“やりたいこと”が分からないのは当たり前。欲望を見つける3つの質問

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序章:「やりたいことが分からない」は普通のこと

 「好きなことを仕事にしろ」と耳にする。正直、「そもそも好きなことが分からん」という人が多いのではないかと思っている。しかもそれ、決しておかしなことではなく”ふつう”のことだ。そもそも、探せば見つかるという考えからして違う。座って考えたからと言って答えは出ないし、突然「これだ!」と天啓に導かれるものでもない。

「好きなことは仕事にするな」という話

 反対に、「好きなことを仕事にするな」という声も聞く。好きなことが明確な人からしてみると余計なお世話だが、何も、「好きなことで稼ぐな」という意味ではない。正確には、好きなことが職業として、あなたに向いているとは限らないということ。どちらにしろ、お節介なことに変わりはないものの、発言者は頭ごなしに意見したいわけではないはずだから、笑ってやり過ごすのが賢い方法だろう。

 たとえば、イラストを描くことが好きだからと職業にしたとする。その結果、毎日締切に追われるし、クライアントから無理難題を吹っ掛けられることもあるだろうし、生活のために描きたくないものを描かなければいけないこともある。それでもあなたは、イラストを描き続ける選択ができるか。
 「描ければ幸せ!」という人も、「いや、キツいっす…。」という人もいて当然で、どちらが良い悪いの話ではない。これをキツいと感じるから、趣味として楽しんではいけないということでもない。

 好きなことが仕事になった瞬間、楽しいだけで済まなくなる。

 これを踏まえ、あなたには「好きかどうか」に限らず、「これなら続けられる」という感覚も大切にしてほしい。むしろ、仕事を考えるうえで重要なのはこちら側だ。

結局、「やりたいこと」はどうやって見つけるのか

 話を戻そう。結局、「やりたいこと」はどうやって見つけるのか。
 そもそも、なぜ多くの人が「やりたいことが分からない」と悩むのか。

 その理由を次の章で深掘りする。

 もしかすると、あなたも無意識のうちに「やりたいことが見つけづらい思考」に侵されているかもしれない。


第1章:「本当にやりたいこと」が見つからない理由

 これまで、「やりたいことが分からない」と悩む人を大勢見てきた。
 この点、優柔不断や無趣味などが原因なのではなく、見つけづらい理由がある。

 結論からいうと、彼らは「やりたいことがみつからない」のではなく、「見つけづらい思考」に囚われているだけ。あなたもこの思考に囚われていないか、以下で確認しよう。


理由① 「やりたいこと=好きなこと」と思い込んでいる

 あなたは、やりたいことと好きなことが同じだと思っていないだろうか。

 たとえば、ゲームが好きだからと「ゲーム実況を仕事にしよう」と思い立つ。しかし、いざ始めると「毎日喋りながらプレイするのしんど…」とか、「編集だっる…」と急に意欲が減退すること場合がある。
  好きなことはあくまでも興味の入り口であり、仕事の適正はまた別の話。むしろ、「そこまで好きじゃない」レベルの方が「やっていて苦にならない」「気づいたら続いていた」ということはよくある。

理由② 「やりたいことは最初から明確であるべき」と思っている

 やりたいこととは、はじめから明確であるべきだと思っていないだろうか。これもよくある思い込みの一つで、やりたいことは必ず確信を持てると信じていると、いつまでも決断ができなくなる。

 実際に、やりたいことが明確な人を観察すると、はじめからピンと来ていた人は少数なことに気が付く。ほとんどの場合、試行錯誤しながら見つけているのだ。たとえば、すべての料理人が生まれつき、「料理一本で生きていく!」と決めていたわけではなく、「アルバイト先で配属された厨房が意外と楽しかった」とか、「やっているうちにハマっていた」という流れが多い。

 つまり、やりたいことは試しながら見つけることを念頭に探す方がずっと気楽だということだ。

理由③ 「失敗を回避するために、最初から正解を探す」

 最も厄介なのが、失敗を恐れるあまり、最初から正解だけを探す姿勢だ。

 「せっかくやるのなら、はじめから完璧を目指したい」という気持ちは実によくわかる。しかし、その考えで突き進んだ結果、かえって足取りは重くなり、自分の首が締まってしまうだろう。たとえば、副業を始めたいが、何をしようか悩んでるうち、1か月、半年、1年…と、平気で月日は流れてしあう。
 この点、あれこれ悩むよりもまず、「やってダメなら変えればいいか」と気楽に取り組むほうが、良い方向へ進めることも多い。一見、遠回りに見える失敗が近道という事例である。

 初めて取り組むことに関して、やってみないとわからないことのほうが多いのは当然だ。ならば、はじめから正解を導こうとすることこそ不正解だ。


じゃあ、どうやって「やりたいこと」を見つければいいの…?

 ここまでをまとめると、「好きなことじゃなくていいし、はじめから分からなくていいし、失敗してもいい」となる。

 「では、どうやって自分のやりたいことを見つければいいの?」とかえって困惑しているかもしれない。

 長らくお待たせしているが、次の章で 「自分の本当の欲望を見つける3つの質問」 を紹介する。この質問に答えるだけで、今まであなたが気づかなかった「本当に求めているもの」が見えてくるかもしれない。


第2章:欲望を見つける3つの質問

 あなたの人生において、自分が本当にやりたいことがなかなか見つけられない理由に、「目の前の問題に追われている」ことが含まれるかもしれない。本当にやりたいことが何かを知るには、過去の自分や、無意識の行動に目を向けるのも有効である。

Q1. 「子どもの頃、無限に時間を使えたことは?」

 子どもの頃、時間を忘れて夢中になった遊びや活動はあるだろうか。それは、あなたが本当に好きなこと、または心から楽しめることのヒントを与えてくれる記憶である。大人になり、忙しい日常の中では、本当にやりたかったことを後回しにしなければならないことも多い。けれど、無理に時間を作り出すよりもまず、過去の自分がしていたことや、思わず笑顔になった瞬間を振り返ってみよう。

 その結果、あなたの本当の欲望は意外とシンプルなものかもしれない。

Q2. 「もしお金が十分にあったら、何をするか?」

 もしもお金があったら、あなたはどんなことをしたいだろうか。これを突き詰めることで、金銭的な制約を超え、心からやりたいことが見えて来る。

 もしお金の心配がないのなら、あなたはどんな場所で、どんな活動をしているだろう。 旅行か、趣味か、新しいビジネスか―――。この質問を通し、普段のあなたには気づくのが難しい「本来の欲望」が浮き彫りになるはずだ。お金というしがらみを取り払った時に見えるものこそ、次の一歩を踏み出す大きな助けとなる。

Q3. 「よく周りから頼まれることは?」

 あなたが他人からよく頼まれること、特に「得意だよね」と言われることは、無意識に持っているあなたのスキルや才能の証拠だ。周りからの評価が高いということは、それが価値のあることだと認識されているのだ。
 自分ではできて当たり前だと思っていても、他人には難しいこともあるだろう。自分が得意なことについて、他人にとってどのような価値があるのかを意識すると、自分が活躍できる分野や、どんな形でその欲望を実現できるかを見つけられるだろう。


 これら3つの質問を通じ、あなたの本当の欲望を再発見し、その欲望に従って行動することで充実した人生を送る第一歩を踏み出そう。忙しさに追われる日々の中でも、自分の内側から湧き上がる本当の願いを見つけ、それを大切にしてほしい。


第3章:「やりたいことは探すな、試せ」

 「自分が本当にやりたいことって何だろう?」
 こう考え、ノートに書き出したり、自己分析したり――それ自体は悪くない。しかし、正直なところ、それだけで答えは出ない。
 それはなぜか?

 答えはシンプル。やってみないと分からないからだ。


紙に書き出しても、本当の答えは出ない

 たとえば、好きなことをリストにしたとしよう。旅行、映画鑑賞、読書、筋トレ、カフェ巡りなどなど…うん、なんとなく好きかもしれない。けれど、これらが本当に一生やり続けたいことかどうか、頭の中だけで判断するのは不可能である。
 なぜなら、実際にやると必ず「思っていたのと違う事案」が生じる。具体的には、以下のケースが考えられる。

  • 「カフェ巡りが好きだけど、毎回写真を撮るのは面倒くさい」
  • 「筋トレが好きだと思っていたのに、ジムでの人付き合いが苦痛」
  • 「YouTube映えするキャンプに憧れたのに、虫がまじ無理…」

 机上における予測と実際の経験とでは、意外にズレがあるものだ。


少しでも気になるなら、まずはお試しから

 では、どうすればいいのか。
 気になることは、まずは試してみる。これに尽きる。

 「気になる」とは、この上なく大切なサインだ。興味があるということは、そこには何かしらの可能性がある。けれど、「いや、自分には向いてなさそうだ」「どうせ無理…」などと考えすぎ、動かない人が非常に多い。

 この点、もっと気楽に構えてほしい。何かをはじめるのに完璧な準備などないし、嫌なら続けなくてもいい。とりあえずやってみて、「なんか違う」と感じたら辞めればいい。そこに明確な理由も、誰かを説得する必要などない。

  • ブログを書きたい → まずは1記事書いてみる
  • ギターを弾きたい → 中古やレンタルを活用し、YouTubeを見ながら弾いてみる
  • 英語を話せたらいいな → 1日5分アプリで学習する

 はじめの目標は、このくらいの高さで十分。やる前にあれこれ悩むより、まずやってみる。やってみれば、「意外と楽しい!」とか「何となく違うかも…」がわかる。やる前のあなたが、何かを評価することは不可能なのだ。


行動の中で、本当に「楽しい」と思えることが分かる

 いわゆる「転職」や「一生もの」だと感じられる仕事は、一朝一夕で見つかるものではなく、試行錯誤の中で少しずつ気づくものだ。

 はじめは何となく気になる程度で始めたとして、やってみるとハマってしまうこともあるし、反対に、想像よりつまらないと辞めることもあるだろう。それは呼吸をするのと同じくらい、自然なこと。誰もあなたを責めはしない。

 たとえば、人気のYouTuberがみんな、最初から勝算があり、「これで生きていく!」と意気込んでいたわけではないだろう。彼らは日々試行錯誤しながら自分に合うスタイルを見つけている。これは、起業家にも同じことがいえる。はなから何の迷いもなく我が道と確信し、大爆走しているわけではなく、やりながら軌道修正している。

 要するに、やりたいことを探すのではなく、試すことが大切なのである。

結論

 あなたが本当にやりたいことを見つけるには、探し続けるより、行動してみることだ。何事も経験しなくてはわかることは少なく、自分の欲望や楽しみ方は見えづらい。行動こそが、あなたが「本当にやりたいこと」を見つける近道なのである。

読むだけじゃ人生変わらん。やる人だけが勝つ。

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序章:なぜ自己啓発本を読んでも変われないのか?

