YouTubeで「心が折れる人」の5つの特徴─続けられないのは、才能のせいではない

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「YouTubeを始めてみようと思ってるんですが、やっぱり大変ですか?」

最近、この手のご相談を承る機会が少しずつ増えてきた。

YouTubeは確かに、発信や収益化の手段として魅力的だ。スマホ1台で始められ、知識や人柄が切り口次第で価値・資産になる。

ただし、「始めること」と「続けること」はまったくの別物だ。

現に、チャンネルを開設して数本で投稿が止まっている人は少なくない。なかには「頑張っていたのに急に更新が途絶えた」ように感じるチャンネルもある。

原因は、才能や根性の問題ではない。YouTubeという環境そのものが、折れやすいのである。

本記事では、なぜ人はYouTubeで折れるのか?

その理由と共通点を、実際に続けている側の視点から分析していく。

第1章:YouTubeが「折れやすい環境」である理由

YouTubeは、始めるだけなら簡単。

スマホで動画を撮影し、アプリで編集(最悪無編集でも◎)、ワンタップで投稿完了。

時間も場所も問わずに発信できる点では、非常に開かれたプラットフォームだ。

だからこそ、誤解されるのだろう。

「誰でもできる」
「やれば伸びる」
「続けるだけで結果が出る」

そのようなイメージが独り歩きしているが実際には、YouTubeの環境そのものが「心を折る構造」になっている。

すべての成果が数値化される

視聴回数、登録者数、高評価、コメント、インプレッション、クリック率など、動画を投稿すると、さまざまな数字が見える。

それ自体はとんでもなく有難いが、同時に「数字で評価され続ける構造」でもある。

自分では手応えのある動画でも、再生数が振るわないこともある。コメント欄に心無い言葉が書き込まれることもあるし、「高評価」が1つもつかぬまま動画が沈むこともある。

このような数字は疲労感となり、確実に蓄積されていく。

比較と沈黙がメンタルを削る

SNS全般に言えることだが、YouTubeは特に「比較」と「沈黙」がえげつない。

他のチャンネルを見ることはできるが、その裏側まで見えるわけではない。とはいえ、

「半年で1万人」
「投稿する度に10万回再生超」

などの投稿・成果ばかりが目に入れば、自分と比較し、無力感に襲われることもある。

さらに厄介なのは、無反応。

再生数ゼロの動画に低評価さえつかない状態は、露骨な批判よりも傷が深まることがある。

第2章:YouTubeで折れる人に共通する5つの特徴

YouTubeへの投稿を辞めた人のすべてが明確に、「辞める」と決めてから行動に移したわけではない。ほとんどの場合、少しずつ離れ、いつの間にか更新が止まっている。

そして、再開のきっかけを掴めぬまま、なかったこととして処理する。

なぜ、そうなってしまうのか。

ここでは、実際に折れやすい人に見られる5つの特徴を紹介する。

① 完璧主義で、全工程を1人で抱え込む

台本作成、撮影、編集、サムネづくり、投稿と告知、コメント対応など、すべて自分で処理しようとした結果、各工程で都度、理想と現実のギャップに苦しむことがある。

これは、はじめから完璧を求める人に多い傾向で、更新頻度が徐々に落ち、最終的には「クオリティを保てないなら出さない方がいい」という思考にすり替わる。

その結果、動画が投稿されなくなり、発信そのものからフェードアウトする。

② 数字に振り回され、承認を求めすぎる

  • 再生数を自分の価値と認識する
  • 視聴者の反応≒外敵評価に依存する

SNSでありがちなループだが、YouTubeは特に数字が可視化されており、小さな変動も一目瞭然。

これに反応する人は、自ずと感情のアップダウンが激しくなる。

やがて、動画を出すたびに心がすり減り、継続できなくなる。

③ 視聴者に寄せすぎて、自分を見失う

「誰にでも好かれたい」
「批判されたくない」

このような思考だと、発信内容が曖昧になり、全てが無難におさまる。

それ自体は悪いことではないが、無味無臭の動画だと無数になる動画の中で誰にも刺さらず、数字も反応も鈍くなるのは必然である。

その結果、「何を出しても響かない」と自己否定に繋がり、発信意欲が薄れていく。

④ 見切り発車で目的が曖昧

  • とりあえず着手するも、何のためにやっているかの点が不明瞭
  • 続ける意味を失い、更新が止まる

YouTubeに限ったことではないが、明確なゴール(誰に/何を届け/どこへ導くか)がないまま始めたところで、中盤からタスク地獄に陥るのが関の山。

その結果、日常に押しつぶされてしまう未来が待っている。

⑤ 孤独に戦い、誰にも相談できない

  • 周囲にYouTubeをやっている人がいない
  • 成果や悩みが共有できず、孤軍状態が続く

特に発信初期にいえることだが、人に相談することさえ怖い状態に陥ることがある。

その点、仲間やサポーター、相談できる相手がいると、ペースを崩したとしても戻ってこられる。

支えがないと、立ち止まったときに再起するのが難しくなる。


次章では、続けられている人との差をその違いを構造面から見ていく。

「折れない仕組み」については、noteでさらに具体的に解説している。

👉【有料note】「YouTubeで折れたくない人へ」続けるための対策とセルフチェックリスト

■第3章:続けられる人は「根性」が違うのではない

ここまでご覧になって、「自分にも当てはまるかも」と感じた人もいるかもしれない。

しかし、該当するからと言ってダメというわけではない。

なぜなら、YouTubeを続けられる人が皆、途中で折れるかもしれない項目にまったく該当せず、特別な才能や精神力を持っているわけではない。

では、淡々と発信を続けている人たちには何があるのだろうか。

彼らに共通するのは、自分と環境に合う仕組みを持っていることだ。

たとえば、

  • 数字に関わらず続けられる基準を持っている
  • 投稿を続けられる生活リズムがある
  • 悩みや迷いを安心して打ち明けられる環境、相手がいる
  • 再生数でなく、売上や成約率で評価している

