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当ページでは、建設業で利用されることの多いCADの種類、活用のメリット、関連資格を解説します。
Contents
筆者プロフィール
榊原 沙奈(90′)
榊原行政書士事務所 代表行政書士
やぎ座のO型。趣味は写真を撮ること、神社をめぐること。
CADとは
CADとは、「Computer Aided Design」の略語で、設計にコンピュータを用いることをいいます。
CADのメリット
CADの使用は、下記のメリットをもたらします。
- 作図スピードの向上による業務効率化
- データとして保存・共有できる
1.作図スピードの向上による業務効率化
手書きでの設計・製図作業と比べ、求められるスキルが少なく、修正・変更への対応も手軽にできるのは最大のメリットだといえます。
とはいえ、手書きで慣れている人にとっては、操作に慣れるまで煩わしく感じることもあるかもしれません。
2.データとして保存・共有できる
手書きで作成する図面は、1度スキャンする等の手間がかかりますが、CADを使用すると余計な手間をかけず、保存・共有することができます。
データの場合、欲しい時にすぐ取り出せる点もメリットですね。
CADの種類
CADは、下記のように分類されます。
(1)2次元、3次元
2次元CADの場合、線分・円弧を使って平面的に表現し、構造物の平面図・断面図の作成に用いられます。
3次元CADの場合、直方体・球を使って立体形状を表現することが大きな特徴で、構造物の形状・構造をよりリアルに確認することができます。
いずれ3次元CADの出番も増えてくるかと思いますが、令和6年(2024年)現在、2次元CADの需要が勝っています。
(2)専用と汎用
専用CADの場合、建築、土木、配管、電気等、特定分野に特化した製図・設計を目的に作られています。
汎用CADの場合、あらゆる分野への対応を前提としているため、幅広い利用が可能な反面、専門分野で使用する場合にはいまひとつ…と感じることもあるかもしれません。
CADを選ぶ場合、ほしい機能、価格、対応システム、操作性、その他サポート体制等を検討しましょう。
建設CADソフト
(1)Jw_cad
Jw_cadとは、2次元汎用型の無料ソフトです。
建築分野に特化した機能と直感的な操作性が魅力ですが、無料なのに商用利用も可能な稀少なソフトでもあります。
令和6年(2024年)3月現在、Version 8.25aが最新バージョンで、筆者も使用しています。
(2)AutoCAD
AutoCADは、アメリカのオートデスク社が開発する2次元、3次元対応の汎用型ソフトです。
土木のほか、建設設計、製品・機械設計などの分野でも活用され、月額、年額(1年または3年)と利用料金が設定されています。
令和6年(2024年)3月における最新は、AutoCAD2024です。
(3)CADWE’ll 土木
CADWE’ll土木は、操作性がシンプルなので初心者向きとして紹介されることが多いソフトです。
土木図面作成に特化し、他のCADソフトとの互換性が高い点も人気の理由です。
令和6年(2024年)3月における最新バージョンは、CADWE’ll 土木11です。
CADに関する資格
CAD関連では、下記の資格があります。
- 建築CAD検定試験
- CAD利用技術者試験
- CADデザインマスター認定試験
- CADトレース技能審査
1.建築CAD検定試験
建築CAD検定試験は、一般社団法人全国建築CAD連盟が実施する試験です。
等級は、準1級から4級までで構成され、実践型の実技試験なので、知識だけでなく実技能力が問われるのが大きな特徴です。
2.CAD利用技術者試験
CAD利用技術者試験は、一般社団法人コンピューター振興教育協会が実施する試験です。
試験は、2次元と3次元に区分され、2次元は基礎、2級、3級、3次元は2級、準1級、1級と分類されます。
3.CADデザインマスター認定試験
CADデザインマスター認定試験は、日本デザインプランナー協会が実施する試験です。
他の試験と大きく異なるのは、自宅受検が可能なことで、幅広い分野のCADスキルを問われます。
4.CADトレース技能審査
CADトレース技能審査は、中央職業能力開発協会が実施する審査です。
職業能力開発促進法に基づき実施され、厚生労働大臣から認定されているため、特定制度の対象となる場合があります。
等級区分は特級、1級および単一等級、2級、3級から構成され、受験資格が異なる点には注意が必要です。
建設業におけるCADの役割、メリット、資格まとめ
当ページでは、建設業におけるCADの役割とメリット、関連資格を解説しました。