 「よし、やるぞ!

 自己啓発本を読んだ直後は、やる気がみなぎっている。これなら変われる気がするし、明日からすぐにでも行動を起こせそうな気がする。

 しかし。

 数日経つと、そんな気持ちはどこへやら。結局、いつも通りの日常に戻る。その結果、次のように感じる。

 「俺、意志弱いのかな…。

 このような経験をお持ちなら、当ページはきっとあなたの役に立てる。


行動に移せないのは「意志が弱い」からではない

 実はこの経験、あなただけではない。むしろ、自己啓発本を手にした人のうち、9割はこうなる。だが、このデータを示した理由は、あなたが「意志の弱い多数派」だからでもないし、「変わらなくていい」と言っているわけでもない。

 そもそも、世の中に読むだけで変われる本など存在しない

 確かに、自己啓発本は刺激的で、手にした瞬間から読み終わってから少しの間は「これだよ!!」という気持ちになる。けれど、その興奮はあくまで一過性のもの。本当の課題は、その興奮が冷めたときに訪れる。

 次の章では、自己啓発本の読了を機に変われる人、変われない人の違いを深掘りしよう。


第1章:自己啓発本が提供するのは“刺激”であり、変化ではない

 自己啓発本を読むと、「これはすごい」「今度こそ変わるぞ」と気分が高揚する。そしてその夜、翌朝5時にアラームをセットし、出勤前の時間で筋トレや英語などの学習計画を立てて眠る。

 その翌朝、洗面所の前で焦りながら寝ぐせを直し、「いきなりは無理だよね。明日こそは!」と言い訳しながら家を出る。このとき、今朝までのあなたに別れを告げるも、結局、翌日や翌々日、1週間後、1か月後…と、あなたはそれまでのあなたと過ごし続ける。それどころか、自己啓発本を読んだことさえ、いつの間にか忘れているだろう。

 もしもあなたが、この経験を恥じたり情けなく感じ、自分を責めているのなら、今すぐにやめてほしい。大丈夫。あなたが悪いわけでじゃない。こうした経験の原因は、自己啓発本に抱くイメージにある。

 自己啓発本が提供するのは「刺激」であり、「変化」ではない
 まずはこのことを知ってほしい。


「意識を変える」だけでは不十分

 ほとんどの自己啓発本はこう叫ぶ。

 「今すぐ考え方を変えましょう!!

 そして、ポジティブ思考を粉末にしたものを「成功者の思考」とか「金持ちのマインドセット」に振りかけ、目の前の皿に盛り続ける。まるでワンコそばである。

 確かに、意識を変えることでうまくいくこともある。しかし、意識が変わっただけで|行動《アクション》がなければ、現実は1㎜も動かない。

 たとえば、「体が資本!」「健康第一!!」と1万回念じたところで、1度も運動せず、低たんぱく・高脂肪・高炭水化物・食物繊維ゼロのスーパーウルトラハイカロリーな食事をとり続けると、1gも痩せないどころか、何らかの健康障害を抱えることになるだろう。また、意識改革だけで成功を手にすることができるのなら、世の中には億万長者だらけとなり、経済は破綻しているはずだ。

 そのような状況を招かず済んでいるのは、行動せず、「意識改革」という少量のサプリを飲んだ読者が大勢いるお陰でもある。

「いいことを聞いた!」で終わる人 vs 変われる人

 自己啓発本を読み、「いいこと聞いた!(知った)」と雷に打たれる人は多いが、その後、実際に行動を起こす人はごくわずかだ。

 ここで、AさんとBさんの例を見てみたい。

🟢 Aさん:本を読んで満足する人

  1. 自己啓発本を読み、「なるほど!」と感動
  2. 家族や友人に「この本めっちゃよかった!」と熱く語る
  3. 現実では何もしない(むしろ、また別の本を探し始める)

🔵 Bさん:変われる人

  1. 自己啓発本を読み、「なるほど!」と感動
  2. 「この中から1つ試してみるか!」と実践
  3. 1週間後、「この方法はちょっと合わないな…ここを変えてみようか」と修正しながら継続

 上記のうち、1の「自己啓発本を読み、『なるほど!』と感動」までは同じ展開だが、2以降に違いがみられる。これが「本を読むだけで終わる人」と「本を読んで本当に変わる人」とを分けるポイントである。

 では、どうすれば「読んだだけで終わらせない人」になれるのか。

 次の章では、その具体的な方法を解説する。


第2章:本当に人生を変える人は“試す→修正”を繰り返している

 自己啓発本を読んだあと、多くの人はこう思う。

 「よっしゃ!この方法を完璧に実践して、人生を変えてやる!」
 「あいつよりいい成績を出してやるぞ!」

 しかし、本の通りにやってみたはいいが、うまくいかない。

 「早起き…つらい、眠い。」
 「ポジティブ|思考《シンキング》…取引先にキレられた。まじ無理つらい。」
 「日記をつける…だっる。」

 その結果、「ていねいに生きるとか無理!」「俺には向いてないわ」と元の生活へと戻っていく。

 ―――ここで辞めてしまうのは非常にもったいない。

 成功する人と挫折する人とのおおきな違いは、うまくいかなかったときの評価内容にある。挫折する人は、思わしくない結果を「ダメ」だと否定的に捉える。一方、成功する人は、「じゃあ、どこを変えれば続けられるかな」と考える。

 要するに、”試す”と”修正”とを繰り返すことができる人が本当に変わる


自己啓発本は「レシピ」ではなく「食材」

 自己啓発本を料理本に例えるなら、誰もが再現できる完璧なレシピが揃ったCOOKPADではなく、大手スーパーの食料品コーナーが近い。

 たとえば、早起きを推奨し、具体的な方法が記載されていても、それが必ずあなたに合うとは限らない。本が示す「早起き時間」が「|超早起き《・・・・》時間」なら、「今より15分早く起きる」「週2回からはじめる」など自分流にアレンジするといい。―にもかかわらず、真面目な人ほど突然フルコースを作ろうとして挫折する。

 挫折はバッドエンドだと心得て、はじめは少量の食材から試し、自己流にアレンジしながら取り入れ、ぜひとも継続してほしい。


例:「時間管理術」を学んだ場合はどうするか

 ここで、具体的な例を見てみよう。
 たとえば、自己啓発本で「時間管理のコツ」を学んだ場合だ。

  1. 本に従い、「1日のスケジュールを細かく書き出そう」を実践する
  2. 仕事が忙しく、書きそびれる
  3. 出鼻を挫かれる、または自分には向かないと挫折

 こうしたケースが頻出だが、実際に自分を変えられる人はここであきらめはしない。「本の通りはきついから、もうすこし簡単な方法にしてみようか」と以下のような修正を加える。

  • 細かく書くのは面倒 → 「今日のやることを3つだけメモ」
  • 紙に書く習慣がない → スマホやタブレットのメモアプリを活用
  • 朝は忙しく書いている暇がない → 前夜のうちに「明日やること3つ」を決定

 このように、試し、修正を加え、自分に合う形にしていくことが大事なのである。


小さな変化を積み重ねる人だけが「気づいたら人生変わってた」状態になる

 ほとんどの場合、映画やドラマの主人公のように、人生を変えるための一発逆転の大勝負は用意されていない。小さな行動を継続するうちに、「気づいたら変わっていた」と気づく。これぞ、本当の変化だろう。

 はじめから完璧を求める人がとにかく多いが、「とりあえず1つ」の気概で取り組み、うまくいかなければ修正すればいい。このくらいラフにいる方が、色々なことがうまくいくのが人生だ。

 では、具体的にどうすれば「読んだだけで終わらない」のか。
 次の章で実践的な行動ルールを3つ、紹介しよう。


第3章:読むだけで終わらせないための3つの行動ルール

 ここまで読んでくれたあなたは、きっとこう考えているだろう。

 「行動しないと意味がないんだな。」

 しかし、ここにも落とし穴がある。自己啓発本を読み、「よし、やるぞ!」と気合を入れた人のほうが、結局は何もしないまま終わってしまう。なぜなら、「行動しよう」と思うことそのものに満足感を抱くから。

 だからこそ、本章では「確実に行動に移すルール」を3つ紹介する。

 このルールを守れば、どんなに忙しい人も「読むだけで終わる不治の病」を治すことができるはずだ。


① 読む前に「何を変えたいのか」を明確にする

 自己啓発本を手に取る前において、「この本を読んで何を変えたいか」を決める。以下のように、「~したい」で考えるとスムーズだと思われる。

  • 仕事の効率を上げたい
  • お金の管理がうまくなりたい
  • 日常の習慣を変えたい

 目的がぼんやりしていると、単に、「いい本だった!」で終わってしまう。これに対し、目的さえしっかりしていれば、「これが効きそう→試してみよう」と具体的な部分を抜き出し、行動に移しやすくなる。

 たとえば、ダイエット本を読むなら、「この本で、痩せられる食事を知りたい」と決める。
 ビジネス書を読むなら、「日々の忙しさから解放されたい」→「良い|時間管理《タイムマネジメント》の方法を知りたい」と決める。

 自己啓発本を読む目的は「読むこと」ではなく、「読んで何かを変えること」だと肝に銘じておこう。

② 読んだら、当日中に1つ実践してみる

 目的の本を読み終わり、悠長に「どれを実践しようか」と考えていると、あっという間に時間が過ぎ、結局なにもしなかった―――ということになりかねない。鉄は熱いうちに打て、だ。何も考えず、読んだその日に1つ試してほしい。たとえば、以下のように。

  • 運動習慣を取り入れよう → 腕立てを1回する
  • 時間管理をしよう    → スマホの通知を1つ消す
  • 人間関係を改善しよう  → 1人に「ありがとう」と伝える

 ここでのポイントは、「笑っちゃうほど小さくはじめる」こと。

 人は、面倒だと感じた瞬間、全力で|回避《サボる》を考えるのが脳だ。だから、はじめの一歩はとにかく小さく、「これくらいならやってもいいか」と油断させるのが得策だといえる。

③ 1週間後、振り返って「やりやすく」修正する

 実践から1週間ほどが経過したら、振り返ってほしい。ここで振り返らなければ、負のスパイラルへと逆戻りだ。

 たとえば、以下の通り。

  • 朝5時に起きる→2日目で挫折
    【改善策】5時ではなく、今より10分早く起きる
  • 毎日1時間の読書→1度も達成できず終了
    【改善策】1時間を辞め、寝起きに3分読む
  • 休日に30分走る→丸一日爆睡し、休日終了
    【改善策】エレベーターを辞め、階段を使う

 要するに、実践することそのものではなく、「続けられる形にすること」が肝心なのだ。はじめから満点を目指す必要はない。まずは50点の方法からはじめ、それを改善していくほうが現実的だし、長く続けられる。


結論:継続する人が最後に笑う

 結論からいうと、知識量より「行動量」が人生を変える最善の方法だ。
 小さくとも行動を積み重ねることで、どんな人だって変われるというのが筆者の持論である。

 だからこそ、自己啓発本を読んだだけで満足せず、次のアクションを決めてほしい。

 「この本、めっちゃよかった!」と言うだけの凡人のあなたと、
 「この本から1つ試してみた!」と言える光るあなた。

 さて、あなたはどちらの自分に会いに行く?