など、折れづらい仕組みを先に作っている。

どんな人でも気持ちが折れそうになることはある。

事実、私自身も「このまま投稿を続けて意味あるのか」と疑った瞬間が何度もあった。

しかし、再起の方法や原因への対処法を知っていれば、いきなりポキッと折れるのでなく、折れても育てられる場所となる。

この点について、noteにて、折れないための構造設計とセルフチェックの方法を具体的に解説していく。

  • 自分の急所に気づけるチェック項目
  • 心が折れかけても戻れる習慣と仕組み
  • 投稿を無理なく続けるテンプレ設計と視点

単なる精神論でなく、継続の技術に興味がある方に読んでいただきたい。

👉【有料note】「YouTubeで折れたくない人へ」続けるための対策とセルフチェックリスト

まとめ

YouTubeは、頑張れば誰でも成功できる。

無責任にそう説いている講師もいるようだが、実際は「継続」そのものが既に、1つのハードルではなかろうか。

それを「気合い」や「根性」で越えられるのなら、誰も苦労はしない。

必要なのは、メンタルが折れづらい構造と、自分を守る仕組みである。

その有無が、途中で消える人と続けられる人を分ける境界線になる。

あなたが今、

「始めたばかりだけど、不安がある」
「やっているのに成果が出なくて焦っている」
「辞めたいほどではないけれど、しんどい」

そんな感覚を抱いているのなら、折れない仕組みを構築する視点を手にしてほしい。

▼具体的な対策とセルフチェックはこちら
👉【有料note】「YouTubeで折れたくない人へ」続けるための対策とセルフチェックリスト


他にも関連コンテンツとして、以下のnoteもあわせてどうぞ。

それでも発信を続けるということ―伝わらなさと呆れの向こうで

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 「やめてしまおうか」と思う瞬間がある。

 それは、何かひどい言葉を浴びせられたからというより、「誰にも届かなかった」と感じる時間の積み重ねに、心がすり減っていくからだ。

 発信をしていると、ときに予期しない反応に心を抉られることがある。それはまるで、ナイフで刺しただけでは飽き足らず、刃先をグリッと回すような残虐性を帯びていて―にもかかわらず、投稿者本人にはその自覚がないことが多い。

