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当ページでは、労働組合の要件と加入時の注意点を解説します。
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筆者プロフィール
榊原 沙奈(90′) / 榊原行政書士事務所 代表行政書士 / 3級FP技能士 / やぎ座のO型 / 趣味は写真を撮ること、神社をめぐること
労働組合とは
労働組合とは、下記の要件を満たすものをいいます。
- 組織の主体が労働者であること
- 労働者が自主的に組織していること
- 労働条件の維持改善、その他 経済的地位の向上を主な目的として掲げていること
- 組合規約を定めていること
組合規約に記載すべき項目は下記の通りです(労働組合法5条より)
- 組合の名称
- 組合事務所の所在地
- 組合員が差別を受けず、均等な取扱いを受ける権利があること
- 人種、宗教、性別、門地、身分等により組合員資格を奪われないこと
- 役員は、組合員、代議員の直接無記名投票により選出すること
- 少なくとも年に1回、総会が開催すること
- 会計監査人による会計報告を行い、年1回組合員に公表すること
- ストライキの決定は、組合員 または 代議員の直接無記名投票によること
- 規約の改正は、組合員、代議員の直接無記名投票による過半数の支持によること
労働組合が禁止されること
労働組合は、下記の行為を禁止されます。
- 経費援助を受けること
- 団体の目的
- 使用者の利益代表者が参加すること
1.経費援助を受けること
労働組合法において、労働組合の運営は、労働者が自主的に行うことを定めています。
「自主的に」とは、会社からの援助、利益を受けることを指し、会社のコントロールを防ぐ目的があります。
2.団体の目的
労働組合において、下記の目的を掲げることを禁止されています。
- 政治活動
- 社会活動
- 福利厚生事業
- 共済事業など
3.使用者の利益代表者が参加すること
使用者の利益代表者とは、下記に該当する人をいいます。
- 役員(取締役、監査役、理事等)
- 人事権限をもつ管理職
- 人事、労務部門を統括する役職者
- 社長秘書、警備の守衛等、企業秘密に接する人
上記のほか、事実関係に基づき、加入を制限される場合があります。
労働組合に加入する際の注意点
労働組合への加入を検討する際、下記に注意しましょう。
- 会費、手間がかかる
- 加入制限
1.会費、手間がかかる
労働組合に加入する際、活動費として会費を徴収されるのが一般的です。
ほとんどの労働組合では、月額数100円から数1,000円程度を設定していますが、継続的に支払う必要があるほか、月度の途中での退会について、返金等が行われないことが多いです。
また、組合活動に必要な打合せ、活動そのものに参加するため、時間的な拘束、一定の労力を要する可能性があります。
2.加入制限
企業組合の場合、雇用形態により加入を制限される場合があるため、加入前の確認をオススメします。
労働組合の要件、加入時の注意点まとめ
当ページでは、労働組合の要件、加入時の注意点を解説しました。