行政書士の生き残り戦略:IT時代に求められるスキルとは

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行政書士の仕事とは

 行政書士の業務は非常に多岐にわたるが、その中でも特に重要な分野について詳しく紹介し、他の士業との違いや魅力について触れたい。

1.行政書士の業務内容

 <ruby>行政書士<rt>ぎょうせいしょし</rt></ruby>とは、主に官公署(政府機関や自治体)への書類提出を代行する人を指す。主に以下の分野での活躍が期待される。

1.1 許認可申請

 企業や個人が事業を営む際には許可や認可の申請手続きが求められ、この手続きこそが行政書士の花形業務といえる。たとえば、建設業風俗営業産業廃棄物収集運搬業など、各事業に多くの規制が存在し、それに対応する申請書類の作成と提出等を経て許可を得る。行政書士は、これらの手続きを代行し、スムーズに許可が下りるようサポートするのである。

1.2 契約書作成

 契約書とは、法律的な効力を持つ重要な書類で、特に、ビジネスシーンには欠かせない。行政書士は、事業契約書、売買契約書雇用契約書賃貸契約書など、さまざまな契約書を作成する。相手と自分を守る目的で法律的な根拠を盛り込み、トラブルを避けるのに適切な内容に仕上げる必要がある。

1.3 遺言書作成

 遺言書の作成支援も行政書士の大切な仕事だ。遺言者の死後遺産分割に関する|紛争《トラブル》を防ぐために、法的に有効な遺言書を作る支援を行う。自筆証書遺言公正証書遺言など、遺言の種類に応じたアドバイスを通し、遺言者だけでなく、遺族間が抱える不安解消を助ける。

1.4 外国人の在留資格申請

 外国人が日本で生活するには、在留資格を取得する必要がある。行政書士は、外国人のビザ申請や在留資格の変更、永住権取得に必要な申請などをサポートする。こうした手続きには、法律だけでなく実務経験や柔軟な対応が求められる。また、最近では外国人労働者の受け入れに関わる業務が増えており、社会貢献の一環としても注目される人気業務の一つでもある。

1.5 その他の業務

 これらの他にも、民事信託や相続手続き、建設業法や旅館業法等に基づく届け出書類の作成等、多くの分野で専門知識を活かしサポートするのが行政書士の役目である。

2. 他の士業(弁護士、税理士など)との違い

 行政書士は、「書類作成と提出」を専門とする職業だ。そのため、他の士業と比較し、以下のような違いがある。

2.1 弁護士との違い

 弁護士は、法的な紛争解決のために裁判を行う専門家で、訴訟を担当するのが主な仕事だ。彼らは法律相談、訴訟、代理人業務を行い、個々の事案に対し、法的な助言や裁判所での活動を通じた解決策を見出す。

 一方で、行政書士は裁判や法廷での代理権は持たず、主に、書類作成や行政手続きを担当する。たとえば、契約書の作成や許認可申請などは行政書士が得意とし、弁護士が介入するのはトラブル発生時に限られる。

2.2 税理士との違い

 税理士は、税務に関する専門家だ。主な業務は、税務申告や税務相談、税務調査の立会いなどである。税理士は、税法に基づき税務の最適化を図るのに対し、行政書士は税務の専門知識を持たず、税務関連の業務を行うことはない。

 一方、行政書士は、税務関連以外における事業や契約に関する書類作成を得意とする。具体的には、許認可申請や契約書作成、遺言書作成などが挙げられる。

3. 行政書士の仕事の魅力とやりがい

3.1 社会貢献

 行政書士の仕事は、単に書類を作成して提出する作業だけではない。許認可申請を通じて新しいビジネスを支援したり、遺言書の作成を通し、家族間のトラブルを未然に防ぐなど、社会に対し様々な角度から貢献することができる仕事である。自らの作成した書類がスムーズに受理され、相手にとってプラスになる瞬間は大きなやりがいを感じられる瞬間だ。

3.2 独立・自営業がしやすい

 行政書士は、他の職業に比べると独立しやすい職業だろう。開業にあたり、国家資格の取得と所定の手続きが必要だが、初期投資が抑えられる点は大きなメリットだ。そうして開業するとフリーランスとなり、晴れて自由の身となれることから、独立を目指す人には魅力的な職業ではなかろうか。

3.3 幅広い分野で活躍できる

 行政書士の業務内容は多岐にわたる。契約書の作成といっても色々な種類があるのは言うまでもなく、許認可申請、遺言書作成、外国人の在留資格申請に至るまで、多様な案件を扱う。そのため、一つの分野にとらわれることなく活躍することができ、専門知識を深める過程を楽しむことができる。特に、自分の得意分野を見つけ、経験と知識を積み、それを強みとして活動できる点はとても魅力的だといえる。

3.4 専門性と需要の高さ

 社会のニーズが広がる中、行政書士の役割は今後ますます重要となるだろう。特に、外国人労働者の受け入れや高齢化社会に伴う相続手続きの支援など、今後の社会課題に対応する形で行政書士の業務は増えるはずだ。こうした変化の中、行政書士としての知識とスキルを磨き続け、社会に貢献していけるのは大きなやりがいにつながる。


行政書士試験とは

 行政書士になるには、一定の実務経験を経るか、または行政書士試験の合格が必要だ。

試験の特徴

試験科目

 試験科目と配点の割合は、以下のとおりである。

  • 憲法、商法・会社法(約1割)
  • 民法(約2割)
  • 行政法(約5割)
  • 一般知識(約2割)

合格率

 合格率は毎年10%前後で推移している。一般的な資格のうち、難易度は”そこそこ高い”といえるが、司法試験や公認会計士試験などの超難関試験ほどではなく、努力次第で十分合格可能だ。

効果的な学習方法

 行政書士試験に向けた学習には、戦略が大切である。

1. 学習スケジュールを立てる

 合格に必要な学習時間数は、公表する資格塾により異なるが、概ね600-1000時間といわれる。働きながらなら1日2-3時間、専業なら1日5時間程度を目安に取り組めば、準備期間1年程度で足りる計算となる。

 1年計画なら、まずは行政法・民法を徹底的に詰めるのがおすすめだが、短期(半年程度)なら行政法8割、民法2割を目安に集中的に取り組むといいだろう。

2. 効率的な勉強法

 同じ学習時間を過ごすなら、少しでも効率的なほうがいいだろう。効率アップを目指すなら、まずはインプットとアウトプットのバランスを大切にしたい。

 インプットでは、まずテキストと問題集を1冊に絞ることからはじめる。その後はひたすら過去問とテキストを照らしながら理解に努めるといい。

 対してアウトプットでは、ひたすら問題を解き続ける。記述式問題の配点が異様に高いため、記述対策に特化したテキストや問題集を手にする受験生も多いが、基本的には多肢選択式と同じ。問われている内容を正確に把握し、要点を抑えながら適切な回答をするのみだ。また、通勤時間や家事の隙間時間を有効活用したい。たとえば、音声学習やスマホで使える一問一答アプリなら、ほんの数秒でも導入が容易い。

 このほか、模試の受験を強く勧める。理由は、実力を客観的に測定する手段がそれしかないことと、本番さながらの環境を体験することで、未知の問題に対し、解答にかかる時間を測定することができるからだ。独学の場合、安易に思いつくのは市販の予想問題であるが、資格塾などが実施する外部模試では、受験生全員の回答傾向や成績順、人の手による記述式の採点等、至れり尽くせりであった。

関連リンク

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合格後の進路やキャリアパス

独立開業

 行政書士は、比較的独立しやすい資格のひとつである。まったくの未経験から開業にいたった筆者もそうだが、はじめの壁は資金面や場所ではなく、集客だった。

 開業資金について、約100万円程度あれば余裕でお釣りが来る(かけようと思えば、更に資金を投入することもできるが)。しかし、集客については金をかければ絶対に集まるとは言い難い。

 集客には知名度と信頼度が大きく関係するため、まずはSNSやブログYouTubeを活用して知名度を上げることに専念してはどうだろうか。

企業内行政書士

 行政書士として働くには、独立以外の道もある。それが、企業内行政書士(使用人行政書士)だ。建設業や運送業、不動産関連の企業では、日常的に許認可や届出を取得しなくてはならず、都度、外部の行政書士に委託していては費用がかさんでしまう。この点、自社の社員が行政書士資格を保有し、必要な知識さえ備えてくれていればラッキーではないか。

ダブルライセンスによりキャリアアップ

 行政書士資格だけでは不安という人は、他の資格と掛け算するといい。たとえば、宅建士や社労士、司法書士などの資格とは親和性が高い。また、FPや日商簿記、危険物取扱者免状などとの相性も良い。ただし、どの資格と掛け合わせるかはあなたの展望次第なので、自身のキャリアプランは慎重に検討してほしい。


行政書士の現場

 行政書士の仕事は、過去の自分が考えていたよりずっと幅広かった。案件により内容が大きく変わるため、毎回新たな挑戦が必要だ。たとえば、許認可申請や法人設立の手続き、補助金・助成金の申請など、これらを身近に感じたことのない人には、おそらく難しそうに見えるだろう。しかし、これらは結局、全てつながっていたりする。

 この仕事の難しさは、法律や規則の細かな部分を理解し、顧客の要望に対応する提案をしなくてはいけないことだ。特に複雑な手続きを依頼されたときには、間違えぬよういっそう慎重に進めなければならない。顧客アkらの信頼が厚ければ厚いほど、感じるプレッシャーも重厚になる。

 ただ、無事に手続きが完了したときの達成感や、顧客からもらう「ありがとう」は、感じたプレッシャーの重さ分だけ嬉しさと開放感を増す。これがやりがいを感じる瞬間でもある。

 顧客とのやり取りについて、原則、丁寧かつ誠実を心がけている。信頼を築くために意識していることとして、相手の話に耳を傾けること。いくら世間や筆者が正しいと感じた物事も、依頼人のニーズや希望に寄り添わなければならない。それに、どんなに些細だと感じようと、顧客が不安を抱いたときはすぐに話を聞くことだ。こうした姿勢が信頼を深めるのには大切だと思う。

 はじめのうちは遠慮気味な顧客が、すこしずつリラックスした表情を見せ、気さくに話してくれるようになると嬉しい。特に、一度築いた信頼関係は簡単に崩れることはなく、何度か相談してくれたり、「この人に任せたら楽だった」「おもしろい人がいる」などと紹介してくれることもある。

 これはどの仕事にも言えるが、結局、人と人との関わりこそが一番大事だと痛感するのである。


行政書士の未来、どうなる?