 それでも、自分の言葉を手放さない理由があるのだと信じた。

 けれど最近になり、その「理由」がよくわからない。

 今回は、①伝わらない苦しみ、②反応に対する複雑な心情、③心身の限界―この3つを正直に、構造として掘り下げる。

 これは責任転嫁や断罪の文章ではなく、私自身がなぜ、ここまで疲弊したのかを見失わずにいるためのきろくである。

①伝わらない苦しみ

 私は何も、わかってもらえないことが苦しいのではない。本当に苦しいのは、「伝えようとしているのに届いていない」ことだ。

 できるかぎり論理を重ね、言葉を整え、誤解の余地を減らす努力をしてきた。

 感情よりも構造を、感覚より順序を優先して発信することを、自ら選んで来た。

 これが私のスタイルであり、生存戦略の1つでもあった。

 けれどその上で、なお届かぬとき、「ではどうすればよかったのか」と自分自身に刃を向ける。

 私は自分の感情を預けすぎぬよう、情報として届けているつもりだ。

 その理由のひとつは、相手を尊重するため。

 自分を語りたいわけではないし、寄りかかるつもりはない。それなのに、向こうから”感情”の形でノックされる。

 解釈という名の押し付け。
 勝手な期待と落胆。
 「こういうことでしょ」と雑なラベル付け。

 そのすべてが私を”面白く解釈できるフリー素材”として消費してくる。

 質の低い反応に触れる度、「それはあなたの話だよね」と胸中でつぶやく。

 本当は、そういう人たちの背景まで見たくない。それでも、見えている自分がいる。

 おそらく「こういう経験があったのだろう」と察し、自分の投稿より、投稿に反応した人が抱える未処理の感情や、認識の歪みが見えている。

 見たくない。

 私の目は、そんなものを見るために開いているのではない。

 だが、それを遮断するにはあまりにも意識を研ぎすぎた。

 私が最も欲しているのは、共感でも、反響でもない。

 理解したがる意志に対する最低限のリスペクトだ。

 誤解は構わない。ただ、読み取ろうとしてくれる姿勢だけは見せてほしい。

②反応に対する複雑な心情

 発信を通し、反応が届く。これが嬉しいこともあれば、疲弊することもある。

 厄介なのは、そのどちらにも属さぬ半端な反応―

 「来ることはわかっていた」
 「内容も想像通り」
 「だから余計に、腹立たしい」

 そんな類いのコメントだ。

 投稿前、おそらくこうしたコメントが届くだろうとある程度の予測を立てる。

 これが的中した瞬間、どこかで「やっぱり」と思っている自分がいる。

 ここでの的中は、”予測能力で”ではなく”諦め”に近く、自分でも戸惑っている。

 本当は痛いのだろうが、もう痛みを認識する余裕もないのか、それとも、認識しないよう避けているのか、自分でもわからない。

 少なくとも、それに向ける感情はもはや”失望”でも”怒り”でもない。”処理”だ。

 しかしながら、無反応にも落ち込む。

 「もう誰の目にも止まらないのか」と不安になる。

 わたしは別に、否定されること自体が嫌なのではない。

 意見の相違は当然で、発信をしている以上、それを受け止める覚悟はある。

 でも、否定しながらその場に滞在している連中には、どうしても苛立ちが隠せない。

 気に入らないなら、他に行け。
 もっと適切なチャンネルがあるだろう。

 これは単なる買い言葉ではなく、視聴者自身が持っている”選択の自由”を思い出してほしいという願いに近い。

 どのチャンネルを選び、どんな言葉に触れるか、その選択権はいつだって視聴者にある。

 にもかかわらず、自分に合わないと叫びながら当チャンネルに居座り、文脈は無視。期待にそぐわぬ発信に野次を飛ばし続ける滑稽さを前に言葉を失う。

 それを選んでいるという事実に対し、自覚がない。なんて情けないんだろう。

 誰にでも開かれている場所であるからといって、誰にでも応えるべき義務を負うのか。そんなことはない。

③限界を知りながら、止まらない

 疲れが抜けない。眠っても、回復したという実感がない。

 目覚めた瞬間は気分が軽い。差し込む朝陽と、傍らで眠る小鳥たちを前に、今日も世界に会えたことを喜んでいる。

 だが、「今日は何をするか」と考えた瞬間、奈落の底へと転落する。

 まるで、満天の星空を見上げていた視線を水平に戻した途端、燃え盛る民家を背景に、返り血を浴びた殺人鬼に囲まれているような感覚。

 コメントやDMを見るのが嫌だ。にもかかわらず、怖いもの見たさで確認する。

 ”どうせろくでもないことが書かれている”という予測が先行し、それが的中することに奇妙な快感を覚えている。

 もはや、痛みと予測の的中がセットとなっている。

 快感とは言うが、それを味わっているのではない。単に、不快感を「予想通り」とすることで処理している。それだけだ。

 しかしそれでも、私は投稿する。「反応がある」と思いながら。

 たとえば、相続に関する動画を投稿するとき。

 「ここに突っ込まれるのだろう」と感じながらも、撮り直す気力はなかった。

 そのことへの後悔と、わかっていながら刺された自分に対し、落胆と怒りが入り交じる。

 専門家を名乗る以上、仕上がりには責任を持たなければならない。

 けれどその”プロ”という肩書きを持ち出された途端、本当は「お前の落ち度だ」と指をさされているような気持ちになる。

 実際にそんな責められ方はしていないのに、そこにある”語気の圧”に反応する。

 発信は義務ではない。私が好きでやっている。そのことに違いはない。

 だからこそ、傷付けられることに憤る。

 否定だけして居座る不法侵入者。
 アドバイス風の言葉を振りかざしながらも、自分の”納得”のためだけに発信者を消費する餓鬼。

 彼らが自らのニーズを把握できていない点には、呆れる。

 まるで、ペンギンを見たくて動物園に来たはずが、コンドルの檻の前に居座って文句を言い続けているようなものだ。

 ペンギンのように可愛らしいショーを見せぬコンドルに苛立ち、飛ばない理由を分析し、”自分なら飛ぶのに”と嘲笑して去って行く。

 気づいていないんでしょ?

 檻の前に立ち、見て、感じ、そこに留まっているという一連の行動が、すでに”選択”であることに。

エピローグ:それでも、ここにいる

 発信者であること、発信の内容に正解はない。

 ていねいに届けても、歪められる。
 無視しようにも、視界に割り込まれる。
 構えても空振りし、気を抜けば刺される。

 それでも今日も、画面の前に座っている。

 期待などとうに捨てた。まして、救われたいなどと思ってもいない。

 ただ、誰にも渡さずにいた言葉を、たしかに自分の手で扱いたい。

 届かなくていい。
 曲解、大歓迎。

 たしかに伝えたかったことが、ここにあった。

 もし、同じような痛みを抱えた誰かが、この言葉の残響に少しでも足を止めてくれるなら。

 その一瞬は、無意味ではない。

 これは誰のための発信でもない。

 ただ、自分に対する”応答”としての言葉だ。

 だから今日も、沈黙の海に小さな石をひとつ、投じてみる。

 音がなくても、波が立たずとも、それでいい。

米津玄師『Lemon』の歌詞が刺さる理由|喪失と未解決を抱えるすべての人へ

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当ページでは、歌詞の一部を引用しています/引用は米津玄師『Lemon』より

ふとした瞬間に、なぜかこの曲を聴きたくなる。

そして、聴くたびに決まって少しだけ呼吸が浅くなる。

「Lemon」は、単に“いい曲”では片づけられない。

これは、誰かの喪失を描いた物語であり、同時に“自分の中にあったはずの想い”を掘り起こしてくる曲だと思う。

言葉にしづらいその感覚を、今の自分なりに少しだけ整理してみた。

🎧 米津玄師『Lemon』の“良さ”を言語化してみる

1.「喪失」のリアリティがえぐい

もう戻れないと知っている人だけが歌える距離感

  • 死別や別れをテーマにしているが、美化せず回収もしていないのがリアル
  • 悲しみを乗り越えるのではなく、悲しみを受け入れて共に生きる感覚
  • 「あの日の悲しみさえ、あの日の苦しみさえ」と過去の痛みを美しいと歌う点が狂気ギリギリの純粋さ

2.体感覚に訴える描写力

感覚でなく、神経の残像で語っている点が強い

  • 「切り分けた果実の片方のように」で視覚・触覚・味覚に訴える描写
  • 心ではなく身体が記憶する喪失感なので理屈抜きで刺さる

3.女性目線×男性ボーカルのズレ

他人の傷を自分の声で代弁しているような距離感

  • 残された側、見送った側の心情が女性らしいのに米津さんらしい独特で中性的な声で歌い上げる
  • 語り手と歌い手とのズレから「誰の歌なのか」と問いかける余白をつくっている

4.音の構成がエモい(超技術的)

聴いていて落ち着くのに泣ける理由がある

  • 転調は1度しかないのに情緒の振れ幅が異常に広い
  • サビ前の休符と間の取り方が呼吸に似ており、自然と感情が乗る
  • メロディが高音に跳ね、低音で着地する構成から「思い出➤現実への落差」を想像させる

特にすきな3フレーズ

1.自分が思うより恋をしていたあなたに

  • 自覚の遅れと今さら感のコンボが強すぎる
  • 恋をしていると気づいたのは喪失後
  • あなたが、ではなく、あなたに対しての自分という部分がずるい
    ➤ 他人ではなく自分の未熟さが刺さる

2.あれから思うように息ができない

  • ガチで身体にくるやつ(語彙死)
  • 息ができない=酸素が足りない=生きることがしんどい
    ➤ 喪失が精神でなく生存にまで影響している描写
  • 誇張ではなく、喪失後に身体症状が出る人もおりリアル

3.何をしていたの?誰を見ていたの?私の知らない横顔で

  • 無理(語彙崩壊)
  • 時間・空間・心まで共有していたつもりが、実は知らない一面があったという事実を突きつけられる
  • 見ていないとき、感じていないとき、あなたが私を忘れていた瞬間があったのではないかという疑念
    ➤ 失恋後の回想ではなく、恋の最中に感じていた違和感の回収

これらに共通するのは

「言わなかった想い」と「言えなかった問い」が混ざっていること。

 要するに、この曲の残酷さは悲しみや寂しさを直接語らぬまま、取り返しのつかない無理解の感触だけを残しているところ。

おわりに

あの頃の自分が言えなかったこと、気づけなかったこと。

もう届かないと知っているのに、なぜか心の奥で何度も問い直してしまう。

『Lemon』という曲が響いてくるのは、きっとそういう“未解決”を、そっと隣に置いてくれるからだと思う。

もしあなたにも、刺さった歌詞があるなら。

それは、あなたがちゃんと“誰かを想っていた”証かもしれない。

自己陶酔という病:恋愛ごっこに逃げ込む中年と、その共犯者たち

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 どこにでもいそうな顔で、どこにでもありそうな恋をする。

