神奈川県藤沢市「紅波園(こうはえん)」の思い出【写真】

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神奈川県藤沢市にある「紅波園(こうはえん)」は、サボテン・多肉植物の老舗です。

特に有名なのは「緋牡丹(ひぼたん)」「緋牡丹錦(ひぼたんにしき)」という柱サボテンの上にまるっとしたサボテンのついた品種で、紅波園創業者の渡辺栄次さんが作出したものです。

渡辺さんの娘さんが継ぎ、営業されていましたが、2018年に亡くなられたとのこと。

当ページでは、筆者が2014年9月に訪れたときの様子をお送りします。

筆者プロフィール

榊原 沙奈さかきばら さな(90′)
やぎ座のO型。
榊原行政書士事務所 代表を務めるかたわら、日常の疑問・悩みに効く情報を発信しています。趣味は、写真を撮ること、神社巡り。

紅波園(こうはえん)

紅波園は、神奈川県藤沢市白旗にあるサボテン・多肉植物専門店です。

多肉植物にはまった10数年前、西武池袋本店にある鶴仙園(かくせんえん)を訪れました。

インターネットで「鶴仙園はすごい」の声を多数見かけたことがきっかけでした。

このとき、お店の人から何処から来たのか訪ねられ、神奈川だと告げたところ、鶴仙園に卸している多肉屋がうちの近所にあるとのこと。

灯台下暗しとはこのことですね。ひっくり返りそうなほど驚きました。

ちなみに、西武池袋店の鶴仙園さんには、稀少種はもちろん、状態のいい鉢がたくさんありました。

紅波園の様子

そんなに近所にあるなんて!と、居ても立ってもいられなくなった私は、さっそく次の休日に訪れました。

※来訪日は2014年9月で、当ページ掲載写真もこのときに撮影したものです。

初めてのサボテン・ハオルチア

私が多肉植物にハマったのは、2014年7月末のこと。

グラプトペタルム属というオーソドックスな剛健種や、エケベリア属というタフ度に個体差のある品種ばかり見ていました。

そのため、紅波園のサボテン・多肉植物はまさに異世界…!

到着後すぐ目にしたのは、行き倒れのサボテン▽

サボテンってこんなに根っこが短いの!?そもそも、抜いたまま放置していて大丈夫なの…?

ただ1つの光景を見ただけで、疑問がやまぬ場所。それが紅波園です。

敷地に入り、ご自宅のインターホンを鳴らすと、すぐに奥から女性が出てきました。

彼女と共に離れのような小屋にお邪魔しました。園主の渡辺さんでした。

一緒に写真を撮ってくださいました

どうぞ、どうぞとお茶を淹れ、お菓子までご馳走になり、色々なお話をうかがいました。

沢山のアルバムや住所録

昭和10年度に出版された月刊誌に掲載された紅波園のカタログまで拝見しました。

所々、土汚れや日焼けの跡があるものの、破れや滲みなどはありません。

渡辺さんのお話で特に印象的だったのが、

多肉好きは遺伝子よ

というもの。

創業者だったお父様の跡を継がれた彼女には、沢山の苦労があったのではないかと推察します。

しかし、お父様のことを話す彼女の表情は、やわらかく、とても楽しそうでした。

素人目にもわかる天国

ひとしきりお喋りを楽しんだ後は、ハウスにお邪魔しました。

「気になる鉢があれば持って来てね。」との事だったので、撮影の許可をいただき、うろうろと見学です。

ハオルチアをほぼ初めて見た日に、花芽まで見られるなんて、いま振り返ってもラッキーだったと思います。

紅波園の鉢はランダムで、統一感がありません。

サボテンや多肉植物を育てたことのある人ならわかるかと思いますが、この子たちをうまく育てるためには、土、水、日照、気温等に気を遣うことになります。

鉢の大きさが異なるということは、それぞれの管理が難しくなることを意味します。

鉢が大きければそれだけ土が入り、保水力が高くなります。反対に、小さければ土が入らず、保水力がありません。

サボテン・多肉植物は、基本的には水はけの良い環境を好むものの、辛め管理をし過ぎれば、当然のことながら枯れます。

それが、どうでしょう。

紅波園の子たちは皆、どこを見ても健康そのもの。むちむちぷりぷちで、顔色・ツヤとも再興です。

新聞紙の上に載せられているハオたち▽

サボテン・ハオルチア等々の他にも、コーデックスやユーフォルビア、リトープス等もいました。

コノフィツムという植物を知ったのも、紅波園のお陰です。

気になった鉢を渡辺さんのところに持っていくと、鉛筆で抜いて、空いた鉢に土と共に植えてくれるスタイルです。

名札が落ちてしまっているものも、その場で名札を書いて挿してくれます。

だから、この辺りの多肉ショップで渡辺さん直筆の名札を見かける事もありました。

それを見る度、「おばあちゃん元気かなぁ」と思っていた私です。

逆輸入

小屋の内外には、ハウス内の子たちとはちょっと異なる種類の鉢がありました。

こういう子たちも育てるんですか?と尋ねると、彼女は微笑みながら話してくれました。

「うちで苗を買っていくお客さん達が、自分の所で育てた苗を持って来てくれるのよ。」

この子たちは地植え

これを聞いた時には「育ち過ぎちゃって困った人なのかなぁ」と思っていたけれど、今なら彼らの気持ちもわかります。

苔のように見えるのもセダム属に分類される多肉植物

こんなにたくさんの植物を、みんな元気にのびのび育てられる渡辺さんだから、可愛い我が子をもらってほしいんですよね。

行こう、行こうと思いながら、全然行けないままでしたが、私は多肉植物を見る度に、彼女のことを思い出すのだと思います。

紅波園へのアクセス

次の通りです。

基本情報

住所:〒251-0051 神奈川県藤沢市白旗1丁目6-10
電話:0466-81-7975

最寄り駅

小田急江ノ島線 藤沢本町駅または善行駅

神奈川県藤沢市「紅波園」まとめ

先代が亡くなられた後、公式サイトは閉鎖されたようです。

現在も営業されているかどうかはわかりませんが、訪れる際は、あらかじめ確認されることをオススメします。

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平成弐年式、やぎ座のO型。 ふだんは行政書士事務所の代表、根暗をやっています。

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