 行政書士業界の今後について、面白い流れになるんじゃないかと思っている。従来の業務は継続しつつ、法改正や社会情勢の変化に伴い、新たな仕事へのチャンスが広がるのではないだろうか。

 たとえば、近頃はオンライン申請の導入が目覚ましく、行政のデジタル化が加速している。民間企業には劣るものの、ほんの10年ほど前は山盛りの書類を行政官庁へ持参していた手続きも、デジタルデバイス1つで済むようになった。ただ、こうした手続きに対する「電子申請のやり方を教えてほしい」の声も少なからずある。便利になったのに、一部の人はこれを使いこなせないわけだ。このことから、困っている人に対しては、行政書士によるサポートの価値そのものは高まるのではないかと思う。

法改正で広がる行政書士の役割

 法改正があると、何が起こるか。新たな業務が生まれるのである。外国人観光客の増加に伴い、在留資格に関わる業務の需要はうなぎのぼりだし、企業のM&A(合併・買収)について、対応売る書類の作成と手続きなどは行政書士の得意分野だ。
 さらに、一部ドローンの機体については登録と飛行に際する許可申請が必要となり、農地転用などの農業支援、電子契約に関わる業務などもこれから広がりを見せるだろう。

AIと行政書士の未来

 ChatGTPなどの登場により、「AIにより行政書士の仕事は奪われる」との見解を示す者がいるが、手放しで賛同できるものではない。当該意見をもつ人の多くは、AIを何かと勘違いしている。AIはツールであり、完全に行政書士業務に置き換えるのは難しい。

 たとえば、契約書の作成やチェックについては、AIの得意分野だ。しかし、彼らができるのは”ひな形”に過ぎず、本当に適切かの判断については結局、生身の人間の領域。まして、法律絡みの話は実にややこしく、まったく同じ事例は限りなくゼロに近い。このことから、AIの得意分野はうまく活用し、思う存分業務改善に取り組めばいい。具体的には以下のとおり。

  • AIで契約書等のドラフト作成 → 行政書士がチェックと修正
  • チャットボットによる簡単な問い合わせ対応 → 複雑な事案のみ行政書士が対応
  • RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)により定型業務の自動化 → 行政書士はコンサル業務に注力

 単純作業をAIが行い、専門的な判断を行政書士と役割分担が進むだろう。

デジタル化と行政書士の生き残り戦略

 今後、行政手続きのデジタル化は避けられない。そのため、行政書士は「紙の書類を扱う人」から 「デジタルを活用した手続き支援の専門家」 へとシフトする必要がある。たとえば、既に試験導入が始まっている定款作成自動化への対応やクラウド契約の導入サポート、行政に関する電子申請代行 など、ITに強い行政書士になることで業務の幅は広がるはずだ。

 要は、単なる手続き代行から、顧客に最適な方法を提案できるコンサル的な立ち位置として活躍することが期待されるのだ。

まとめ

 行政書士の未来は、単なる書類作成屋(代書屋)からコンサルティングやITを活用したサポート業務へとシフトするだろう。これは必ずしも、行政書士自体が不要になるのではなく、むしろ、新たなスキルを身に着け、さらなる価値をいかんなく発揮できる時代の到来を意味している。

 これから行政書士を目指す人や、すでに開業してる人についても、時代の流れをうまくキャッチし、対応できれば、もっと面白い仕事ができそうだ。

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なぜ名作は「その時代のもの」にされてしまうのか?時代を超える名作と、世代の壁

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「世代じゃない」と言われると悲しくなる話

「えっ、その作品好きなの? でも、世代じゃないでしょ?」
 
こんな|言葉《セリフ》を言われた、または言われている場面を見たことはないだろうか。筆者はこれを言われると、なんとも言えぬ切なさに襲われる。好きなものを語ったはずが、急に「君は対象外」とか「部外者だ」と言われたような気持ちになるのである。

 今回は、そんな「世代じゃない問題」につき、筆者なりの考えをお話したい。


「世代じゃない」と言われたエピソード

 筆者がこの呪言じゅごんを吐かれたのは、ある名作アニメについて話していたときだ。その作品は筆者の乳児期から幼児期頃に放送されていたようで、地上波での再放送は目にしたことがない。しかし、当時の筆者はDVDを全巻揃えて観たのだ。周りの先輩たちが話していたのを機に鑑賞し、ものの見事に帰らぬ人となっただけのことだ。ストーリーは訳がわからないが、演出やキャラクターの心理描写が素晴らしく、何度も観たくなる名作である。

 興奮気味にその話をしていたところ、その場に居合わせた上司から「え、でも世代じゃないでしょ?」の爆撃に遭ったわけである。

 その瞬間、筆者は衝撃を受けた。「好き」だという気持ちを否定されたような気がした。けれど、「世代じゃないんですかねぇ」とへらへら笑い、なんとなくその場では話題を変えたのだった。


「世代」の基準はどこじゃろな

 「世代じゃない」という言葉がいう「世代」とは、実はすごく曖昧な概念だ。発言者自身、厳密な定義があるわけじゃなく、なんとなく「この作品はこの時期に流行ったから、その時にリアルタイムで体験していない人は対象外|っぽい《・・・》」という感覚で使っていることが多いように思う。

① リアルタイムで触れていたか

 たとえば、子どもの頃に放送されていたアニメや特撮、学生時代に流行った音楽や映画に対し、その当時を生きていた人だけが”ドンピシャ”で楽しんだものという印象を持たれることがある。

② ブームを体験したかどうか

 また、作品そのものではなく、「その作品が社会的に盛り上がっていた時期を知っているか」を重要視するパターンもある。この場合、90年代後半に爆発的に流行ったポケモン、2000年代のハリーポッター現象など、リアルタイムで「社会全体がその作品に夢中になっていた」空気を知っている人だけを“世代”認定する傾向が強い。

③ 思い出補正があるか

 その作品と一緒に成長した人のうち、「俺たちの世代のもの」と捉え、当時の記憶を絡めている場合、自分の記憶外にいる人を「対象外」とみなす傾向が強い。しかし、それはあくまで個人の体験に過ぎず、同時期に別のシチュエーションで楽しんでいた人には当てはまらないし、別の時代に楽しむ人にも勿論あてはまらない。

「世代」の枠組み、いらなくない?

 本来、世に出た作品は全ての世代が楽しむ権利を持っているはずが、「世代じゃない」の呪言には、なんとなく「君はこの作品の本当の良さを知らないだろう」というニュアンスが含まれる場合がある。けれど、それは結局、発言者自身が「特別な存在でいたい」という心の表れだったりする。

 実際のところ、世代を超えて愛される作品はたくさんあり、時代の変化に伴い、新たな解釈や価値が生まれることもある。「世代じゃない」と言われたからといって、他人の趣味趣向をどうにかすることはできない。

 結論として、この呪言が指す世代とは、その人の主観的な記憶を指しているだけ。「好きなものは好き」で良いではないか。


なぜ「世代じゃない」は悲しくなるのか

 ―とはいえ、言われれば多少なりとも傷つくこの言葉。なぜ刺さるのか理由を考えてみた。

1. 好きな気持ちを否定されたように感じる

 この呪言には、「あなたがその作品を好きなのは不自然」というニュアンスが含まれることも多い。もちろん、すべての人がそう思っているわけではないだろう。悪意なく言っているとすれば、単なる驚きの表現なのだろう。しかし、受け取る側として、「本当は好きになってはいけないのか」と多少なりともモヤモヤしてしまう。

① 好きなものは「自分の一部」

 人が何かを好きになると、単なる作品から自分の価値観やアイデンティティの一部となることが多い。たとえば、あるアニメや映画を好きな理由に以下が含まれる場合を考えてみよう。

  • キャラやストーリーに共感した
  • その作品に救われた経験がある
  • その世界観に強く惹かれる

 この場合、自分自身の感情や経験に当該作品は結びついているため、単に、その作品のことを話す資格がないと言われているだけでなく、自らの価値観や感性そのものを軽んじて見られたように思うのだろう。

② 共感の場を求めたはずが拒絶

 好きなものを語るとき、相手から「いいよね」「わかる」と言われると嬉しくなることがある。これは、自分が好きなものを通し、相手とのつながりを感じたいという心理がはたらいている。

 この点、「世代じゃない」発言は、感想の正当性を否定し、相手との対話を拒否しているような印象を与える。特に、好きなものを語るときは、純粋に楽しさを共有したい場合が多く、丸腰だ。そこにテロさながらの爆撃を仕掛けられたら誰だって無傷では済まない。

③ 「好きなものを好きでいる自由」が脅かされる

 原則、我々は何を好きになってもいい。自由だ。しかし、「世代じゃない」発言のせいで、他人が勝手に自分を評価する構図が完成する。たとえば、好きな曲を聴いているときに当該発言を受けたとする。すると、あなたの中には、「世代かどうかじゃなく、好きだから聴いている」という気持ちが芽生えはしないだろうか。