 しかし彼らはなぜか、”特別な愛”を演じたがる。

 既婚者の中年俳優と、世間から清純派とみなされていた若手女優。

 本気だと言いたげな眼差しで交わす言葉の裏に、本気でないことを互いに知っている空気が透けて見える。

 誰のものでもないと言いたげな眼差しを携え、互いに「自分だけは特別」だと信じたがっている。

 本当に大切に思っているのならなぜ、堂々と愛せないのか。
 なぜ家庭に帰り、なぜ彼女は待ち続けるフリができるのか。

 家庭もキャリアも失いたくはない。それでいて、誰かに求められる自分には酔っていたい。

 恋人の役を演じることでしか愛を感じられないふたり。

 それが叶わぬ現実に目を閉じ、耳を塞いで、”わたしたちだけの世界”で生きているフリをする。

 これは恋ではない。自己陶酔という病に冒されたふたりが、”恋をしている自分たち”というドラマに酔いしれているだけだ。

 この病の厄介なところは、その芝居に気づかず拍手を送る”共犯者”を生み出すことにある。

📻音声で聴きたい方はこちら(Spotify配信中)

この手の人間の特徴

 彼らは本気で「恋をしている」と思い込んでいる。

 しかし実際には、自分自身にとって都合の良い感情だけを選び取り、責任もリスクも取らず、”恋をしている気分”に浸るだけ。

 よく観察すると、次の共通項が見えてくる。

【特徴1】自分の”感情”を最優先

 愛している、辛い、会いたいーそういう感情だけを並べ、相手の立場や背景、傷付ける可能性を見ないし、考えない。

好きになっちゃったんだからしょうがないよね

それ、本当に相手を思ってらっしゃいます?

【特徴2】バレないことを前提に成立する恋愛

 バレるまでは純愛。バレたら”想定外”。

 つまり、逃げ道を確保したまま進む関係にしか踏み込めない。

 本当に大事なら、誰にも恥じず互いを守ることができる道を選ぶのではないか。

【特徴3】相手が”自分を肯定してくれる存在”であることが重要

 愛しているというより、「自分を必要としてくれる相手」との関係性に酔っている。

 恋人がほしいのではない。「恋人役をしてくれる人」がほしいだけ。

以上のことから、「恋」ではないことは明らかである。言うなれば、「甘え」と「自己愛」の循環でしかない。

分類と心理構造

 ”本気ヅラ人間”は、以下に大別することができる。

【タイプA】癒やし依存型ー「私がいないとダメなんだ」と思いたい

 このタイプは、誰かの弱さを見つけるとすぐに寄りかかる。

 それは支えることが目的なのではなく、”自分の存在価値”を実感するために他ならない。

 たとえば、最近不倫騒動が出た永野芽郁さんが演じるのはこのポジション。

 既婚者で、責任ある立場の男性に寄り添い、

彼が壊れないように支えているのは私

 だと信じ込もうとする。

 けれど実際には、自分が”選ばれし存在”であることを証明するステージに過ぎないにもかかわらず、本人はこれを『海よりも深い愛』と思い込んでいる。

【タイプB】承認型逃避人ー甘えながら責任は絶対に取らない男

 典型的な中年の逃避型はこれに属する。

 田中圭のように、仕事・家庭・立場という外圧の中で「良い人」を演じ疲れている存在は、その捌け口として、自分を肯定してくれる存在を求める。

 でも逃げたいだけで、何かを変える覚悟や行動はない。

 責任を取らなくて良い場所でだけ「本音」を語るふりをして、

俺も辛いんだよね

などとこぼし、理解されたい願望ばかりが前に出る。

 そのくせ、別れることも、離婚もできず、家庭を壊さない。ずっと”都合の良い場所”で被害者面をしていたいのが本音だろう。

 両者に共通するのは、「他人を使い、自分を満たす構造」にいること。

 愛ではない。必要とされたがっているだけ。

 しかもその必要性すら、自分の脳内だけで作られた幻であることが多い。

対処法:関わってしまったときの心得

 問題は、この手の”本気ヅラ人間”が優しい言葉や、弱っているふりをして近づいてきたときだ。

 最初は、「こんなに私のことを求めてくれる人、初めて…」といった錯覚すら抱かせるが、ちょっと待って。よく観察してほしい。

 彼らが求めているのは”あなた”ではない。”あなたがくれる安心感”だけだ。

 とはいえ、関わってしまっては仕方がない。

【対処1】話を聞いてあげない

 愚痴、言い訳、家庭の不満ー垂れ流される感情は、彼らの中では恋愛の前戯だ。

 聞くことで相手を理解できると思うのは幻想でしかなく、聞けば聞くほど、

この人は肯定してくれる

という誤解を加速させる。

で?あなたはどうしたいの?

 こう返した途端、彼らの口数は急激に減る。

【対処法2】かわいそうにーを武器にさせない

 弱っている人を突き放すには、罪悪感が伴う。

 それを知っているからこそ、彼らはしばしば”被害者ヅラ”をする。

 だがここで手を差し伸べると、「私はあなたに救われた」と安い台詞ばかりを吐き、ずるずると依存されるだけだ。

 大切なのは、「あなたの問題を私が背負う義理はない」と線を引くこと。この線こそ、相手の”演技”を無効化する武器になる。

【対処3】「で、どうするつもり?」

 彼らが最も嫌がるのは、”気持ち”ではなく”行動”を求められること。

  • 奥さんに話すつもりあるの?
  • いつ離婚するの?
  • 私たち、これからどうするの?

 こうした質問は彼らに、現実を突きつける鏡となる。所詮はごっこ遊び。鏡の前では成立しない。

”本気ヅラ人間”が最も嫌がること

 この手の人間は、責められるよりも、”自分が特別ではない”と気づかされることを何より恐れている。

 彼らの恋は、「誰にもわからない、ふたりだけの物語」でなければ成立せず、自分たちが”特別な関係”であるという前提が崩れた途端、一瞬で興味を失う、または自己陶酔が崩壊する。

 具体的には、以下の通りだ。

【嫌がらせ1】鏡を差し出す

あなたの台詞、他の人にも言ってない?

