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当ページでは、オーダースーツと既製スーツの違い、それぞれのメリット・注意点、筆者が実際にオーダースーツを注文し、着用してみた感想をご紹介します。
筆者プロフィール
オーダースーツとは
オーダースーツとは、サイズ、デザイン、シルエット等につき、購入者が個別にオーダーすることができるスーツをいいます。
注文を受けてから制作に取りかかるため、注文から納品まで時間はかかりますが、既製品にない自分だけの一着を手に入れることができます。
オーダースーツの種類
オーダースーツには、(1)フルオーダー、(2)イージーオーダー、(3)パターンオーダーの3種類があります。
(1)フルオーダーの場合、型紙を1から作成するため、非常に手間がかかる一方で、細かな部分までこだわることができるため、満足のいく仕上がりが期待できます。
(2)イージーオーダーの場合、既存の型紙を調整して作成するため、フルオーダーに比べ価格はお値打ちです。
(3)パターンオーダーの場合、サンプルから調整するため、他の2種類と比べてコストはかなり抑えられますが、調整できる幅が狭い点には注意が必要です。
既製品のメリットと注意点
既製のスーツについて、メリットと注意点をご紹介します。
既製スーツのメリット
- 購入から納期までの期間が短い(即日購入可)
- 価格がお値打ち
既製スーツの注意点
- サイズ・デザイン・カラーに制約がある
- 縫製等がチープ
オーダースーツのメリットと注意点
オーダースーツのメリットと注意点は次の通りです。
オーダースーツのメリット
- 自分の体型・好みに合わせられる
- 1度型紙を作ると2着目から採寸不要
- 他者に与える印象が良くなる
オーダースーツの注意点
- 価格が高額になる
- 体型が変わると着られなくなる可能性がある
- 注文から納品までに時間がかかる
筆者、オーダースーツレビュー
ここからは筆者のオーダースーツ購入と、実際に着用して感じたことをご紹介します。
早速ですが、筆者のオーダースーツからご覧下さい。
「SCABAL」というブランドの生地で制作したスリーピース(ジャケット、ベスト、パンツで1セット)です。
SCABALとは
SCABALは、1983年にベルギーのブリュッセルで設立された世界最大規模のマーチャントです。
マーチャントは「毛織商社」のことで、生地を企画し、別会社である織元に生産を委託する形態の会社をいい、織元である「ミル」が販売する生地と比較すると値が張ります。
しかし、SCABALの品質管理は世界最高水準で、ハリウッド映画「007」「タイタニック」「ウルフ・ウォール・ストリート」、第42代アメリカ合衆国大統領であるウィエイアム・ジェファー・クリントンをはじめ、政界の重鎮にも愛用されるブランドです。
注文から納品まで
筆者の場合、注文から納品までの期間は約2か月でした。
採寸は1度、所要時間1時間強。隅々まで採寸してもらい、最終的には凄まじい本数の針が刺されていました…。
どこを絞り、どこを広く持たせるか等の基準に、身体のサイズだけでなく姿勢や希望を反映してくれました。
気になるお値段
筆者がオーダーしたスリーピースのお値段は、約430,000円。
しみ・汚れ防止のため、オプションでコーティングもお願いし、合計金額484,000円でした。
同じSCABALの生地を使った場合でも、店舗により価格は異なりますので参考までに。
納品10日で損傷
9月の納品から約10日、事故によりパンツを損傷。
筆者自身も数針縫うケガを負いましたが、ようやく迎えた可愛いパンツの損傷に落ち込みました。
幸い、納品時にいただいた当て布による修理が可能ということでお願いし、修理費は約60,000円(1から仕立て直した場合、約16万円の見積金額でした…)。
視覚的・金銭的にも大打撃となったものの、1か月半をかけ戻ったパンツはとてもキレイな仕上がりでした。
実際に着用した感想
これまで既製スーツしか着用してこなかった筆者が、納品から4か月間、ほぼ毎日オーダースーツを着た率直な感想は「疲れる」です。
自分にぴったりなサイズに出会えたことのない筆者。丈を合わせれば幅が大きすぎ、幅を合わせれば寸足らず…と、必ずどこかに過不足が生じるのが常でした。
いっぽう、オーダースーツの場合、一切の”遊び”を許さないmm単位での採寸・調整が行われています。
採寸は直立状態で行われたこと、制作会社が「ボディラインを綺麗に見せる」をモットーとしていることから、しゃがむ、身体をねじる等の動作を行うと、必ずどこかが突っ張り、「また損傷してしまうのでは…」との不安に駆られる瞬間があります。
まったく伸縮しないわけではありませんが、圧迫感が…。
オーダースーツならではのフィット感を保つには、必然的に体型維持を意識する必要がある点はメリットかもしれません。
維持管理についても、シワにならないようハンガーにかける、脱いだ後はブラッシングを施し、風を通す等のメンテナンスを日常的に行うようになりました。
はじめは、慣れない高級品に怯えながら行っていた動作ですが、今では日課となり、図らずも「ていねいな暮らし」に近づけたような気はします。
これがメリットかどうかはわからないけど、既製スーツよりも愛着をもって接していることは間違いありません。
所作に気を遣うことで、お会いする人に好印象を持ってもらうことができるだけでなく、私自身を覚えてもらえる材料の1つとしても機能しているように思います。
髪の毛と合わせた配色を選んだことで、印象に残りやすいみたいです。
普段使いするには高価な生地を選んでしまった気もしますが、「一流」を体感することで自分の未熟さを痛感した一方で、気づかぬうちに諦めていた「自分に合うサイズ」が叶った喜びに幸福感を抱きました。
お陰で、とうの昔に捨てていた洋服へのこだわりを、ほんの少し取り戻しました。総合的に見て「大満足」です。
オーダースーツと既製品の違い、私のオーダースーツができるまでの話まとめ
当ページでは、オーダースーツと既製スーツの違い、それぞれのメリットと注意点、筆者のオーダースーツができるまでと実際に着用した感想をご紹介しました。