるでしょう。
また、いくら相談料をいただいたからといって、行政書士は弁護士のように争訟性のある事件を取り扱うことはできません。
中立的な立場から回答することが義務づけられており、客観的なアドバイスを得られる点もメリットだといえます。
4. 自分で気づかないリスクに備えられる
有料相談の場合、相談そのものがサービス本体であり、相談者に納得してもらうことが前提となります。
このため、行政書士は専門的な知見をフルに活用し、相談者自らが最適解を選べるよう、様々なリスクと解決策をご提案します。
わかっているつもりでも、視点が異なるだけで別のリスクが見えたりするものです。
有料相談を利用する際の注意点
有料相談を利用する場合、下記に注意しましょう。
- 費用がかかる
- 内容により、効果を感じづらい
- 金銭を支払っても受けてもらえるとは限らない
1. 費用がかかる
当然ですが、有料相談を利用する際は、費用がかかります。
多くの事務所が時間制を採用しているため、時間内に要点が伝わらない、または 納得のいく回答が得られなかった場合、更に費用がかさむことになります。
有意義な相談にするためにも、事前に要点を整理し、聞きたいことをまとめておきましょう。
2. 内容により、効果を感じづらい
有料相談の内容によっては、効果を感じづらい場合があります。
「イエス」「ノー」で回答できる相談ならば分かりやすいのですが、相談者の意図がうまく伝わらない場合や、事案そのものが複雑な場合、1度の有料相談だけでは納得がいかない可能性があることに留意しましょう。
相談の前に、用意した質問に自身で答えてみて、答えづらくないかを確認しておくと良いでしょう。
3. 金銭を支払っても受けてもらえるとは限らない
有料相談を希望した場合でも、断られる場合があります。
考えられる理由は、相談した行政書士の専門外だった場合や、繁忙期で時間がとれない場合等が挙げられます。
この場合、1人の行政書士に固執せず、さまざまな行政書士を当たってみることをオススメします。
色々な意見を聴くことで、自身の視野も広がるかもしれません。
有料相談の流れ
有料相談を利用する場合、下記の流れで行います。
- 希望する行政書士に相談を申込む
- 複数の候補を基に、場所・日時を決める
- 相談当日、疑問や希望を伝える
全ての行政書士事務所が上記の流れとは限りませんが、概ねこの流れになります。
相談前には、下記を検討しておきましょう。
- 不安・心配なこと
- 自身の希望する未来
- 問題解決にかけられる時間・費用
また、相談時に内容に対応する書類等を求められる場合があるため、関連資料は持参することをオススメします。
有料相談、無料相談にかかわらず、相談は相談でしかないため、解決に向け、自分自身がどのように行動し、改善していくかを考えることが大切です。
行政書士「有料相談」「無料相談」の違い、活用法まとめ
当ページでは、行政書士の「有料相談」「無料相談」の違いと、効果的な活用法を解説しました。