 その瞬間、「選ばれし自分」という幻想が崩れる。

 なぜならごっこ遊びは、他人と共有された時点で現実に引き戻されるからだ。

【嫌がらせ2】無関心の演出

アー、そういう人たまにいるよね

 同情も共感もせず、あくまで他人事で処理すること。これにより彼らが熱望する”特別な共犯関係”は崩壊する。

 彼らにとって最もキツいのは、怒られることでも嫌われることでもない。

 無視されることドラマから引きずり下ろされることだ。

【嫌がらせ3】役割を与えない

それって私じゃなくてよくない?

 相手を”恋人”として扱わない、”支えてくれる人”として持ち上げない。これに尽きる。

 ただの知人、ただの同僚、ただの通行人ー彼らが望む役割つきの関係を徹底して与えないこと。

 これにより彼らは、何者でもなくなることに堪えられず、静かにフェードアウトしていく。

 彼らは「愛されたい」のではなく「愛されている自分に酔いたい」だけ。その虚構を演出するには、あなたの共犯が不可欠である。

 しかしながら、あなたがその舞台から降りてしまえば、彼はひとり芝居しかできず、結果的に沈黙する。

おわりに:虚構に浸る人間が最も怖いのは

 恋をしているふり、苦しむふり、愛しているふりーふり、ふり、ふり。そのどれもが自分を傷付けない演出だ。

 彼らは傷付くことを怖れているのではない。

 ”大して特別じゃなかった”と気づくことを怖れている。

 自分は誰かに必要とされ、どこかで誰かにしか救えない愛がある。

 そう思い込んでいる限り、現実に向き合わなくていいのだから。

 けれどその演目は、いずれ終わりが来る。誰かが舞台から降りれば、簡単に幕は下りるのだから。

自己陶酔という病

 これは、恋ではない。断言する。単に、誰かを愛している”自分”に恋をしている。

 あなたの周りに、”本気じゃないのに、本気ヅラする大人”がいるとすれば、どうかその舞台の照明をそっと落としてあげてほしい。

 光の当たらぬ場所で、彼らの特別ごっこは続けられないから。

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終活のはじめ方、メリットと注意点を解説

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当ページでは、終活のはじめ方、終活を行うメリットと注意点を解説する。

終活とは

終活とは、人生の最期を穏やかに迎えるために備えることを指す。

人生を振り返り、整理を行う様子は「決算」によく似ていると思う。

(1)終活の適齢

終活を行う年齢に決まりはないが、「50代~60代が行うもの」という印象を持つ人が多い。

恐らく、仕事や子育ての一段落と同時に、体力低下等の変化を感じ始めるときなのだろう。

自分の死亡時期を知ることは誰にもできないため、年齢問わず、とりあえず着手してみることをオススメしたい。

(2)終活の必要性

終活の要否は個々で判断することになるが、下記の理由から筆者は必要だと考えている。

  1. ケガ・病気は突然やってくる
  2. 自分の意思が他人への迷惑を防ぐ
  3. 終わりを意識することで今を活きる
  4. 家族とコミュニケーションがとれる

「まだ元気だから」「家族に任せる」「手間をかけるのが面倒」といった意見もあるが、決定権はあなた自身にある。

終活をするメリット

終活によるメリットのうち、本人が得られる実質的な利益について考える。

  1. 住環境の改善、日常生活の効率化
  2. 介護への備え
  3. 資産の把握と支出の適正化
  4. 価値観の再認識

1.住環境の改善、日常生活の効率化

終活を通じ、不要品を処分・整理することで住居スペースに物理的な余裕が生まれ、管理・処分等の手間カットに繋がる。

高齢になればなるほど体力が落ちるため、物理的負担の軽減は「生きやすさ」に通ずるかと思われます。

2.介護への備え

将来、自分が介護を受けることを想定して終活を進めることで、漠然とした不安・疑念に輪郭をつけることができ、精神面にかかる負荷を軽減することができる。

自宅のバリアフリー化、福祉施設の利用検討などを行うことで、余計な心配が減り、自宅で過ごす時間がより快適なものとなるだろう。

3.資産の把握と支出の適正化

終活の際、自分の資産を正しく把握し、生活費や医療・介護にかかる費用をはじめとする「生きるために必要な金額」を算出することで金銭面で見通しが立てやすくなる。

収支を見直すことで不要な契約等を解約することで、生活資金に余裕が生まれる可能性があります。

4.価値観の再認識

終活に係る判断基準は、自分の価値観である。

これまでの人生におけるやり残した事や、死ぬまでにやっておきたいことを明確化することで、日々の生活や人間関係の見直しに繋がり、より充実した日々を過ごせるようになるだろう。

終活を行う際の注意点

終活を行う際、下記に注意したい。

  1. 心理的に負担がかかる
  2. 時間・手間がかかる
  3. 家族と衝突する可能性がある
  4. 後戻りできない場合がある

1.心理的に負担がかかる

終活は、自分の最期を考えることであり、暗い気持ちになることがある。

これに釣られ、思い出したくなかった記憶が蘇る可能性があるため、無理をせず、少しずつ進めることをオススメする。

2.時間・手間がかかる

終活の範囲は、いまの自分が関わるもの全てであり、1つ1つを行うには膨大な時間と手間を要する。

はじめから難しく考えず、優先順位をつけ、できる限り簡略化して進めるといいだろう。

計画を立てるのが苦でなければ、長期・短期目標を作成し、スケジュールに落とし込む方法も有効です。
専門家に相談・依頼する方法も👌

3.家族と衝突する可能性がある

自分の最期について、家族に希望を伝えようとしても避けられたり、否定的な姿勢を示され、衝突することがある。

どうしてもわかってほしい場合は、一次的に当事者同士で話し合い、二次的には第三者を入れて話し合うことになるだろう。

そうでない場合、無理をして理解を得ようとする必要はなく、互いに過ごしやすい環境の整備に努めるといい。

終活や相続について、最終的な決定権をもつのはあなたであることは忘れないで欲しい。

4.後戻りできない場合がある

終活の過程で手放した財産について、後に事情が変わり、「手放すんじゃなかった」と感じる可能性がある。

こうした事態を回避するには、終活の初期段階から入念な計画を立て、予測されるリスクを考慮した対策を考えることになる。

計画を複数用意しておくと、予期せぬ出来事にも柔軟に対応できるかと思います。

終活でやること

終活では、下記を行う。

1.エンディングノートを作成

エンディングノートとは、人生の終末に向かい、自分の情報・希望を記録するものを指す。

(1)エンディングノートと遺言書の違い

両者の最も大きな違いは、法的な効果の有無である。

遺言書エンディングノート
法的な効果ありなし
形式に関するルールありなし
記載する内容相続割合の指定
・相続人に関する事項(廃除遺言認知など)
・相続財産の処分方法
遺言の執行に係る内容など
自由
かかる費用0円~数万円
方法により異なる
原則、0円
※市販のエンディングノートを購入する場合に必要
開封時のルール家庭裁判所での検認が必要
※一部形式を除く
自由

