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神奈川県藤沢市にちょっと変わった名前の神社があります。
その名も「宇都母知神社(うつもちじんじゃ)」。
宇都母知神社のある地名の由来として、宇都母知神社の宇豆毛遅(うずもち)が訛り「打戻(うちもどり)」になった説があります。
当ページでは、この宇都母知神社の見所、御朱印、宇都母知神社までのアクセス、筆者参拝時の様子をお伝えします。
筆者プロフィール
榊原 沙奈(90′)
榊原行政書士事務所 代表行政書士
やぎ座のO型。趣味は写真を撮ること、神社をめぐること。
宇都母知神社(うつもちじんじゃ)
宇都母知神社は、平安時代中期には既にあったといわれる相模國十三社のうちの1社とされています。
- 天照大御神(あまてらすおおみかみ)
- 若日下部命(わかくさかべのみこと)
- 稚産霊神(わくむすびのかみ)
宇都母知神社 境内社…菅原神社、稲荷神社
- 1月1日 歳旦祭
- 9月15日 例大祭
- 11月15日前の日曜日 七五三
- 11月最後の日曜日 新嘗祭(収穫祭)
- 12月30日 大祓
宇都母知神社 御朱印
宇都母知神社神社の御朱印は、参集殿の一角に位置する社務所にて授かることができます。
通常のものは直書きで、月替わりのものは書置きのみ。いずれも初穂料は500円です。
オリジナルの御朱印帳もありました。
月替わり、限定の御朱印には、宇都母知神社神社の神額を書いた神祇伯資顕王の文字をそのまま採用しています。
拝殿内は撮影禁止となっていますが、本当に同じ文字で驚きと感動とで、筆者そわそわしました。
宇都母知神社までのアクセス
次の通りです。
基本情報
住所:〒252-0824 神奈川県藤沢市打戻2662
電話:0466-48-9633
FAX:0466-48-9633
最寄り駅
小田急江ノ島線、相鉄いずみ野線、横浜市営地下鉄ブルーライン 湘南台駅からバスの利用が便利です。
宇都母知神社 公式サイト(こちら)
宇都母知神社 スナップ
ここからは、筆者参拝時の様子をお伝えします。
ご神木と風致林
宇都母知神社のご神木はシイの木です。
宇都母知神社の境内は、その全域を風致林指定を受けていて、昭和49年(1974年)には自然環境保全地域にも指定されました。
風致林とは、名所や旧跡など景観を保存するために指定される森林のことをいいます。
逆に言えば、その景観が「良い」と感じる材料が森林である場合に指定されるエリアでもあります。
いざ境内
宇都母知神社に鳥居は1つ。狛犬が出迎えてくれます。
左手に石碑があるものの、詳細はわかりませんでした。
石碑の後ろに手水舎があります。
竹筒から流れ出る水はとても澄んでいて、手水桶の水面にたえず波紋を作っていました。
郷土資料館
向かい側には、郷土資料館があります。
この郷土資料館には、農耕具や民具等を展示し、先祖がこの地で築いた農業を末代まで伝えることを目的に運用されています。
施設維持費として、大人300円、子ども100円の見学料がかかりますが、20人以上で見学する場合には団体料金の適用があります。
また、教育普及を目的としていることから、藤沢市内の小中学校の授業での見学は、教職員の引率を条件に優遇料金での見学が可能です。
境内社 菅原神社
宇都母知神社の境内社は、菅原神社、稲荷神社です。
御祭神の菅原道真氏は、11歳で初めて漢詩を詠んだといわれています。
これは、当時からすると驚くべきことで、天才と呼ばれる所以でもありました。
宇多天皇の厚い信頼をうけ、文章博士に命じられた菅原氏は、寛平6年(894年)遣唐大使に就任。
醍醐天皇の御代には右大臣に昇進し、左大臣の藤原時平氏と政務に努めましたが、太宰府に赴任。
今でも学問・文芸の神としてその名を轟かせています。
境内社 稲荷神社
稲荷神社の総本宮は、京都府の伏見稲荷大社です。
和銅3年(711年)秦伊呂具(はたのいろぐ)が餅を的に弓を射た際、餅が白鳥に変わり山の彼方へ飛んでいったそうです。
このとき、白鳥が降りたった地は稲が豊作となり、これにあやかろうとその地に伏見稲荷大社を創建したといわれています。
稲荷神社とセットで祀られる狐は、お稲荷さんの死者であって神様ではありません。
とはいえ、神聖な動物として皆からの信仰を集めているのも事実です。
稲荷神社の脇には、小さな手水桶がありました。
地域に愛される宇都母知神社
今回の参拝で最も印象的だったのは、宮司さんと参拝者のやり取りでした。
私以外の参拝客はご高齢の女性がお一人のみで、とても親密そうに宮司さんとお話をされていました。
拝殿、境内社とお詣りしている間も話し声が聞こえていたのですが、一貫して傾聴に徹する宮司さんに胸中拍手喝采。
信仰心の厚い女性に対しても、何だか色々思うところがありましたね。
御朱印帳を忘れ、しかも現金が心許なかった筆者は、境内を気ままに散歩していたのですが、こちらに気づいた宮司さんから声をかけていただきました。
お陰で書置きの御朱印を授かることができたのですが、私のような参拝者も気に掛けてくれたことが嬉しかったです。
鐘楼
宇都母知神社の鐘楼は、境内外にあります。
昭和20年(1945年)太平洋戦争の物資回収によって献納され、しばらく設置されないままでしたが、昭和50年(1975年)に再建されました。
鐘楼堂から見た境内▽
社報「うつもち通信」
参拝時、宮司さんから社報をいただきました。
全8頁に及ぶ社報は、有志(恐らく氏子会員)の方々の手作りだそうで、「今回まだ3号なんですけどね」と嬉しそうに授かりました。
宇都母知神社のある辺りは、農地・水田が多く、秋になると近くを流れる小出川沿い一体に彼岸花が咲き誇ります。
神社に関する情報だけでなく、こうした周辺情報も掲載されていることから、地域一丸となって護ってきた神社なのだろうと思いました。
神奈川県藤沢市「宇都母知神社」まとめ
当ページでは、神奈川県藤沢市にある「宇都母知神社」をご紹介しました。