 本来は、いつ、だれが、だれを好きになってもいいのに、対象は○○世代のものだという枠を押し付けられ、理不尽に自由を妨害されたような気持になるのだ。

④ 「特別なもの」を守りたい心理 vs. 新しいファンの心理

 ここで発言者の気持ちを考える。「世代じゃない」と言う人は、おそらく防衛本能を持っている。具体的には、その作品と紐づいている自分の思い出や経験を特別扱いし、他者に侵されたくないのだろう。

「自分たちがリアルタイムで体験したからこそ価値がある」
「昔はこういう文脈があって流行ったんだ」

 こうした気持ちがあるため、自分より後に作品を知った人に対し、「世代じゃないでしょ」とやや上から言ってしまうのかもしれない。けれど、子の言動は新しいファンにしてみると、とても寂しいことである。

 順番やタイミングに関係なく、その作品を愛する気持ちを持っていればいい。このように考えられる人間がこうした言葉をかけられると、思考の違いから「モヤモヤ」してしまうのだろう。


2. 仲間外れにされた気持ちになる

 「世代じゃない」発言に対して抱く「モヤモヤ」の理由に、仲間外れにされたような気持ちになることが挙げられる。これは、単なる「作品の話ができなかった」以上の心理的な影響があるのではなかろうか。

① 同じものを好きなのに仲間だと認めてもらえない寂しさ

 通常、互いの共通項は仲間意識を抱くきっかけとなる。

  • あのシーン最高だよね
  • このキャラめっちゃ好き

 このように盛り上がることができると、「この人も同じ気持ちなのだ」と嬉しくなるものだ。
 しかし、「世代じゃない」発言を受けた瞬間、仲間に入れてもらえない壁ができる。本来、「好き」という気持ちのみでつながることができるはずが、「いや、君は違う」と拒まれたと感じるのである。「好きなものを共有できる仲間」だと思った相手が実は違ったというギャップは、あなたに寂しさやモヤモヤを与える原因となる。

② 組織に属していたい本能

 通常、人は何らかの|組織《グループ》に所属したいという本能を持っている。心理学的にいうと「社会的欲求」といい、他者とつながりたい、仲間でいたいと感じるのは自然なことである。そのため、何らかのファンコミュニティへの所属願望は当然で、好きな作品について語らいたいのも「同じものを好きな人とつながりたい」という気持ちの表れだ。

 この点、「世代じゃない」発言は、そのコミュニティに入ることを拒まれるのと同じこと。わざわざ「あなたはこのグループの一員ではない」と目の前で、しかも大声で叫ばれたような心境に至る。特に、その作品を好きになってから長いとか、深く理解しようと努力している場合、傷は深刻化する。

③ 共有をシャットアウトされる悲しさ

 好きなものについて話すとき、ただ作品について語りたいというだけでなく、「自分の気持ちを共有したい」という願望がある。たとえば、あるアニメや映画に感動し、「このシーンすごくよかったね」と誰かに話したとしよう。そのときに、「ああ、わかる!」と言われると嬉しいが、逆に「いや、それって俺たちの世代のものなんだけど」と言われると、気持ちを受け取ってもらえなかったような気分になる。自分にとって大切な作品のはずが、一緒に楽しもうとした相手に「君のものじゃない」と言われるのだ。

 要するに、「ここにいていいよ」と言ってほしかったのに、「入ってこないで」と拒まれたような気持ちになり、悲しいのだろう。

④ 特別な思い出を共有できない孤独感

 「世代」という言葉には、その作品が流行ったときの空気感や思い出まで含まれてることが多い。

  • あのアニメ、学校でめっちゃ話題になったよね
  • 映画の公開日に朝から並んだよ
  • この曲、文化祭でめっちゃ流れてたね

 こんな風に、相手が時代と思い出をセットにしていると、自分たちは特別な体験をしたという意識が生まれる。そこへ「世代じゃない」爆弾が投じられ、同じ経験・記憶を持つ人たちの輪に新参者は入れず、その思い出から突き放されたような気持ちになる。

⑤ 自分を場違いだと感じる不安

 「世代じゃない」発言により、好きなものに対し、「場違いなのかもしれない」という不安が生じる場合がある。

たとえば、

  • この作品を好きだと言うと、リアタイ勢から嫌がられるかも
  • 自分の解釈は”本物のファン”からすると浅いと思われる…?
  • 新参者には楽しむ資格がないのでは…

といった具合に、好きだという気持ちだけでなく、自分そのものを否定されたよぅに感じることがある。

 本来、作品を好きになるのに順番も資格も関係ないはずが、相手の言葉ひとつで「自分はここにいていいのか」という気持ちになるのだから、使い方を誤った言葉は残酷な凶器だ。

3. 作品が「時代」に閉じ込められる

 「作品が『時代』に閉じ込められる」感覚は、作品が持つ普遍的な価値を狭い枠に押し込める不安や寂しさから来ていることが多い。

① 作品がその時代背景と切り離せないと思われる不安

 多くの作品は、その時代や社会的な背景に強く影響を受けて作られている。戦争や政治的な出来事、文化のℓ変化などを描いている場合のほか、流行や価値観が作品に反映されている場合、その作品が「時代の産物」として認識されることがある。

 たとえば、80年代や90年代に流行った作品のうち、その時代の技術や価値観、流行を色濃く反映されたものを振り返るときには、どうしても当時のものとして見られがちだ。そうなると…

  • その時代の感覚を持っている人しか共感できない
  • 今の時代には通用しないかもしれない

という不安が生じる。この不安は、作品が「時代もの」という枠に閉じ込められることを意味する。

 どんなに素晴らしい作品も、あくまであの時代のものとして扱われると、本来持っているはずの普遍的な魅力が見逃される可能性がある。

② 作品が時代に縛られると新たなファン獲得が難しい

 作品を「時代もの」と認識した場合、若い世代が触れようとしたときに「共感できなそう」と敬遠されることもある。たとえば、あなたの両親世代の映画を観ようと思い立ったはいいものの、その時代背景や価値観、流行に馴染みがないことがある。そうなると、かえってその魅力を感じにくくなる。

 すると、作品は次第に「その時代」に閉じ込められ、新しくファンになってくれるはずの人たちがその作品を受け入れづらくなる。

③ 作品に込められたメッセージが時代によって変化してしまうリスク

 作品が製作当時の社会的背景や価値観を反映していると、時間の経過に伴い、そのメッセージが時代錯誤だと感じられる場合がある。

 たとえば、昔の映画やテレビドラマには、今の基準では差別的な描写性別役割に偏った描写があることがあるよね。そういった要素は、現代においては時代遅れとされ、作品全体がその**「古さ」に捉えられがち**。

これが「時代のもの」というレッテルを貼られる理由でもあるけれど、その結果、作品の持つ本来のメッセージや価値が**「時代性」に縛られて伝わりづらくなる**。本来の意図が、現代の視点から見ると誤解されてしまうリスクも高くなり、その作品が持っている本質的な魅力や普遍的なメッセージが埋もれてしまうことがある。

④ 「時代のもの」に閉じ込められると新たな解釈や感動のチャンスを失う

 「時代のもの」として見られると、その作品の価値はその時代に限定され、後世における新たな解釈や視点による発見、再評価が難しくなる。たとえば、ある映画の公開時期において、政治的な意図や社会的な背景に触れられることがなかったとする。しかし、時を経てその作品を新たな視点でとらえ、再評価されることがある。この点ついて、もしその作品が「時代のもの」として閉じ込められているとその機会は奪われるのである。

 ある映画の公開から20年後に再評価されるとして、その作品に込められたメッセージが時代を超える普遍的な価値を持っていることを知ることもある。にもかかわらず、|最初《はな》から「その時代限定のもの」として見られ続けてしまえば、再評価の機会は失われ、新たな感動が生まれにくくなる。このことはファンにとって大きな損失だと言わざるを得ない。

⑤ 「時代のもの」として終わる寂しさ

 最も深刻な問題は、その作品が永遠に色褪せることだと筆者は思う。

 たとえ全世界を感動の渦に巻き込む大ヒット作品であっても、それを愛した人とともに、その作品も年を重ねる。その結果、懐かしいものや昔のものとして扱われるのみになるのは避けたい。いや、それならまだいい。自分にとって特別なものが、「時代が変わって古くなった」と言われるのは仕方のない面もあるだろう。しかし、完全に忘れ去られる可能性には反発したい。

 こうした考えに賛同できぬ「世代じゃない」の発言者には何を言っても無駄だろうという諦めと呆れ、寂しさがモヤモヤの根源だと思う。


作品の魅力は世代を超える

 ここで、作品には本当に「世代」があるのかを考えたい。

 確かに、その時代の流行や価値観を反映する作品は多い。けれど、それだけで作品の価値が決まるとは言えない。むしろ、時代を超えて楽しめる作品こそ、真の素晴らしさではないか。
 文学や映画の世界には、何十年、何百年も愛され続ける作品がある。シェイクスピアの戯曲やジブリ映画、90年代の名作アニメ――これらは、世代を超えて新たなファンを生み出し続けているではないか。

 筆者が好きな作品だって、もともと別の世代の人が楽しんでいたものかもしれない。しかし、今この時代に生きる筆者がそれを観て心を動かされたのだから、それはもう筆者の作品でもある。


好きなものを好きでいる大切さ

 もしもあなたが「世代じゃない」と言われたとしても、好きなものを好きでいることをやめたり、誰かに隠す必要はない。むしろ、好きなものが世代を超えていることこそ誇るべきことではないだろうか。

 最近では、古い作品を新しい世代向けにリメイクしたり、配信サービスを介し、誰でも観られるようになって来た。これは、作品が世代の枠を超えていることの証明だと思うのだ。

 それに、「世代じゃない」と言われたら、逆にこう考えるのもいいかもしれない。

「では、あなたは私の”世代”の作品をご覧になったのか。」

 相手がこちら世代の作品を知らなければ、反対に勧めるといい。好きなものを共有すると、楽しさは伝染するのだから。


まとめ:「好きなものは好きでいい!」

 結局のところ、好きなものを好きでいることに世代は関係ない。世代を超えて愛される作品は、それだけ価値があるものであり、何より「自分が好き」と思えるならそれで十分だ。

 だから、「世代じゃないでしょ」の呪言を浴びたらこう答えよう。

 「いいものはいつの時代だっていい!!!」

 好きなものを堂々と好きでいられる世の中になることを祈る。

飴を最後までなめられない人の心理— せっかち?それとも効率重視?

