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当ページでは、一般社団法人における失敗事例と対処法を解説します。
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筆者プロフィール
榊原 沙奈(90′)
榊原行政書士事務所 代表行政書士
やぎ座のO型。趣味は写真を撮ること、神社をめぐること。
一般社団法人を設立する理由
一般社団法人の設立を検討する際、強い理念と透明度の高い経営を挙げる人がいます。
こうした思いに感銘を受け、社員として、または、寄付等により支援したい人が多いのも、一般社団法人をはじめとする非営利組織の特徴だといえます。
しかし、すべての事業が成功するわけではありません。
これを踏まえ、一般社団法人での失敗事例を学び、より成功率を高めていきましょう。
一般社団法人の失敗事例
一般的な失敗事例として、下記が挙げられます。
- 事業計画を策定していない(または、中身が杜撰)
- 言語化できていない
- ビジネスモデルとして成立していない
1.事業計画を策定していない
個人事業・法人に関わらず、全ての事業において、計画のない事業が成功することはありません。
多くの経営者は、自分自身の脳内にビジョン・計画等を思い描き、これに沿った経営を行います。
一般社団法人の場合、設立に際し、2人以上の社員(設立時社員)が求められます。
このため、代表者の脳内にあるビジョンや計画を周知・共有する必要があり、この手段として事業計画を策定します。
仮に、1人で運営できる場合でも、頭の中に描いた計画と、目に見える形にした計画とでは、精密度に大きな差を生みます。
事業計画の策定では、事業目的、必要費、キャッシュフロー計算等を行い、評価基準やリスク、対処法を講じます。
計画は、自社の戦略や資金繰り計画の大事な指針となりますので、設立時に策定しましょう。
2.言語化できていない
一般社団法人の設立時には、会社のルールを定めた「定款」を作成します。
定款には、法人として存在する目的、組織内のルールを記載しますが、ここで求められるのは客観性です。
気持ちばかり先行し、客観性を欠いた定款では、顧客や取引先に不信感を与えかねません。
自社が社会にとってどのような価値を提供し、最終的な目標は何なのかをまず言語化しましょう。
3.ビジネスモデルとして成立していない
自社の目的、強みを理解していても、収入(売上)に繋がらない場合があります。
これらの原因として考えられるのは、ターゲット選定と市場との不一致、不適切な価格設定や戦略設定が挙げられます。
自社にとっては強みでも、身を置く市場により競合他社に劣ることはあります。
この場合、自社分析だけでなく競合・市場分析を行い、顧客のニーズを十分に理解し、再設定する必要があります。
一般社団法人で事業を成功するためのポイント
一般社団法人として事業を成功させるには、下記のポイントを抑えましょう。
1.理念・目的の明確化
一般社団法人という組織を運営する際、理念や目的を明確に定義する必要があります。
一般的に、人が増えると意思決定に時間がかかり、統率は困難となりますが、理念・目的が明確なら、組織全体で目指すべき方向を把握しやすくなり、顧客を迷わせる心配もありません。
経営者自身の行動指針にもなります。
2.再現性のある収益モデル構築
一般社団法人は、非営利組織です。
しかし、収益を上げることが禁じられているわけではなく、利益の分配が認められないに過ぎません。
寄付、補助金・助成金等に頼らず、事業活動・サービス等による純粋な収益確保は、事業の持続性に直結する問題です。
できる限り早い段階で、キャッシュポイントを確定し、再現性を高めましょう。
3.定期的な効果測定
計画や目標は策定して終わりではありません。
一定量のデータを集積し、策定した評価基準に照らして、その成果を評価する必要があります。
数値ばかり追うのは危険ですが、自社の戦略の正誤、成長率をはかるためにも、効果測定を行いましょう。
一般社団法人の失敗事例と対処法 まとめ
当ページでは、一般社団法人の失敗事例と、成功するためのポイントを解説しました。