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当ページでは、切り抜き動画に必要な許可の取得方法、注意点を解説します。
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筆者プロフィール
榊原 沙奈(90′) / 榊原行政書士事務所 代表行政書士 / 3級FP技能士 / やぎ座のO型 / 趣味は写真を撮ること、神社をめぐること
切り抜き動画とは
切り抜き動画とは、動画投稿サイト等に投稿される動画、配信の一部を切り抜いて編集し、投稿される動画を指します。
長尺の動画から要点のみを抜き出し、面白い箇所のみを短時間で視聴できることから、本人が投稿する動画よりも再生数がのびることもあります。
他人の動画で切り抜き動画を作成する場合
他人の動画を基に切り抜き動画を作成、投稿する場合、本人 または 動画の権利者に許可を得る必要があります。
ただし、自由な使用を許諾する旨を公表しているクリエイターについては、許諾を得る必要はありません。
無断使用した場合の罰則
他人の動画を無断で使用した場合、著作権侵害に該当する可能性があります。
著作権侵害に該当すると、下記のペナルティが課される可能性があります。
刑事責任 | 10年以下の懲役 もしくは 1,000万円以下の罰金 または 併科 |
民事責任 | 著作権者により、不正に作成・投稿した動画によって得た収益の返還請求、損害賠償請求 |
著作権侵害に該当する場合
著作権者に許諾を得ず、下記の利用をした場合、著作権侵害となる可能性があります。
- 書き写し、印刷、写真、録音、デジタルによる複製・コピー
- 不特定 または 多数の人に見せる、聞かせる、提供する
- 二次創作
通常、上記の方法による利用を検討する場合、著作権者とライセンス契約を締結し、所定の対価を支払う方法が考えられます。
著作権者がわからない、連絡がつかない場合には、著作権の裁定制度等の選択肢もあります。
「引用」では不足
引用とは、他人の著作物を自分のコンテンツ上で適法に使用する方法の1つです。
この引用が認められるには、下記を満たす必要があります。
- 主従関係が明確であること
- 引用部分が他とはっきりと区別されていること
- 引用をする必要性があること
- 出典元が明記されていること
- 改変しないこと
引用の対象は文章のみならず、画像、動画等の著作物についても適用されますが、切り抜き動画の場合「5.改変しないこと」を満たさないため、「引用」表示では足りず、不適切だと考えられます。
著作権法では、収益性の有無を問わず「違法」の判断がされます。
切り抜き動画の作成許可をもらう方法
切り抜き動画の作成に際し、著作権者に許可をもらうには、下記の方法が考えられます。
- 本人から許諾を得る
- 本人が所属する事務所から許諾を得る
- 本人が提携している会社から許諾を得る
動画クリエイターの本業は動画制作であり、使用許諾については他社に委託している場合があります。
本人に使用許諾を得るのが難しい場合、委託 または 提携している会社がないか調査しましょう。
切り抜き動画に必要な許可の取得方法、注意点まとめ
当ページでは、切り抜き動画を作成する際に必要な許可、取得方法と注意点を解説しました。