このため、死後に特別な希望がある場合は、エンディングノートだけでなく遺言書を作成することをオススメする。

(2)介護・医療に関する意思

介護・医療に関し、下記を明記することをオススメする。

具体的な希望・介護、治療に関する具体的な希望
・病歴と薬歴、アレルギーに関する事項
・利用したい介護サービスの種別
延命治療の有無、臓器提供、余命宣告 など
かかりつけ医・主治医や専門医の連絡先
終末期の過ごし方・住環境
・看取ってほしい人 など

2.財産の整理

あなたが所有するものは全て「遺品」となり、具体的には下記の通り。

  1. 現金、預貯金
  2. 不動産
  3. 株式等の有価証券
  4. 自動車、バイクなど
  5. パソコン、スマホ、タブレット等の中身
  6. 契約しているサービス
  7. 自宅内にある物品すべて
  8. ローンなどの債務全般

生きている間に不要品は処分し、譲りたい相手、希望する処分方法などを書き出すと良いだろう。

(1)迷ったら保留

遺品整理を行う際、決めかねる場面もあるだろう。

この場合、無理に廃棄を選ぶと取り返しの付かない可能性もあるため、1度保留して整理を進める方が得策だろう。

終活を「処分」と捉えるとしんどくなるので、あくまでも「棚卸」「整理」の意識をもって行いましょう。

3.住環境の見直し

将来に向け、下記の検討をオススメする。

リフォームや引っ越し、住み替えの検討・手すり、段差の解消など
・医療機関、介護機関、生活必需品を揃えやすい環境への引っ越し
・家族が行き来しやすい場所への引っ越しなど
生活支援サービスの確認・訪問介護、デイサービス等、希望する介護サービスと支援を受けられる体制を確認

終の棲家をどこにするかは大きな関心事だと思いますが、家族や友人との関係、老後資金も含め、慎重に検討しましょう。

4.葬儀、墓の準備

あなた自身の葬儀・について、下記を検討しよう。

  1. 葬儀の形式(一般葬、家族葬、生前葬など)
  2. 参列者
  3. 葬儀の規模・予算
  4. 喪主
  5. 遺影
  6. 副葬品
  7. 菩提寺、僧侶
  8. 供養方法
  9. 墓の承継者
  10. 墓参り・法要の頻度
  11. 墓石の購入先 など

(1)墓を選定する際の注意点

墓の選定時には、下記に注意したい。

承継者の有無承継者がいる場合、管理費等を確認する
承継者がいない場合、永代供養や樹木葬、散骨、墓じまい等も視野に入れる
かかる費用墓石代、永代使用料、管理料など
立地管理する親族等が通いやすい場所かどうか
墓石の種類和式、様式、デザイン等が存在し、価格が異なる
宗教墓地の種類により宗派、宗旨を限定している場合がある

終活の相談先

終活は、公的機関が実施する相談会や、各事業者が行うイベント・セミナー、弁護士・司法書士・行政書士等の士業者などに相談することができる。

終活全般・住所地の市区町村役所
・金融機関
弁護士税理士司法書士行政書士などの士業者
・民間事業者
医療・介護・住所地の市区町村役所
・地域包括支援センター
・医療ソーシャルワーカー
財産管理・金融機関
FP
葬儀、墓・葬儀社
・寺院
・霊園の管理者

JA郵便局でも終活サービスを提供するなど、選択肢はとても広いので、自分に合ったものを選び、活用しましょう。

終活のはじめ方、メリットと注意点まとめ

当ページでは、終活のはじめ方とメリット、注意点を解説した。

関連リンク

格安スマホを使用するメリット、契約時の注意点を解説

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当ページでは、格安スマホを5年間使用して感じたメリット、契約時の注意点を解説する。

格安スマホとは

格安スマホとは、大手キャリアと比較し、低い料金で利用できるスマホを指す。

格安スマホと格安SIMの違い

格安SIMとは、大手キャリアより安い料金で契約できるSIMカードのことで、大手キャリアがサブブランドとして提供するMVNO等を指すことが多い。

このため、格安スマホと格安SIMは同じものと考えていただいて差し支えない。

(1) SIMとは

SIM(カード)とは、通信事業者がサービスを提供する際、契約者を識別するために使用するカードを指し、加入者固有番号のことをいう。

SIMは、Subscriber Identity Moduleの略で、原則、SIMなしでのスマホによる通信は不可能です。

(2) MVNOとは

MVNOエムブイエヌオー(仮想移動体通信事業者)とは、docomo、au(KDDI)、SoftBank等の大手キャリアの回線を間借りし、サービスを提供する事業者を指す。

格安でサービスを提供できる理由

大手キャリアと比較し、MVNOが類似のサービスを提供できるのは、「通信回線を間借りしている」からである。

通信設備を保有するには初期投資だけでなく、維持管理費用がかかり、これらの資金はユーザーの利用料金から捻出される。

これに対し、MVNOは維持管理費を利用料金に上乗せする必要がなく、契約・問い合わせ等のカスタマーサービスをネットに限定することにより、テナント料や人件費を削減していることも理由の1つである。

格安スマホを利用するメリット

格安スマホのうち、筆者は「AEONMOBILE」「楽天モバイル」を利用し、下記のメリットを感じている。

  1. 料金が安い
  2. 料金体系がわかりやすい
  3. 使用量が少ないユーザに優しい

1.料金が安い

格安スマホを利用する最大のメリットは、利用料金の安さ。

下記の条件にてdocomo、auを利用した際、月額利用料は6,000円から12,000円程度だったところ、現在では2,000円以内におさまっている。

  1. 10分以内の通話を複数回
  2. データ使用量5G程度
  3. オプションで留守番、転送電話

2.料金体系がわかりやすい

格安スマホの場合、料金体系がシンプルでわかりやすいこともメリットだろう。

大手キャリアでは、抱き合わせ前提の料金プランが多く、欲しいサービスを単品で契約させてくれないことも多い一方、格安スマホの場合は、必要最低限の内容に欲しいサービスだけを選ばせてくれる。