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 あなたは飴を最後までなめられるだろうか。
 筆者は無理だ。気づいたら「ガリッ」といっている。

 幼少期、「飴は噛んじゃダメ」だと叱られた記憶があるが、成人した今においては、誰にも叱られないのをいいことに、開封から数十秒で噛んでいる気がする。むしろ、最後までなめるという人との会話を通し、初めて「なめるという選択肢があったのか」と驚くレベルだ。

 さて。これは単なるクセか、それとも性格か。

 この点、飴を噛んでしまう人と最後までなめられる人と、それぞれに特徴があるので紹介したい。


「すぐに噛む人」の特徴

 調べてみると、飴を咀嚼する人には以下の特徴があるそうだ。

  • 即時報酬を求める
  • 効率重視
  • ストレス発散型
  • 決断がはやい

飴を噛む人は「せっかち」なのか

 飴を噛む人はせっかちだと思われることも多いが、必ずしもそうとは限らない。

 ある研究では、「満足を急ぐ人」「長期的な満足感を望む人」とで性格的な傾向の差が指摘されている。たとえば、子にマシュマロを与え、「もうすこし待つことができれば2つ食べられるよ」と伝え、すぐに食べる子と待てる子とに分ける「マシュマロ実験」。この実験では、待つことができる子のほうが将来的に成功をおさめやすいと主張されている。

 こう聞くと、なんとなく正しく聞こえるだろうが、咀嚼派は「自分は成功できないのか」と心配になるかもしれない。しかし、すこし待ってほしい。

 実は、その後の研究により、即時報酬を求めるタイプも短期集中力の高さや、即断が求められる場において優位であることがわかっている。つまり、飴を噛むことは、「瞬発力の高さ」「決断力の高さ」とも言いかえられるのだ。


途中で噛みたくなる理由

 なぜ飴を噛みたくなるのか?理由はいたってシンプルだ。

 まず、味の変化が少なくなることは大きい。口に入れた瞬間は「おいしい」と感じるものの、時間が経つにつれて味に慣れ、「もういい」と感じる。新鮮味がなくなるのである。

 また、口腔内の異物感も影響している。長時間同じものがあることで、「そろそろなくなってもいい頃では」と脳が判断し、「噛んで」と指令を出しているように思う。無意識のうちに終わらせようとしているのだろう。

 さらに、「噛むこと」自体に快感を覚える人も多いはずだ。咀嚼には、ストレス解消の効果があり、無意識に「ガリッ」とすることで気分がスッキリしているものと思われる。何かに集中しているときやフラストレーションを感じているときほど、ついつい噛みたくなるのはそのせいかもしれない。

 そしてもう一つ、飴をなめている時間は長く感じることも理由のひとつだ。スマホの読み込みが遅いと「早く…!」と感じるように、なかなか小さくならない飴に対し、「まだか」と焦りを感じる。特に、せっかちの傾向が強かったり、効率重視の人ほど、その感覚は強いかもしれない。

 こうして考えてみると、飴を噛んでしまうのは単なるクセではなく、脳や性格の影響が大きいのかもしれない。

 あなたは 飴を最後までなめる派だろうか。それとも、つい噛んでしまう派か。


途中で噛みたくなるのを我慢する方法

 では、飴を最後までなめたいのに、つい噛んでしまう人はどうすればいいのか。いくつかの対策を試してみるのも面白い。

 たとえば、「ガムと一緒作戦」。飴をなめつつガムを噛むことで、咀嚼欲をガムに向ける方法だ。ガムを噛んでいれば、飴を「ガリッ」といきたくなる衝動を抑えられるかもしれない。ただし、口の中が忙しくなるデメリットもあるため、試す際は注意が必要だ。特に、口内炎が気になる人は厳重注意である。

 もうひとつは、「味変作戦」。飴の味に飽きて噛みたくなるのなら、途中で味を変えてしまえばいい。ミント系など異なるフレーバーの飴を持ち歩き、途中でチェンジすると新鮮な気持ちを維持できる。新しい飴を探す楽しみも増え、一石二鳥かもしれない。

 そして、最もシンプルなのが「我慢作戦」だ。飴を最後までなめきることを「忍耐力を鍛える試練」と考えてみる。そう意識するだけで意外に噛まずにいられることもある。ただし、飴ひとつで忍耐力を試していることに気づくと、なんとも言えぬむなしさが押し寄せてくるリスクはある。

 どの方法が効果的かは人それぞれだが、ほんのすこし工夫するだけで「最後までなめる派」に近づけるかもしれない。さて、あなたはどの作戦を試してみる?


結論:噛んじゃってもいいじゃない

 飴を最後までなめられないからせっかちなのではなく、むしろ、高い瞬発力と決断の早さ、高効率での行動が得意ともいえる。物は言いようである。

 そのため、飴を噛むことを過剰に気にする必要はない。

 ただ、たまには「じっくり楽しむ時間」を設けるのも面白い。試しに「今日は飴を最後までなめるチャレンジ」を実行すると、意外な発見があるかもしれない。などと言いながら、当ページ執筆中も、筆者は「ガリッ」としてしまった。


おまけ:あなたはどっち派?

🔹 「最後までなめる派」
 ✅ じっくり楽しみたい
 ✅ 長期的な満足を重視
 ✅ 一度決めたことは最後までやるタイプ

🔹 「途中で噛む派」
 ✅ すぐに結果を求める
 ✅ 決断が早い
 ✅ 効率重視

どちらにもそれぞれ強みはある。さあ、あなたはどちら派だろうか。

味覚の進化:年齢を重ねるごとに変わる食の楽しみ方

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味覚、歳と共に変わる?バーミヤンで感じた“違和感”

 先日、久しぶりにチャイニーズレストランの「バーミヤン(公式サイト)」を訪れた。ふだん自宅で食事を摂ることの多い筆者にとって、たまの外食はちょっとした楽しみだ。しかし、メニューの変更やサイズ(容量)縮小、味がより濃くなるなど、記憶とのギャップによりすこし寂しい気持ちになった。

 特に、味の濃さ。食後すぐから喉が渇いてる感じがする。おかしい…以前はこんなことなかったよなぁと。

 しかし、もしかするとこの現象、加齢による味覚の変化が影響しているのかもしれない。年齢を重ねると味覚が変わると言うが、実際のところどうなのか。


歳を重ねると、味覚はどう変わる?

 加齢による味覚の変化について、意外にも科学的に説明がつくようだ。人は年齢を重ねることにより、舌にある「味蕾みらい」が減少したり、感度が低下するという。そのため、同じ味でも「薄い」と感じる、または「濃い」と感じることが増える。これが、バーミヤンで感じた「濃い味」という感覚に関係しているのかもしれない。

 また、加齢に伴い嗜好も変わることがある。たとえば、以前は気にならなかった塩分や甘味に敏感になる。これは、体がその変化を反映しやすくなり、必要以上に濃い味や甘いものを求めなくなることで起こる。たしかに、若い頃は今より「濃い味が好き」だと感じていたように思うが、近頃は素材そのものの味で十分だと感じることも多い。


飲み物も?味覚の変化が引き起こすもの

 もうひとつ気になるのが「喉の渇き」。バーミヤンでの食事により、特に、水分を欲した。これもまた、加齢による変化が関係しているのかもしれない。味覚の変化は食後に「口の中がしょっぱく感じる」とか「喉が渇く」といった感覚を誘発する。

 10代と比較し、それだけ体が反応している証拠であり、食べ物や飲み物の選び方にも影響する。


美味しく感じるものは何だろう

――とはいえ、味覚の変化がすべて悪いわけではない。むしろ、良い面もある。たとえば、以前は辛いものが苦手だった場合でも、後に低刺激を感じる程度で楽しめるようになるケースなどだ。そういった小さな発見は、食事をより楽しませてくれる。

 10代の頃には好まなかった野菜や和食も、年々美味しいと感じるようになっている。ちょっとした酸味や苦味が、今ではとても心地よい。これらはきっと、味覚が成熟した証拠なのだろう。


味覚の変化に対応するコツ

 味覚の変化にどう対応するか。この課題は年齢を重ねると自然に浮かぶものだが、頻出だからこそ対処法をたくさんの人たちが紹介している。ここでも、味覚の変化にうまく対応するコツをいくつか紹介したい。

1. 自分の新しい好みを受け入れる

 最も大切なのは、あなたの味覚の変化を受け入れること。過去に好きだった料理が濃い、反対に、関心のなかった食材が美味しく感じることもあるだろう。このような変化を否定的にとらえるのではなく、新たな好みを楽しむ気持ちを大切にしよう。あなたの身体と味覚が変化するのは自然なこと。それを楽しめるだけの心の余裕を持ってほしい。

2. 食材や調味料を工夫する

 味が濃く感じるときには、食材や調味料で調整すると効果的だ。たとえば、塩分が気になるのなら塩味のあるものを控え、代わりに、ハーブやスパイスで風味を加えると、味わいが深まる。また、酸味や苦味をうまく取り入れることで、味のバランスを整えることができ、濃い印象を和らげることができる。

 反対に、薄味が物足りないと感じる場合、風味を引き立てる食材や調味料を使うと良いだろう。たとえば、レモンやお酢、バルサミコ酢などの酸味を加えると、味が引き締まり、薄味でも満足感を得やすくなる。また、ハーブやスパイス(バジル、ローズマリー、ガーリック、|黒胡椒《ブラックペッパー》など)を活用することで、味わいに奥行きが出る。

 野菜や魚、豆腐など素材そのものの風味を楽しむことを念頭に、素材や切り方を工夫するのも一つの手だ。食材の味がしっかり出る調理法として、「蒸す」「焼く」「煮る」を選ぶと、薄味でも満足感を得られやすい。特に、旬の食材を使うと自然な甘みや旨味が引き立つのでお勧めだ。

3. 軽い味付けの料理を選ぶ

 加齢とともに、刺激のある味付けが苦手になることもある。その場合は、控えめで軽い味付けを心がけよう。たとえば、煮込み料理や和食のおかずなど、素材の味を引き立てる料理は、重く感じることなく楽しむことができる。ほどよい酸味を効かせたサラダやスープを取り入れることで、食材本来の味を楽しみながら、無理なく味覚の変化に適応できる。

4. 少量でも満足感を得る

 少量でも満足感を得られる食事には、たんぱく質が欠かせない。たんぱく質は満腹感を持続させるために重要な栄養素で、鶏胸肉や魚、卵、納豆などに多く含まれる。食事のはじめにたんぱく質を摂ると、満腹中枢を刺激し、全体的に食欲を抑える効果も期待できる。

 次に、食物繊維を豊富に含んだ食材を選ぶことも重要だ。食物繊維は消化に時間がかかり、腹持ちを良くしてくれる。特に、野菜や海藻、きのこ、豆類などは食物繊維が豊富で、少量でも満腹感が得られる。サラダやスープ、煮物に取り入れると、食事量を控えても満足感を感じることができるだろう。ただし、胃腸が弱い人は消化不良に注意が必要である。

 さらに、良質な脂肪を適量摂るのも有効だ。脂肪はゆっくりと消化され、満腹感を持続させてくれる。アボカドやナッツ、オリーブオイル、魚の脂肪(サーモンやサバ)など、ヘルシーな脂肪を少量取り入れると、満足感を高めることができる。

 また、食べごたえのある食材を選ぶことも大切にしたい。噛みごたえのある食材は満腹中枢を刺激し、少量で満足感を得やすくなる。具体的には、根菜類やキャベツ、きのこ、こんにゃくなどはしっかり噛むことができ、満足感が増す。食事の際に噛む回数が増えると、脳が満腹を感じるタイミングが早まり、食べ過ぎ防止に役立つ。

 このように、少量でも満足感を得るには、食材選びや調理法に工夫を加えることが重要だ。たんぱく質や食物繊維、良質な脂肪を適切に摂取し、噛みごたえのある食材を使って、少ない量でも満足できる食事を実現しよう。


新しい味に挑戦しよう!

