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投資信託とは
投資信託は、自分のお金と投資する企業・商品の選択をプロに任せ、運用の成果を投資家に分配してもらう仕組みの金融商品のことです。
うまく運用すれば利益が出ますが、当然、減ることもあります。
被相続人が投資信託を行っていた場合、証券会社に信託用の資金を預けていることになります。
投資信託の相続に必要な手続
投資信託の相続に必要な手続は、次の場合により異なります。
1.遺言書がある場合
被相続人の遺言書があり、その中で誰に相続させるのかが明記されていれば、その通りに手続を行います。
ただし、法定相続人全員が合意すれば、遺言書にある分割割合と異なる取り決めをすることも可能です。
2.遺産分割協議をする場合
遺言書がない場合、法定相続人全員でだれが、どのくらいの割合で相続するのかを決めることになります。
この話し合いを遺産分割協議といい、ここで決まった内容を書面にしたものが遺産分割協議書です。
協議が穏便に調えば、遺産分割協議書を作成して証券会社の手続にて使用することになります。
3.調停・審判をする場合
遺産分割協議がうまく行かなかった場合、遺産分割調停 または 審判を行います。
これらの手続が終局すれば、家庭裁判所から交付される書類を使って、相続手続を進める事になります。
投資信託の相続時のポイント
投資信託の相続手続を行う際のポイントは、次の通りです。
1.投資信託は価格が変動する
投資信託では、価格が変動するのが当たり前です。
このため、遺産分割協議が成立したときと、実際に受け取るときの価格が異なる事もあります。
投資額が大きければ大きいほど、変動する幅は大きくなりますので、他の相続財産も含めて総合的な視点をもった分割が必要となります。
2.中途解約は違約金がかかることも
投資信託の銘柄により、中途解約時には違約金が発生するものもあります。
相続手続が済んですぐに売却せず、契約期間の満了を待つ方が得策ということもありますので、売却または解約する前に、1度確認しておくことをオススメします。
3.売却してプラスだと課税対象に
投資信託の方法、損益額(±)により、所得税・贈与税の課税対象となる場合があります。
被相続人が購入した時点より、相続後、売却する時の方が値段が上がっている場合は所得税がかかることもありますので、お近くの税務署または税理士までご相談下さい。
また、代表相続人が一貫して承継し、売却後に現金で他の相続人に送金する場合、贈与と判断されることがあります。
そうなると、所得税だけでなく贈与税まで発生してしまいますので、投資信託の金額が大きければ大きいほど気を遣うことになります。
投資信託を相続するまでの流れ
一般的には次の流れで進めていきます。
※証券会社により異なる場合もありますので、事前に確認しましょう。
1.証券会社へ連絡
被相続人名義の証券口座がある証券会社へ、名義人死亡の連絡をします。
2.必要書類の作成・提出
証券会社から提示される必要書類を揃え、提出します。
この際、遺産分割協議書、被相続人・相続人の戸籍謄本類、印鑑登録証明書を求められますので、早めに遺産分割協議は済ませておきたいところです。
3.相続人名義の口座開設
投資信託の場合、売却する場合でも投資している銘柄のままで承継する事になります。
この際、相続人の信託口座を求められます。既に解説している場合はその口座を使用することができます。
4.口座の移管
提出書類の審査が完了すると、被相続人の口座から相続人口座へと移管されます。
この後は、売却・保有いずれを選んでも構いません。
投資信託の相続手続 まとめ
当ページでは、投資信託の相続手続についてご紹介しました。