3. 使用量が少ないユーザに優しい

大手キャリアの場合、データ使用量が多い人に優しく、少ない人に厳しい「大容量向け」のプラン設計となっているように思う。

いっぽう、格安スマホの場合は、低容量を定額で提供してくれるだけでなく、毎月料金プランを見直せるので無駄がない。

格安SIMを契約する際の注意点

格安SIMを契約する場合、下記に注意が必要だ。

  1. キャリアメールが使用できない
  2. 実店舗が少ない
  3. 一部のアプリが制限される
  4. 通話料金は割高
  5. 取扱いのある端末が少ない

1.キャリアメールが使用できない

キャリアメールとは、携帯会社が提供するEメールサービスの総称で、「@」の後にキャリア名義となっているものをいう。

格安スマホの場合、キャリアメールを使用できない場合が多いため、これらをメインで使用している人は要注意である。

格安スマホでは、Google、Apple、Microsoft等のアカウントを使用してEメールサービスを利用することになります。

2.実店舗が少ない

大手キャリアの場合、カスタマーサービスを提供する実店舗があちこちに点在している。

一方、格安スマホを提供するMVNOは、オンラインサービスがメインであり、対面でのサービスを受けることは難しい。

このため、格安スマホに関する契約内容等を確認・変更できるレベルのスキルは不可欠だといえる。

3.一部のアプリが制限される

大手キャリアの場合、ほとんどのアプリは自由に利用することができるが、格安スマホでは、年齢認証が必要なサービスに対し、規制されるものが存在する。

また、大手キャリアが提供する子ども用のスマホ、サービス等を取り扱っていない場合も多く、ユーザそれぞれで設定を見直す必要がある。

今はモバイル決済の方法に格安スマホも追加されましたが、私が利用し始めた頃には提携していないものもあり、逐一クレジットカード払いや銀行振り込み等を選ぶ手間がかかっていました😓
日々、努力してくださっている点には感謝です✨

4.通話料が割高

格安スマホ最大の注意点は、通話料金だろう。

データ通信にかかる料金は格安な一方、音声通話には手厳しく割高である。

ただし、一部MVNOでは一定時間内の通話料を一律とするオプションサービスを提供する等の動きも見られる。

メッセージアプリや、MVNO独自の通話アプリ等を経由すると、一定時間内の通話は無料で利用できる場合があります。
この場合、相手方も同様のアプリを使用していることが求められること、音声通話の品質が通信環境に左右される点には注意しましょう。

5.取扱いのある端末が少ない

格安スマホの場合、大手キャリアが提供する端末数に劣るのが現状である。

例えば、iPhoneやGoogleピクセル等の人気機種について、最新モデルが発売されるのは、発売日より数日以上遅れることが多い。

このため、最新機種をいち早く手に入れたい場合には、SIMフリーの端末を個別に購入する必要がある。

格安スマホの通信速度

格安SIMの速度比較サイトによると、各社の通信速度は下記の通り。

1docomo105.2Mbps
2Y!mobile97.5Mbps
3ahamo79.5Mbps
4LINEMO59.4Mbps
5povo2.048.4Mbps
6NUROモバイルのNEOプラン54.2Mbps
mineoのSoftBankプラン59.1Mbps
楽天モバイル71.3Mbps
irumo(イルモ)46.6Mbps
エキサイトモバイル43.5Mbps
7NUROモバイルのSoftBank回線29.0Mbps
UQ mobile31.8Mbps
8日本通信SIM59.8Mbps
IIJmioのタイプD53.1Mbps
9y.u mobile47.8Mbps
10IIJimoのタイプA30.1Mbps
11J:COMモバイル33.2Mbps
出典:格安SIMの速度ランキング/8月16日の速度スコア by格安SIMの管理人(キャッシュ 16時20分時点)をもとに筆者作成

(1) 結論:問題ない

結論から言えば、格安スマホの通信速度に何の問題もない。

(2) Mbpsとは

「Mbps」とは、通信速度の単位を表すもので、1秒間に送受信できるデータ量をいう。

(3) 通信速度の目安

例として、YouTubeの使用に必要な通信速度の基準・目安を下記に記載する。

通信速度
(下り)
4K UHD20Mbps
HD 1080p5Mbps
HD 720p2.5Mbps
SD 480p1.1Mbps
SD 360p0.7Mbps
出典:YouTubeのシステム要件と対応デバイスをもとに筆者作成

スマホでWebサイトを閲覧したり、各アプリを使用するのに必要な通信速度は、およそ5~10Mbpsだといわれます。
ただ、1Mbpsだとしても多少読込が遅く感じる程度で、閲覧自体に支障を来すものではありません。

格安スマホを使用するメリット、契約時の注意点まとめ

当ページでは、格安スマホを利用するメリット、契約時の注意点を解説した。

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個人事業主がクレジットカードを作るメリットと注意点

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当ページでは、筆者が行政書士事務所開業後に作ったクレジットカードを2枚、ご紹介します。

筆者プロフィール

榊原 沙奈さかきばら さな / 特定行政書士(ヲタク行政書士®)/ 3級FP技能士

会社員を辞めると信用ゼロ?

個人事業主(フリーランス)として独立・開業すると、クレジットカードをはじめ、入会審査が厳しくなるといわれます。

会社員と比べ、個人事業主等の経営者は収入が不安定な印象が強いことが原因だと考えられます。

クレジットカードの種類

クレジットカードは、「個人」「事業用」に大別されます。

事業用カードとは、「法人カード」「ビジネスカード」と呼ばれることもあり、個人事業主、中小企業、大企業向けに分けられます。

いっぽう、個人カードはユーザー個人が利用するものを指します。

事業用と個人用の違い

事業用カードの場合、カードの利用上限額が高く設定されているのが一般的で、引落し口座も「個人」「屋号」「法人」のいずれかを選択することができます。

個人カードの場合、事業用に比べ、年会費無料のものも多く、キャッシング機能、支払方法が複数用意されています。

筆者個人の意見ですが、小規模事業なら個人カードで十分です。

個人事業主がクレジットカードを作るメリット

個人事業主が事業用カードを作る場合、下記のメリットがあります。

  1. 記帳、確定申告が楽になる
  2. 特典が受けられる

1.記帳、確定申告が楽になる

クレジットカードの利用について、毎月一定期日において、利用明細が発行されます。

利用明細には、利用年月日、店舗、金額が明記されるため、資金の使途が一目でわかります。

事業に必要な支出について、できる限り事業カードで支払うことで、計上漏れ防止に繋がるだけでなく、会計ソフトと連携することで、記帳、確定申告時の手間を大幅にカットすることができます。

2.特典が受けられる

各カード会社において、利用者向けに様々な特典が用意されています。

例えば、ETCカード、従業員カード、レンタルサーバの初期費用等が無料になるもの、関連サービスの優待サービス等と幅広いのが特徴です。

利用頻度の高いコンテンツ・サービスと関連のあるカード会社を選びましょ!

