匿名通報ダイヤルの活用法、注意点を解説

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当ページでは、匿名通報ダイヤルの活用法、注意点を解説する。

匿名通報ダイヤルとは

匿名通報ダイヤルとは、警察庁が匿名の市民から情報提供を受ける制度を指す(出典:匿名通報ダイヤル

(1)匿名通報ダイヤル利用の流れ

匿名通報ダイヤルは、下記の手順で利用することができる。

出典:本ダイヤルの概要|匿名通報ダイヤル

(2)対象となる犯罪

対象となる行為(犯罪)は下記の通り。

区分概要具体例
暴力団、匿名・流動型犯罪グループが関与する犯罪等犯罪組織が関与する情報・対立抗争事件に関わる情報
・賭博、強盗、窃盗、詐欺等に関する情報
・恐喝、企業暴力、行政対象暴力、みかじめ料や用心棒料の要求等
・犯罪組織の関係者の活動・犯行拠点等に関する情報
・犯罪組織の関係者が運営している企業・団体、犯罪組織の関係者が役員を務める企業等、犯罪組織に資金提供を行う企業等、業務の遂行において積極的に犯罪組織を利用する企業等に関する情報
・犯罪組織の首領や中核メンバー等による事件情報、犯罪組織への加入強要、犯罪組織の脱退妨害等に関する情報、犯罪組織の活動基盤に打撃を与える情報
犯罪インフラ犯罪を助長し、又は容易にするための基盤である犯罪インフラの構築に資する犯罪・他人名義の携帯電話を取得する
・銀行業を営む資格のない者が、報酬を得て国外送金を代行することなど
薬物事犯薬物の所持、譲渡、譲受、輸出入、製造、栽培等違法薬物(大麻、覚醒剤等)の所持、譲渡、製造、栽培等
拳銃事犯拳銃等の所持、輸入、譲渡、譲受、発射等拳銃の所持、発射、譲渡、譲受などに関する情報
特殊詐欺特殊詐欺に関する情報・犯行グループのリーダー、中核メンバーに関する情報
・「受け子」、「出し子」等の実行犯に関する情報
・犯行グループのメンバーが出入りするマンション、オフィス等に関する情報
少年福祉犯罪
少年福祉犯罪とは、少年の心身に有害な影響を与え、少年の福祉を害する犯罪
・18歳未満の者を買春すること
・18歳未満の者をキャバクラ等の接客業務に就かせること
・未成年者へ覚醒剤を譲り渡すこと
・未成年者に対し、わいせつな行為をすること
児童虐待事案
(緊急でないもの)
児童虐待の防止等に関する法律第2条に定める行為に係る事案【身体的虐待】
殴る、蹴る、たばこの火を押しつけるなど、児童の身体に外傷が生じ、又は、生じるおそれのある暴行を加えること
【性的虐待】
児童への淫行、児童ポルノの被写体にするなど、児童にわいせつな行為をすること、又は、児童にわいせつな行為をさせること
【ネグレクト(怠慢・拒否)】
児童の心身の正常な発達を妨げるような著しい減食、長時間の放置など、保護者としての監護を怠ること
【心理的虐待】
児童の目前で家族等に対し暴力を繰り返すなど、児童に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと
人身取引事犯のおそれのある犯罪人身取引事犯と人身取引のおそれのある犯罪・社会的・経済的に弱い立場にある者を売買すること
・社会的・経済的に弱い立場にある者に売春や風俗店等で働くことを強要すること
・社会的・経済的に弱い立場にある者に売春させたり、風俗店で働かせたりして、その賃金等を搾取すること
オンラインカジノ賭博事犯賭客がパソコン、スマートフォン等からオンラインカジノサイトにアクセスし、同サイトで配信されるスロットマシン、ルーレット、トランプ等のゲームを用いて賭博行為を行う事犯に係る情報・オンラインカジノの運営に関与する国内グループのリーダー、中核メンバー等に関する情報
・オンラインカジノに係る賭金の入出金に関与する国内グループのリーダー、中核メンバー等に関する情報
出典:安心な社会を創るための匿名通報事業の実施に伴う警察における対応について(通達)

(3)情報料がもらえる

匿名通報ダイヤルを利用して提供した情報のうち、情報料の支払対象となる情報で、かつ、警察が当該事案の役に立ったと判断したものについて、情報料の支払を受けることができます。

情報料の支払を受けられない通報者下記に該当する人
(1)当該通報に係る事案等の被疑者
(2)当該通報に係る事案等の被害者
(3)警察職員
(4)受託者(その役員又は従業者を含む。)
(5)公務員であって、公務の過程において通報に係る情報を知ったもの
(6)学校の教職員、児童福祉施設の職員、医師、保健師、弁護士等その職務上少年の福祉や女性の保護について社会的な責任を有すると認められる者であって、その業務の過程において通報に係る情報を知ったもの
(7)その他情報料の支払いを受けるために上記(1)から(6)までに掲げるものと意を通じて通報したと認められる者等本事業の趣旨に照らして情報料を支払うことが不適当であると認められる者
情報料の支払通知匿名通報ダイヤルホームページ「通報情報の確認」において、受付番号を表示する方法で通知される
情報料の支払方法下記のいずれかを選択
1.受託団体の事務所において通報者本人が現金を受け取る方法
2.金融機関の預貯金口座への振込による方法
3.希望の宛先に郵送してもらう方法
出典:情報料の支払について

情報料の支払通知から1年間、通報者から連絡しなければ情報料を受け取れなくなるほか、運営側が設定した予算上限に達した場合には支払われない可能性があります。

匿名通報ダイヤルに関するよくある質問(FAQ)

1.どうやって通報すればいいですか。

匿名通報ダイヤルが設置する電話(0120-924-839)にかけるか、Webを介し、匿名通報フォームから通報できる。

電話の場合、平日10時~17時までの受付ですが、フォームの場合は24時間受け付けてもらえます。
緊急対応が必要な場合には、110番通報しましょう。

2.対象事案以外の事案に関して通報した場合、どのような対応をされますか。

対象事案以外の事件について、対象事案解決に際して支払われる情報料の支払対象外となる。

ただ、寄せられた情報は警察に提供され、必要に応じて捜査等に利用されるため、無駄になるわけではない。

3.通報者の匿名性はどのように守られますか。

通報時、氏名・電話番号など通報者を特定できる情報は一切求められない。

電話番号を特定されるのではないかと心配する人もいるだろうが、匿名通報ダイヤルで使用する通報受付用の電話機には、発信者情報を表示する機能を備えていない(出典:よくある質問

通報者が後日問い合わせる際も、個人を特定する情報は明かさないよう配慮がされています。

通報した内容により情報提供者を特定できる場合があるため、通報内容を説明する際は、できる限り一般的な表現を用いるといいだろう。

匿名通報ダイヤルの活用法、注意点まとめ

当ページでは、匿名通報ダイヤルの活用法と注意点を解説した。

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