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味覚、歳と共に変わる?バーミヤンで感じた“違和感”
先日、久しぶりにチャイニーズレストランの「バーミヤン(公式サイト)」を訪れた。ふだん自宅で食事を摂ることの多い筆者にとって、たまの外食はちょっとした楽しみだ。しかし、メニューの変更やサイズ(容量)縮小、味がより濃くなるなど、記憶とのギャップによりすこし寂しい気持ちになった。
特に、味の濃さ。食後すぐから喉が渇いてる感じがする。おかしい…以前はこんなことなかったよなぁと。
しかし、もしかするとこの現象、加齢による味覚の変化が影響しているのかもしれない。年齢を重ねると味覚が変わると言うが、実際のところどうなのか。
歳を重ねると、味覚はどう変わる?
加齢による味覚の変化について、意外にも科学的に説明がつくようだ。人は年齢を重ねることにより、舌にある「味蕾」が減少したり、感度が低下するという。そのため、同じ味でも「薄い」と感じる、または「濃い」と感じることが増える。これが、バーミヤンで感じた「濃い味」という感覚に関係しているのかもしれない。
また、加齢に伴い嗜好も変わることがある。たとえば、以前は気にならなかった塩分や甘味に敏感になる。これは、体がその変化を反映しやすくなり、必要以上に濃い味や甘いものを求めなくなることで起こる。たしかに、若い頃は今より「濃い味が好き」だと感じていたように思うが、近頃は素材そのものの味で十分だと感じることも多い。
飲み物も?味覚の変化が引き起こすもの
もうひとつ気になるのが「喉の渇き」。バーミヤンでの食事により、特に、水分を欲した。これもまた、加齢による変化が関係しているのかもしれない。味覚の変化は食後に「口の中がしょっぱく感じる」とか「喉が渇く」といった感覚を誘発する。
10代と比較し、それだけ体が反応している証拠であり、食べ物や飲み物の選び方にも影響する。
美味しく感じるものは何だろう
――とはいえ、味覚の変化がすべて悪いわけではない。むしろ、良い面もある。たとえば、以前は辛いものが苦手だった場合でも、後に低刺激を感じる程度で楽しめるようになるケースなどだ。そういった小さな発見は、食事をより楽しませてくれる。
10代の頃には好まなかった野菜や和食も、年々美味しいと感じるようになっている。ちょっとした酸味や苦味が、今ではとても心地よい。これらはきっと、味覚が成熟した証拠なのだろう。
味覚の変化に対応するコツ
味覚の変化にどう対応するか。この課題は年齢を重ねると自然に浮かぶものだが、頻出だからこそ対処法をたくさんの人たちが紹介している。ここでも、味覚の変化にうまく対応するコツをいくつか紹介したい。
1. 自分の新しい好みを受け入れる
最も大切なのは、あなたの味覚の変化を受け入れること。過去に好きだった料理が濃い、反対に、関心のなかった食材が美味しく感じることもあるだろう。このような変化を否定的にとらえるのではなく、新たな好みを楽しむ気持ちを大切にしよう。あなたの身体と味覚が変化するのは自然なこと。それを楽しめるだけの心の余裕を持ってほしい。
2. 食材や調味料を工夫する
味が濃く感じるときには、食材や調味料で調整すると効果的だ。たとえば、塩分が気になるのなら塩味のあるものを控え、代わりに、ハーブやスパイスで風味を加えると、味わいが深まる。また、酸味や苦味をうまく取り入れることで、味のバランスを整えることができ、濃い印象を和らげることができる。
反対に、薄味が物足りないと感じる場合、風味を引き立てる食材や調味料を使うと良いだろう。たとえば、レモンやお酢、バルサミコ酢などの酸味を加えると、味が引き締まり、薄味でも満足感を得やすくなる。また、ハーブやスパイス(バジル、ローズマリー、ガーリック、|黒胡椒《ブラックペッパー》など)を活用することで、味わいに奥行きが出る。
野菜や魚、豆腐など素材そのものの風味を楽しむことを念頭に、素材や切り方を工夫するのも一つの手だ。食材の味がしっかり出る調理法として、「蒸す」「焼く」「煮る」を選ぶと、薄味でも満足感を得られやすい。特に、旬の食材を使うと自然な甘みや旨味が引き立つのでお勧めだ。
3. 軽い味付けの料理を選ぶ
加齢とともに、刺激のある味付けが苦手になることもある。その場合は、控えめで軽い味付けを心がけよう。たとえば、煮込み料理や和食のおかずなど、素材の味を引き立てる料理は、重く感じることなく楽しむことができる。ほどよい酸味を効かせたサラダやスープを取り入れることで、食材本来の味を楽しみながら、無理なく味覚の変化に適応できる。
4. 少量でも満足感を得る
少量でも満足感を得られる食事には、たんぱく質が欠かせない。たんぱく質は満腹感を持続させるために重要な栄養素で、鶏胸肉や魚、卵、納豆などに多く含まれる。食事のはじめにたんぱく質を摂ると、満腹中枢を刺激し、全体的に食欲を抑える効果も期待できる。
次に、食物繊維を豊富に含んだ食材を選ぶことも重要だ。食物繊維は消化に時間がかかり、腹持ちを良くしてくれる。特に、野菜や海藻、きのこ、豆類などは食物繊維が豊富で、少量でも満腹感が得られる。サラダやスープ、煮物に取り入れると、食事量を控えても満足感を感じることができるだろう。ただし、胃腸が弱い人は消化不良に注意が必要である。
さらに、良質な脂肪を適量摂るのも有効だ。脂肪はゆっくりと消化され、満腹感を持続させてくれる。アボカドやナッツ、オリーブオイル、魚の脂肪(サーモンやサバ)など、ヘルシーな脂肪を少量取り入れると、満足感を高めることができる。
また、食べごたえのある食材を選ぶことも大切にしたい。噛みごたえのある食材は満腹中枢を刺激し、少量で満足感を得やすくなる。具体的には、根菜類やキャベツ、きのこ、こんにゃくなどはしっかり噛むことができ、満足感が増す。食事の際に噛む回数が増えると、脳が満腹を感じるタイミングが早まり、食べ過ぎ防止に役立つ。
このように、少量でも満足感を得るには、食材選びや調理法に工夫を加えることが重要だ。たんぱく質や食物繊維、良質な脂肪を適切に摂取し、噛みごたえのある食材を使って、少ない量でも満足できる食事を実現しよう。
新しい味に挑戦しよう!
味覚の変化に気づくと、すこし寂しく感じることもあるかもしれない。けれど、その変化こそが自分の心身が進化している証拠なのだと思う。若い頃に気づかなかった味わいや、昔より美味しいと感じる料理が増えてきた。だからこそ、これからも新たな食べ物や飲み物に挑戦し、味覚の変化を楽しんでいけたらいい。
加齢に伴う味覚の変化は自然なことだ。それが美味しさや楽しさの再発見につながるのなら、むしろ喜ばしい。今後さらに自分の身体の声に耳を傾け、味わい深い食事を楽しんでいただけたらと思う。