クレジットカードを選ぶポイント

クレジットカードを選ぶ際、下記のポイントに注意しましょう。

  1. 年会費
  2. 機能、特典
  3. ポイント還元率、利用範囲
  4. 審査基準

1.年会費

個人カードの場合、年会費がかかるカードは少数ですが、事業用カードの場合、年会費無料のカードの方が少数です。

このため、ランニングコストを抑えたい場合、年会費が1つの基準となり得ます。

念のためですが…
会計上、クレジットカード等の年会費は経費計上できます。

2.機能、特典

クレジットカードにより、決済機能(タッチ機能の有無等)、カードの盤面に記載される情報等が異なります。

それだけでなく、カード会社、契約内容等に応じた特典が用意されていることも多いため、自身の要望に沿うものを選ぶといいでしょう。

3.ポイント還元率、利用範囲

クレジットカードでは、利用額に対し、一定のポイントが付与されるのが一般的です。

付与されるポイントの種類は、利用するカード会社により異なり、ポイントの利用範囲も異なります。

せっかく還元されたポイントの使い道がないのでは意味がありませんので、還元率と併せ、利用範囲も確認されることをオススメします。

4.審査基準

クレジットカードを作るには、審査を受ける必要があります。

審査基準、必要書類等は、カード会社によって異なるため、事前に確認しましょう。

ユーザーにとって魅力的な特典があるカードほど、審査が厳しい傾向にあります。

筆者が作ったカード

上記を踏まえ、筆者が独立開業後に作ったカードは次の2種類です。

  1. 楽天カード
  2. エポスカード

1.楽天カード

楽天カードは、14年連続 JCSI(日本版顧客満足度指数)調査におけるクレジットカード部門で1位を守り続けているカードです。

2023年3月末時点で、会員数2,863万人。日本人の4人に1人が持っている計算になります。

楽天カードには様々な種類があります。

  1. 楽天カード
  2. 楽天ゴールドカード
  3. 楽天プレミアムカード
  4. 楽天ピンクカード
  5. 楽天ANAマイレージクラブカード等

楽天カードのポイント還元率

楽天カードのポイント還元率は、原則1%(100円=1ポイント)です。

また、各種キャンペーンや楽天SPUを利用することで、更に還元率が上乗せされます。

楽天SPUとは

楽天SPUは、楽天モバイル(+1倍)、楽天銀行(+1倍)、楽天トラベル(+1倍)など、楽天グループのさまざまなサービスを対象に、ポイントを上乗せしてくれるシステムです。

楽天市場でポイントアップキャンペーンを実施している場合、楽天SPUとの併用も可能です。

「5と0のつく日」はポイント2倍、「楽天スーパーセール」「お買い物マラソン」などをうまく利用すると、より高い還元率を実現することができます。

楽天カードで選べるブランド

通常の楽天カードの場合、年会費は永年無料です。

国際ブランドは「VISA」「MasterCard」「JCB」「AmericanExpress」の4ブランドから選べます。

楽天カードがオススメな人

下記に該当する場合、楽天カードがオススメです。

  • 楽天グループのサービスを利用している
  • 公共料金、スマホ代の支払でポイントを貯めたい
  • できる限り少数のカードにまとめたい

事業に必要なサービスを楽天で統一すると、ポイント還元率が高くなるだけでなく、日々の管理がとてつもなく楽になるメリットがあります。

ポイントについて、楽天独自のサービス以外に、ENEOS、SEIYU、マクドナルド等でも利用が可能で、各店舗が提供するポイントとの二重加算も狙えます。

利用したいお店が楽天ポイント非対応の場合でも、楽天ポイントをカード請求額に充当でき、無駄がありません。

楽天ETCカードも還元率は同じ

事業で自動車を使用する場合、楽天カードでETCカードを作成することができます。

この場合、通行料金についてもポイント還元率は同様(100円で1ポイント)ですが、会員ランク「ダイヤモンド」以上でなければ年会費550円が必要です。

2.EPOSカード

エポスカードとは、株式会社丸井グループの子会社 株式会社エポスカードが提供するVISAブランドのクレジットカードです。

私はもちろん、推しデザイン

エポスカードの特徴は、次の通りです。

  • 年会費無料
  • OIOIのイベント時、10%割引が受けられる
  • ポイント還元率0.5%
  • カードデザインが豊富

エポスカードの会員数は600万人以上。若者を中心に、会員数がじわりじわりと増えています。

年会費永年無料

エポスカードは、年会費永年無料です。ETCカードも無料です。

ただし、2枚目の発行時やデザインを変更する場合には、手数料が必要なので、事前に確認しましょう。

還元率は0.5%

エポスカードのポイント還元率は、最大0.5%(200円で1ポイント)です。

楽天カードと比べると2分の1ですが、日常的にマルイグループを利用する場合、下記の恩恵を受けられます。

マルイのイベント時、10%オフ

年に4回開催される「マルコとマルオの7日間」。

この期間中にエポスカードで支払をすると、10%オフでお買い物ができます。

定価が高いものほど、割引金額は高くなりますので、ずっと欲しかったアイテムをお得にゲットするチャンスです!

エポスカードがオススメな人

下記に該当する場合、エポスカードがオススメです。

  • クレジットカードに年会費を支払いたくない
  • 日頃からOIOIグループを利用している
  • デザインにこだわりたい

難点を挙げると、ポイント還元率が低いこと、家族カードを作るには不向きなことです。

個人事業主がクレジットカードをつくるメリット、注意点まとめ

当ページでは、新人経営者にオススメなクレジットカードをご紹介しました。

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