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序章:「やりたいことが分からない」は普通のこと
「好きなことを仕事にしろ」と耳にする。正直、「そもそも好きなことが分からん」という人が多いのではないかと思っている。しかもそれ、決しておかしなことではなく”ふつう”のことだ。そもそも、探せば見つかるという考えからして違う。座って考えたからと言って答えは出ないし、突然「これだ!」と天啓に導かれるものでもない。
「好きなことは仕事にするな」という話
反対に、「好きなことを仕事にするな」という声も聞く。好きなことが明確な人からしてみると余計なお世話だが、何も、「好きなことで稼ぐな」という意味ではない。正確には、好きなことが職業として、あなたに向いているとは限らないということ。どちらにしろ、お節介なことに変わりはないものの、発言者は頭ごなしに意見したいわけではないはずだから、笑ってやり過ごすのが賢い方法だろう。
たとえば、イラストを描くことが好きだからと職業にしたとする。その結果、毎日締切に追われるし、クライアントから無理難題を吹っ掛けられることもあるだろうし、生活のために描きたくないものを描かなければいけないこともある。それでもあなたは、イラストを描き続ける選択ができるか。
「描ければ幸せ!」という人も、「いや、キツいっす…。」という人もいて当然で、どちらが良い悪いの話ではない。これをキツいと感じるから、趣味として楽しんではいけないということでもない。
好きなことが仕事になった瞬間、楽しいだけで済まなくなる。
これを踏まえ、あなたには「好きかどうか」に限らず、「これなら続けられる」という感覚も大切にしてほしい。むしろ、仕事を考えるうえで重要なのはこちら側だ。
結局、「やりたいこと」はどうやって見つけるのか
話を戻そう。結局、「やりたいこと」はどうやって見つけるのか。
そもそも、なぜ多くの人が「やりたいことが分からない」と悩むのか。
その理由を次の章で深掘りする。
もしかすると、あなたも無意識のうちに「やりたいことが見つけづらい思考」に侵されているかもしれない。
第1章:「本当にやりたいこと」が見つからない理由
これまで、「やりたいことが分からない」と悩む人を大勢見てきた。
この点、優柔不断や無趣味などが原因なのではなく、見つけづらい理由がある。
結論からいうと、彼らは「やりたいことがみつからない」のではなく、「見つけづらい思考」に囚われているだけ。あなたもこの思考に囚われていないか、以下で確認しよう。
理由① 「やりたいこと=好きなこと」と思い込んでいる
あなたは、やりたいことと好きなことが同じだと思っていないだろうか。
たとえば、ゲームが好きだからと「ゲーム実況を仕事にしよう」と思い立つ。しかし、いざ始めると「毎日喋りながらプレイするのしんど…」とか、「編集だっる…」と急に意欲が減退すること場合がある。
好きなことはあくまでも興味の入り口であり、仕事の適正はまた別の話。むしろ、「そこまで好きじゃない」レベルの方が「やっていて苦にならない」「気づいたら続いていた」ということはよくある。
理由② 「やりたいことは最初から明確であるべき」と思っている
やりたいこととは、はじめから明確であるべきだと思っていないだろうか。これもよくある思い込みの一つで、やりたいことは必ず確信を持てると信じていると、いつまでも決断ができなくなる。
実際に、やりたいことが明確な人を観察すると、はじめからピンと来ていた人は少数なことに気が付く。ほとんどの場合、試行錯誤しながら見つけているのだ。たとえば、すべての料理人が生まれつき、「料理一本で生きていく!」と決めていたわけではなく、「アルバイト先で配属された厨房が意外と楽しかった」とか、「やっているうちにハマっていた」という流れが多い。
つまり、やりたいことは試しながら見つけることを念頭に探す方がずっと気楽だということだ。
理由③ 「失敗を回避するために、最初から正解を探す」
最も厄介なのが、失敗を恐れるあまり、最初から正解だけを探す姿勢だ。
「せっかくやるのなら、はじめから完璧を目指したい」という気持ちは実によくわかる。しかし、その考えで突き進んだ結果、かえって足取りは重くなり、自分の首が締まってしまうだろう。たとえば、副業を始めたいが、何をしようか悩んでるうち、1か月、半年、1年…と、平気で月日は流れてしあう。
この点、あれこれ悩むよりもまず、「やってダメなら変えればいいか」と気楽に取り組むほうが、良い方向へ進めることも多い。一見、遠回りに見える失敗が近道という事例である。
初めて取り組むことに関して、やってみないとわからないことのほうが多いのは当然だ。ならば、はじめから正解を導こうとすることこそ不正解だ。
じゃあ、どうやって「やりたいこと」を見つければいいの…?
