今回は、契約の基本についてヲタク行政書士®がわかりやすく解説します。
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契約とは
契約は、当事者間の意思表示が合致することで成立し、成立することで法的な効力が生じます。
ここで生じる法的な効力とは、権利と義務をいいます。
契約自由の原則
民法では、「人」「内容」「形式」「結果」について、当事者の自由を認めています。
具体的には、下記の4要素で構成されています。
2．相手方選択の自由
3．内容決定の自由
4．方式の自由
ご存知の方もいるでしょうが、契約そのものは口頭で成立します。
このために必要なのは「申込み」と「承諾」です。
最低限の枠はある
ただ、当事者で合意に至り、契約が成立した場合でも、最低限の要件をクリアしていなければ「無効」となります。
例えば、契約内容が明らかに違法な場合や、法に触れずとも社会的にアウトな内容を含むもの、当事者の意思能力が未熟な場合や詐欺・強迫等、異常な状況で結ばれた場合などは「無効」となります。
契約書の意味
契約は口頭で成立するのに、なぜ、世の中には契約書が溢れかえっているのでしょうか。
考えられる目的は、次の通りです。
✓トラブル防止
契約書では、次のような内容を取り決めます。
✓当事者氏名
✓目的
✓代金
✓代金の支払方法・支払期限
✓目的物の納期・納品方法
✓秘密保持
✓契約の解除条件
✓契約の有効期間
✓損害賠償
✓合意管轄 等
個々の事案に応じ、締結する内容・記載事項は変わりますが、概ね上記の事項を取り決めます。
契約書には種類がある？
契約書には、次の類型があります。
✓契約書
✓覚書
利用規約は注文書等も契約書に分類されますが、見積書や請求書などの計算書類はここに含まれません。
契約の締結日と効力が発生する日は違う
契約書には作成日、当事者が署名押印した日付を記載します。
ここに記載する日付は、時効の起算点として重要な意味を持ちます。
しかし、作成日と効力発生日は同日とは限りません。
合意は当事者間の意見が調えば成立しますが、契約内容が法的な効力を生じるのはあくまでも「効力発生日」です。
効力発生を締結日にするには？
締結と発生を同時にしたい場合、次のように記載します。
効力が発生する日をずらしたい場合は、「契約締結日」の部分を開始希望日に変更して記載しましょう。
契約を取消される場合
未成年者が契約を締結する場合、法定代理人の同意が求められます。
法定代理人から同意を得ないまま締結した場合、締結後に未成年者本人、または法定代理人が取消すことができます。
令和4年4月1日から、成人年齢が20歳から18歳に引き下げられましたね。
このため、令和4年3月31日までは19歳以下、令和4年4月1日以降は17歳以下が「未成年者」に該当します。
ただし、下記の場合には例外的に取消すことができません。
✓法定代理人が目的を定めて処分を許した財産を、目的の範囲内で未成年者が処分する場合
✓法定代理人から営業が許された未成年者が、営業に関する契約を締結する場合
未成年者の契約取消しは、判断能力が未熟な子がうっかり事件に巻き込まれないことを目的とするものなので、本人に不利益がない場面では許されるんですね。
まとめ
今回は、契約の基礎について解説しました。
おそらく、多くの方は強く意識することのないまま、日常で契約行為を行っていることでしょう。
スーパーでのお買い物も「売買契約」に該当します🛒
大きな金額、資産、義務を負う契約もありますから、日頃から「誰と」「どんな内容で」約束をするのかを意識するようにしましょう。
この記事を書いた人は
ヲタク行政書士®榊原沙奈です。