 味覚の変化に気づくと、すこし寂しく感じることもあるかもしれない。けれど、その変化こそが自分の心身が進化している証拠なのだと思う。若い頃に気づかなかった味わいや、昔より美味しいと感じる料理が増えてきた。だからこそ、これからも新たな食べ物や飲み物に挑戦し、味覚の変化を楽しんでいけたらいい。

 加齢に伴う味覚の変化は自然なことだ。それが美味しさや楽しさの再発見につながるのなら、むしろ喜ばしい。今後さらに自分の身体の声に耳を傾け、味わい深い食事を楽しんでいただけたらと思う。

資格取得で人生変わる?40代からの“時間とお金”をムダにしない勉強戦略

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資格を取るだけでは人生は変わらない理由

 資格を取得することは、確かに、新たなキャリアの扉を開くきっかけになる。しかし、それ自体が即座に市場価値を高めるわけではない。資格は、あくまで「土台」に過ぎない。実際、資格を持っているだけでは、企業や市場におけるあなたの価値は限られてしまう。そう。資格=市場価値ではない

資格+スキル+実績=市場価値

 あなたの市場価値を上げるには、資格だけでなく、それを活用するスキルと実績が不可欠だ。たとえば、資格を取っただけで具体的な仕事のスキルがなければ、実際にその資格を活かし、どう成果を出すのか示すことができない。この点、実務経験を積むことで、その資格がどれだけ有効かを証明することとなり、市場での高評価に繋がる。

 では、実績を積むためにはどうすればいいのか。

 答えは簡単だ。取得した資格を活かせる場に積極的に関わり、常に新しいスキルを習得し続ければいい。資格取得はスタートラインに過ぎない。しかし、その後の努力次第では大きな違いが生まれるのが現実である。
 「資格を取るだけで人生が変わる」と思っている人が意外に多いが、実際のところ、資格を持っただけで大きな変化は起きない。


40代にとって本当に役立つ資格の見極め方

 40代。正直に言えば、何かをはじめるには遅いと感じることがある。しかし、40代こそ資格取得には有利なタイミングとも考えられる。なぜなら、20代、30代に比べると社会経験や仕事に関する知識・ノウハウを持っており、取得した資格をすぐに活かせるチャンスに恵まれている。
 ここで重要なのは、「いまの自分の状態」に合う資格を選ぶことだ。

「資格を取れば稼げる」はウソ?市場価値のある資格とは

 資格を取っただけで、「はい、これで稼げます」とはいかない。稼げるかどうかはその資格をどれだけ活かせるかにかかっている。市場価値のある資格とは、単に持っているだけでなく、使い道が多く、より効果が大きなものを指す。
 たとえば、資格を取った後の実務経験や、積み上げたスキルでその価値は大きく変動する。ここでの評価基準は、単に、資格の有無だけではない。


キャリアタイプ別!おすすめ資格

1. 会社員のまま年収を上げたい人向け

 会社員として働きながら、今より年収を上げたい人には、中小企業診断士や日商簿記がオススメだ。

 中小企業診断士は、社内評価を高め、キャリアの選択肢を増やすのに役立つ。経営・経済・財務・マーケティングなど、ビジネスの全体像を理解できる資格で、組織内で昇進につながりやすい。特に、「経営視点を持って動ける人材」は管理職候補として評価されることが多く、年収アップの可能性が高まる。

中小企業診断士が評価されやすい理由👇

  • 経営者目線で社内改善ができる → 「業務効率化」「コスト削減」「売上向上」につながる提案で評価が上がる
  • 管理職・経営企画・コンサル部門へのキャリアパスが広がる
  • 独立の道もある → 会社員として経験を積んだ後、独立してコンサルタントとして稼ぐことも可能

 資格を取っただけで給料が上がるわけではなく、診断士の知識を活用し成果を出すことで、昇給やキャリアアップにつなげられるのが強みだ。


 日商簿記は、財務・経理の知識を身につけることができる資格で、経理職に限らず、営業・総務・管理職などあらゆる職種で評価される。

日商簿記が年収アップに有利な理由👇

  • 財務状況を理解できると、経営判断に関わる仕事ができる → 会社のお金の流れを理解し、「利益を出す戦略」を立てられる人材は評価が高い
  • 財務・財務部門でのキャリアアップが可能 → 企業の中核をなす財務部門は、専門知識をもつ人材不足のため、評価されやすい
  • 営業職でも「数字に強い人材」は重宝される → 取引先の決算書が読めると交渉力が上がり、高単価の案件を獲得しやすくなる

 特に、日商簿記2級以上を取得することで、経理職や管理職候補としてのキャリアが広がり、転職市場でも有利になる。


2. 副業をしたい人向け

 副業を始めたいけれど、どんな資格を取ればいいかで迷っている人には、Webライター系の資格や|ファイナンシャルプランナー《FP》がオススメ。

 現在、Web上のコンテンツ制作はますます重要視されている。一億人総発信時代ともいわれ、企業や個人にかかわらず情報発信の機会は増え、特に、専門性の高いライティングスキルや、マーケティングと連携したライティングスキルの需要は引き続き高まるだろう。

SEO対策ができるライターは強い

 企業が自社サイトやブログを運営する際、Google検索で上位に表示されるには、SEOを意識したコンテンツが不可欠である。そのため、SEOライティングを含む資格を持つことで、無資格のライターと比べ、「Webマーケティング寄りのライター」として高単価案件を狙いやすくなる。

専門分野に強いライターの需要

 AIが台頭しているとはいえ、医療・法律・金融・不動産など、専門的な知識が求められる分野では、|人間《ひと》の需要はまだ高い。特に、「一次情報(実体験を伴う記事)」や「専門家監修」の記事が求められることから、こうした分野に特化したライターがAIに置き換えられるとは考えにくい。

自分の知識を活かして副収入を得る

 資格を取ることで、自分が得意な分野を活かした執筆が可能となる。たとえば、FPは金融メディア、医療系資格は健康関連などの形で、特定ジャンルに強いライターとしての地位を確立しやすくなる。

 総合的に見て、ライティングは場所を選ばず、副業として始めやすいことも魅力である。スキルを磨くことで本業以上に稼ぐことも可能なため、検討の余地はあるだろう。


 FPの魅力は、副業でも収益化しやすいことだ。お金に関わる知識を持つと、個人や企業のアドバイザーとして活躍でき、副業として成立しやすい。

お金の知識は一生モノで、需要高

 資産形成や副業、投資、節税、年金など、FP試験突破に必要なこれらの知識は、老若男女問わず求められているスキルでもある。特に、40代以降において、「老後資金が不安」「投資を始めたい」「税金対策を知りたい」といった声も増え、FPの知識を活かした相談対応が考えられる。

ブログ・YouTube・SNSを活用して収益化しやすい

 FP資格を持っていると、ブログやYouTubeでお金の知識を発信し、アフィリエイトやコンサルティングによる収益化の道もある。「〇〇証券の口座開設」「おすすめの積立NISA」など、お金に関わるコンテンツは広告単価が高く、ライティングスキルと組み合わせることでより副収入を得やすくなる。

副業コンサル・相談業務にもつなげられる

 FPとして、個人相談や会社員向けのマネーセミナーの開催、企業の福利厚生プランのアドバイザーなど、収入源を増やす手段が豊富だ。特に、SNSで情報発信を続けることで信頼を得ることができれば、副業の依頼が自然と舞い込むようになるだろう。


3. 独立を考えている人向け

独立を目指す人には、社労士や行政書士などの士業資格がピッタリだ。
いずれも企業や個人事業主を相手に専門的なサポートを提供する仕事で、資格を活かして事務所を構え、自由に働く道が開ける。

社労士(社会保険労務士):企業の労務管理を支える専門家

 社労士(社会保険労務士)は、企業の労務管理や社会保険手続きを専門とする国家資格である。特に、人事・労務の知識が求められ、企業にとって欠かせない存在になりつつある。

企業の労務リスク管理の需要が高い

 近年の働き方改革や労務トラブル、未払い残業問題など、これまで以上に適切な労務管理が求められる。そのため、社労士に相談する企業が増えており、独立後の案件獲得経路を考えやすい。

ストック型ビジネスができる(顧問契約)

 社労士は、企業との顧問契約を通し、毎月の労務管理や手続きを代行することで安定した収益を確保できる可能性がある。単発の仕事に限らず、継続収入が見込めるのは大きな強みだ。

個人向けにも需要あり

 社労士は、年金相談や助成金の申請、働き方のアドバイスなど、企業だけでなく個人向けにも業務の幅を広げることができる。特に、副業やフリーランスが増えている昨今において、個人向けの社労士サービスも伸びている。


 行政書士は、官公庁に提出する書類作成や手続き代行を得意とする国家資格である。特に、許認可業務に強いため、企業や個人事業主にとって頼もしい存在だ。

会社設立・許認可の手続き需要が安定

 起業ブームや副業の解禁により、法人を設立する人が増加傾向にある。その際、必要な書類の作成や許認可の取得に関わる手続きをサポートする仕事は、今後も安定的な需要が見込まれる。