ここまでをまとめると、「好きなことじゃなくていいし、はじめから分からなくていいし、失敗してもいい」となる。
「では、どうやって自分のやりたいことを見つければいいの?」とかえって困惑しているかもしれない。
長らくお待たせしているが、次の章で 「自分の本当の欲望を見つける3つの質問」 を紹介する。この質問に答えるだけで、今まであなたが気づかなかった「本当に求めているもの」が見えてくるかもしれない。
第2章:欲望を見つける3つの質問
あなたの人生において、自分が本当にやりたいことがなかなか見つけられない理由に、「目の前の問題に追われている」ことが含まれるかもしれない。本当にやりたいことが何かを知るには、過去の自分や、無意識の行動に目を向けるのも有効である。
Q1. 「子どもの頃、無限に時間を使えたことは?」
子どもの頃、時間を忘れて夢中になった遊びや活動はあるだろうか。それは、あなたが本当に好きなこと、または心から楽しめることのヒントを与えてくれる記憶である。大人になり、忙しい日常の中では、本当にやりたかったことを後回しにしなければならないことも多い。けれど、無理に時間を作り出すよりもまず、過去の自分がしていたことや、思わず笑顔になった瞬間を振り返ってみよう。
その結果、あなたの本当の欲望は意外とシンプルなものかもしれない。
Q2. 「もしお金が十分にあったら、何をするか?」
もしもお金があったら、あなたはどんなことをしたいだろうか。これを突き詰めることで、金銭的な制約を超え、心からやりたいことが見えて来る。
もしお金の心配がないのなら、あなたはどんな場所で、どんな活動をしているだろう。 旅行か、趣味か、新しいビジネスか―――。この質問を通し、普段のあなたには気づくのが難しい「本来の欲望」が浮き彫りになるはずだ。お金というしがらみを取り払った時に見えるものこそ、次の一歩を踏み出す大きな助けとなる。
Q3. 「よく周りから頼まれることは?」
あなたが他人からよく頼まれること、特に「得意だよね」と言われることは、無意識に持っているあなたのスキルや才能の証拠だ。周りからの評価が高いということは、それが価値のあることだと認識されているのだ。
自分ではできて当たり前だと思っていても、他人には難しいこともあるだろう。自分が得意なことについて、他人にとってどのような価値があるのかを意識すると、自分が活躍できる分野や、どんな形でその欲望を実現できるかを見つけられるだろう。
これら3つの質問を通じ、あなたの本当の欲望を再発見し、その欲望に従って行動することで充実した人生を送る第一歩を踏み出そう。忙しさに追われる日々の中でも、自分の内側から湧き上がる本当の願いを見つけ、それを大切にしてほしい。
第3章:「やりたいことは探すな、試せ」
「自分が本当にやりたいことって何だろう?」
こう考え、ノートに書き出したり、自己分析したり――それ自体は悪くない。しかし、正直なところ、それだけで答えは出ない。
それはなぜか?
答えはシンプル。やってみないと分からないからだ。
紙に書き出しても、本当の答えは出ない
たとえば、好きなことをリストにしたとしよう。旅行、映画鑑賞、読書、筋トレ、カフェ巡りなどなど…うん、なんとなく好きかもしれない。けれど、これらが本当に一生やり続けたいことかどうか、頭の中だけで判断するのは不可能である。
なぜなら、実際にやると必ず「思っていたのと違う事案」が生じる。具体的には、以下のケースが考えられる。
- 「カフェ巡りが好きだけど、毎回写真を撮るのは面倒くさい」
- 「筋トレが好きだと思っていたのに、ジムでの人付き合いが苦痛」
- 「YouTube映えするキャンプに憧れたのに、虫がまじ無理…」
机上における予測と実際の経験とでは、意外にズレがあるものだ。
少しでも気になるなら、まずはお試しから
では、どうすればいいのか。
気になることは、まずは試してみる。これに尽きる。
「気になる」とは、この上なく大切なサインだ。興味があるということは、そこには何かしらの可能性がある。けれど、「いや、自分には向いてなさそうだ」「どうせ無理…」などと考えすぎ、動かない人が非常に多い。
この点、もっと気楽に構えてほしい。何かをはじめるのに完璧な準備などないし、嫌なら続けなくてもいい。とりあえずやってみて、「なんか違う」と感じたら辞めればいい。そこに明確な理由も、誰かを説得する必要などない。
- ブログを書きたい → まずは1記事書いてみる
- ギターを弾きたい → 中古やレンタルを活用し、YouTubeを見ながら弾いてみる
- 英語を話せたらいいな → 1日5分アプリで学習する
はじめの目標は、このくらいの高さで十分。やる前にあれこれ悩むより、まずやってみる。やってみれば、「意外と楽しい!」とか「何となく違うかも…」がわかる。やる前のあなたが、何かを評価することは不可能なのだ。
行動の中で、本当に「楽しい」と思えることが分かる
いわゆる「転職」や「一生もの」だと感じられる仕事は、一朝一夕で見つかるものではなく、試行錯誤の中で少しずつ気づくものだ。
はじめは何となく気になる程度で始めたとして、やってみるとハマってしまうこともあるし、反対に、想像よりつまらないと辞めることもあるだろう。それは呼吸をするのと同じくらい、自然なこと。誰もあなたを責めはしない。
たとえば、人気のYouTuberがみんな、最初から勝算があり、「これで生きていく!」と意気込んでいたわけではないだろう。彼らは日々試行錯誤しながら自分に合うスタイルを見つけている。これは、起業家にも同じことがいえる。はなから何の迷いもなく我が道と確信し、大爆走しているわけではなく、やりながら軌道修正している。
要するに、やりたいことを探すのではなく、試すことが大切なのである。
結論
あなたが本当にやりたいことを見つけるには、探し続けるより、行動してみることだ。何事も経験しなくてはわかることは少なく、自分の欲望や楽しみ方は見えづらい。行動こそが、あなたが「本当にやりたいこと」を見つける近道なのである。