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相続放棄申述受理証明書が必要な場合、申請方法を解説

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当ページでは、相続放棄申述受理証明書が必要な場面、申請方法と申請時の注意点を解説します。

相続放棄申述受理証明書とは

相続放棄申述受理証明書とは、相続放棄の申述事件を受理したことを家庭裁判所が証明する書類を指します(家事事件手続法 第47条第1項)

相続放棄をした場合、自動でその事実が公表されるわけではないため、裁判所で交付される証明書類をもって、第三者に相続放棄をしたことを示す必要があります。

相続放棄申述受理証明書が必要な場合

相続放棄申述受理証明書が必要になるのは、下記の場合です。

  1.  相続登記をする場合
  2.  債権者から返済を求められた場合

1. 相続登記をする場合

被相続人(死亡人)の財産に不動産が含まれる場合、当該不動産を相続する人は、相続登記(所有権移転登記)を行う必要があります。

この際、登記を行う理由を証明する書類を添付しなければならず、相続放棄により不動産を取得することになった場合に相続放棄申述受理証明書を提出することになります。

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2. 債権者から返済を求められた場合

被相続人の財産は、プラスのみならず、マイナスまで含まれます。

総合的に見て、マイナスの財産が多い場合に相続放棄を選択するのが一般的ですが、当該債務の債権者は相続放棄をしたかどうかを知ることはできません。

このため、事情を知らない債権者から相続人に対し、債務の返済を求められることがあります。

ほとんどの場合、「相続放棄受理通知書」で足りますが、通知書を紛失した場合や、相手の求めに応じて「相続放棄申述受理証明書」を提出します。

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相続放棄申述受理証明書|交付申請手続

相続放棄申述受理証明書は、下記の流れで取得します。

1. 申請先

相続放棄申述受理証明書の交付申請は、相続放棄の申述を行った家庭裁判所に行います。

相続放棄の申述は、被相続人の最後の住所地を管轄する裁判所に行いますので、同じ裁判所に申請しましょう。

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2. 必要な書類

相続放棄申述受理証明書の交付申請に必要な書類は、下記の通りです。

申述人本人が申請する場合(1) 相続放棄申述受理証明申請書
(2) 身分証明書(運転免許証、健康保険証等)の写し
(3) 利害関係疎明資料
 ① 被相続人の死亡の記載のある戸籍(除籍)謄本
 ② 申請者の戸籍謄本
(4) 手数料
(5) 返送用封筒(住所・宛名を記載したもの)
(6) 返送用郵便切手(普通郵便の場合、受理証明書4通まで84円分、5通以上94円以上)
利害関係人が申請する場合(1) 相続放棄申述受理証明申請書
(2) 資格証明書(法人の場合)
(3) 身分証明書(運転免許証、健康保険証等)の写し(個人の場合)
(4) 利害関係疎明資料(いずれも写しで可)
 ① 被相続人の死亡の記載のある戸籍(除籍)謄本
 ② 債権者であることを証する資料(契約書等)
 ③ 被相続人の住民票(除票)、戸籍附票、(契約時添付の)印鑑登録証明書等
(5) 手数料
(6) 返送用封筒(住所・宛名を記載したもの)
(7) 返送用郵便切手(普通郵便の場合、受理証明書4通まで84円分、5通以上94円以上)
出典:相続の放棄の申述 | 裁判所 (courts.go.jp)

利害関係人とは、共同相続人、後順位相続人、債権者等を指します。

3. かかる費用

相続放棄申述受理証明書の交付申請について、申述人1人の証明書1通につき、150円がかかります(収入印紙にて納付)

4. 申請から交付までの期間

相続放棄申述受理証明申請から交付まで、申述人本人の場合は1週間から2週間程度での期間を要します。

一方、利害関係人からの申請について、家庭裁判所は「相当と認めたとき」でなければ交付しないことから、1か月程度を要することもあります。

相続放棄申述受理証明書 交付申請時の注意点

相続放棄申述受理証明書の交付申請時には、下記に注意しましょう。

1. 請求できる期間は決まっている

相続放棄に関する書類について、裁判所で保管される期間は30年間です(横浜家庭裁判所より)

このため、相続放棄の申述から30年以内でなければ、相続放棄申述受理証明書の交付申請は認められません。

相続放棄から30年以上経過している場合、債務に関する事項が成立している場合も多いですが、相続登記を行う際に必要なことから、早めに取得しておくことをオススメします。

2. 交付申請時には事件番号が必要

相続放棄申述受理証明申請書には、事件番号を記載する必要があります。

原則、相続放棄の申述が受理された際に交付された「相続放棄申述受理通知書」に記載される番号を参照しますが、当該通知書を紛失した場合、裁判所に相続放棄の申述有無を紹介する手続から始めることになります。

相続放棄の申述有無の照会に手数料はかかりませんが、調査期間に規制がある点に注意しましょう(相続放棄・限定承認の申述の有無についての照会をされる方へ|裁判所

3. 親族の協力が必要な場合がある

相続放棄の申述受理後において、自分以外に相続放棄をした相続人の相続放棄申述受理証明書の交付申請を行うことはできません。

このため、他の相続人に関する相続放棄申述受理証明書が必要な場合、本人 または 他の相続人に依頼し、交付を受けることになります。

相続放棄をした場合、はじめから相続人ではなかったとみなされるため、請求ができなくなるんですね(民法 第939条)

相続放棄申述受理証明書が必要な場合、申請方法 まとめ

当ページでは、相続放棄申述受理証明書が必要な場合と申請方法を解説しました。

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カテゴリー: 相続・相続税


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