扱う業務の幅が広く、独立後に専門分野を選べる

 たとえば、「外国人のビザ申請」「遺言・相続手続き」など、得意な分野を持つと他の行政書士との差別化が容易となる。

自由な働き方がしやすい

 行政書士業務の多くは、PCとインターネット環境が整っていれば行うことができ、開業コスト・運営コストともに比較的抑えられ、在宅での業務も可能だ。そのため、自分のペースで働けるのも魅力だといえる。


 このように、あなたが望むキャリアにより、役立つ資格は全く異なる。副業を始めたいが、今の自分がどの資格を選べばいいのかで迷うときは、希望する働き方から逆算し、必要資格を見極めるといいだろう。


時間・お金をムダにしない資格学習法

 資格学習で大切なことは、時間や費用を無駄にせず、いかに効率よく学べる方法を選べるかだ。たとえば、出題範囲を一気に網羅するのは無謀だといえる。なぜなら、時間がかかるうえにモチベーションの維持が困難だからだ。この点、優先順位をつけ、段階的な学習がお勧め。

計画的な学習を

 資格学習の進捗管理には、月、週単位の目標設定が有効である。計画の策定により無駄な労力を削減し、集中力を高められる。

反復学習がおすすめ

 資格学習に対応するには、1度なぞっただけでは不十分。暗記ばかり意識するのではなく、短期で高回転の反復学習を行い、思い出す能力を養ってほしい。


挫折しない環境づくり

 資格学習で挫折する人の多くは、モチベーションの維持が下手だ。この点について、学習する環境を整え、維持を可能にする方法が考えられる。

学習場所の工夫

 集中力をあげるには、学習場所を意識すると良い。自宅やカフェ、図書館など、あなたが落ち着き、集中しやすい場所を知ろう。

誘惑の徹底排除

 SNSやテレビ、漫画、LINEなどの誘惑から逃れるため、集中できる環境を意図的につくる。学習時にはスマホ等のデバイスを別室で管理する、書斎に不要なものを置かないなど、意思に頼るのではなく、強制的に学習するしかない空間をつくるのが近道である。


仕事・家事と両立するための時間管理術

 40代の多くは、仕事に家事、さらにプライベートも忙しく、学習時間の確保が難しいようだ。しかし、|時間管理《タイムマネジメント》さえうまくできれば、効率よく学習することが可能である。

隙間時間の活用

 通勤時間やランチタイムなど、短時間でも積極的に活用しよう。より賢く活用するには、資格関連のスマホアプリや音声教材を導入する方法が有効だ。

優先順位をつける

 タスクが多いときほど優先順位をつけ、集中する時間を確保しよう。「時間があれば」と考えるより、あらかじめ学習時間をスケジューリングすることで、他とのバランスがとりやすい。


「毎日やる」では続かない。成功者の学習ルールとは

 資格学習を続けるには、毎日やるでは続かない。なぜなら、仕事や家事で疲れる日もあるだろうし、忙しい毎日に追われ、緊急度の低い資格学習は後回しになることも多いものだ。そこで、成功者が実践する学習ルールを紹介したい。

「毎日やる」を「週〇回やる」に

 理想は、毎日休むことなく定刻に学習することだが、現実には困難を極める。そのため、「週〇回は必ず学習する」という形にし、柔軟に進めるのがお勧め。

目標は刻む

 学習内容や時間設定に無理がある場合、簡単に挫折するのが人間である。この点、「1日30分」や「1日〇問」というように、目標を細かく分けて設定することで達成感を得やすく、成功体験としてモチベーションアップにつなげやすくなる。


独学?スクール?コスパの良い学習法の選び方

 資格学習は、独学とオンラインや通学などのスクールとに大別されるが、それぞれにメリット・デメリットが存在する。どちらが良い悪いの話ではなく、予算や希望の学習スタイルにより最善の選択をしてほしい。

独学の場合

 独学最大のメリットは、自分のペースで学べることだ。一方で、教材選びや学習計画に迷う可能性があるため、前もって計画を策定しておくと安心である。費用が低く抑えられるのもポイントだが、とにかくトライ&エラーとなることから、総合的に見ると高くなる可能性もある。

スクールの場合

 スクールの場合、カリキュラムやサポート体制が充実しているところが多く、効率よく体系的に学ぶことができる一方で、費用や時間が固定され、融通がきかないデメリットがある。自己管理が苦手な人やモチベーションの維持が困難な場合、学習環境を整えられない事情がある場合、特にお勧め。

 コスパを考える場合、自己管理が得意なら独学も十分に有効だろう。しかし、わからない部分が多く、計画の策定やモチベーション維持への不安が大きい場合、結果的にスクールの方が効率よく進められる可能性が高い。


 このように、資格学習の成功には、計画的な学習と環境の整備、モチベーションを維持する方法を見つける必要がある。多忙な日常にあっても工夫次第で学習時間は確保できる。はじめは無謀に思えても、コツコツ積み重ね、適宜修正を加えながらやっていこう。


資格取得後のキャリア戦略

 資格を取った後、あなたがどう動くかにより、その先のキャリアは大きく変わる。最も重要なことは、資格の取得を「スタートライン」と捉え、その後の実務経験やスキルを積むこと。資格を持っているだけで仕事が増えるわけではないし、実績がなければ持っている意味そのものが薄れてしまう。

 キャリア戦略として、以下のステップを意識してほしい。

1.実務経験を積む

 資格取得後にやるべきことは、実務経験を積むことだ。特に、資格に関わる分野での実務を行う必要がある。たとえば、日商簿記試験に合格した場合、経理業務を経験しなくては資格の信頼性を高めることはできない。

2.実績を積む

 積極的に資格を活かせる仕事を探し、実績を作ろう。実勢を積むことで資格への評価も向上し、転職や昇進に際し、大きなアドバンテージとなる。

3.ネットワーキング

 資格の取得後において、同じ分野で活躍する人と交流を深めよう。業界内にネットワークを築くことにより、新たなチャンスや情報にアクセスできるようになる。


取った資格を「生かせる人」と「ムダにする人」の違い

 資格を取っただけで、人生が変わることはない。むしろ、資格を取ったのに何も変わらなかったと嘆く人が多い。

 では、資格を生かせる人と無駄にする人との違いは何なのか。


1. 目的は明確か

生かせる人 → 「資格を何に使うか」が決まっている

  •  「この資格を取ったら、転職活動でアピールしよう」
  •  「独立したいから、この資格を使って仕事を獲得する」
  •  「今の仕事で評価を上げるために、資格を武器にする」

 資格を生かせる人の場合、遅くとも資格を取る時点において、「この資格をどう使うか」を具体的に考えている。

ムダにする人 → なんとなく取って満足する

  •  「とりあえず資格を取れば、なんとかなるでしょ」
  •  「資格を取ったら転職できるはず!」
  •  「勉強したから、あとはいい仕事が来るのを待とう」

 資格を無駄にする人は、資格の取得自体が目的となっており、その後に行動することはなく、何ら変化が起きることはない。


2. 資格+〇〇があるか

生かせる人 → 「資格+スキル+実績」を意識している

 繰り返すが、資格の取得はあくまでスタートラインである。その資格で稼ぐには、「資格+実務経験」や「資格+スキル」など、何か+となるものが存在する人の方が圧倒的優位である。

 たとえば、FPの場合は「お金の知識+資産運用の経験」を発信することで信頼の獲得、Webライターの場合、「資格+ポートフォリオ作成」で実績を積む、社労士の場合、企業の労務相談に積極的にかかわり、やはり実績を積む方法が考えられる。
 資格を持っているだけで満足するのではなく、+α の強みを作り、のばすことができる人こそ、資格を最大限に活用できる。

ムダにする人 → 資格だけで評価されると思っている

  •  「資格を取ったんだから、企業が採用してくれるはず」
  •  「資格があるんだから、仕事が勝手に来るはず」

 資格を無駄にする人は、取得した資格そのものが評価対象となり、自然に信頼を得られると思い込んでいるケースが非常に多い。しかし、実務経験やスキルのある同資格保有者と比較された場合、果たして、このような人が選ばれる可能性はどれほどだろうか。おそらく、ゼロに近いはずだ。
 このことから、資格だけでなく実務経験やスキルがなければ、市場価値は上がるどころか下がるリスクすら含んでいることを肝に銘じたい。


3. 資格を活かすために「行動」しているか

生かせる人 → 資格を活かすための行動を起こす

  • 実務経験を積む(副業、ボランティアでもOK)
  • SNSブログで発信する(「◯◯資格の勉強中」→「◯◯の仕事をしています」へ)
  • 転職・独立に向けた営業をする(人脈を作る、ポートフォリオを見せる)

 資格を生かせる人は、どうやってその資格を武器にするかを意識し、実際に行動している。

ムダにする人 → 何もせず「待機」状態

  •  資格を取っただけで何もせず、チャンスを待っている
  •  転職サイトに登録しただけで、自分から動かない
  •  仕事を選びすぎて、何も経験が積めない

 資格を無駄にする人は、どのような資格であっても行動に移さない。資格は使わなければ価値を発揮できず、宝の持ち腐れとなりかねない。


資格を活かすために今すぐやるべきこと(実務経験、SNS活用)

 資格を取った後、すぐにでも始められる具体的なステップとして、実務経験を積むこと、SNSを活用した専門性のアピールなどが挙げられる。

1.実務経験を積む

 資格を取得しただけで市場価値は上がらない。そのため、仕事でその資格を使う場面を見つける、またはフリーランスとして実績を積むことも方法の一つだ。また、ボランティアやインターンシップ等で実務経験を得られる場合もあるので、自分の脳内だけで終わらせないようにしよう。

2.SNSを活用した専門性のアピール

 資格を取得した後、SNS等を介して専門性をアピールすると効果的だ。たとえば、XInstagram、Facebook等で資格に関する情報をシェアする、または自分がどのように資格を活かしているかを発信すると、同じ分野で働く人たちの目に止まりやすく、横のつながりを持つことができたり、仕事の依頼が届く可能性がある。

 これらのアクションを通じ、資格の価値を最大化し、次のステップへと進む足掛かりを作ろう。


 資格を取った後、あなたがどう行動するかでキャリアの成功は大きく左右される。資格取得は単なるスタートに過ぎず、活用法が最重要であることを忘れないよう行動しよう。