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死亡退職金に相続税がかかる場合と注意点を解説

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当ページでは、死亡退職金等に相続税がかかる場合とかからない場合、注意点を解説します。

筆者プロフィール

榊原 沙奈さかきばら さな(90′)
榊原行政書士事務所 代表行政書士
やぎ座のO型。趣味は写真を撮ること、神社をめぐること。

死亡退職金とは

死亡退職金とは、従業員が死亡した場合、その配偶者等の遺族に支払われる退職金を指します。

死亡退職金は、原則、遺産分割協議の対象に含まないとされますが、退職給与規定等に退職し死亡退職金等の受取人が定められていない場合、遺産分割の対象となることもあるため、注意しましょう。

死亡退職金の種類

退職金は、次の3つに分けられます。

  1. 死亡退職金
  2. 死亡退職手当
  3. 死亡退職慰労金

いずれも、従業員の死亡に対し支払われるものですが、支払う側と名称が異なります。

ざっくりいうと、死亡退職金は一般の労働者、死亡退職手当は公務員、死亡退職慰労金は役員に支払われるものです。

上記の他、小規模企業共済の死亡共済金もありますが、この場合、内縁の妻でも受け取ることができます。

死亡退職金が相続財産に含まれる場合

死亡退職金が相続財産に含まれるのは、次の場合です。

  • 被相続人の死亡後3年以内に支給額が確定したもの
  • 生前に退職していて、被相続人の死亡後3年以内に支給額が確定したもの

「相続財産に含まれる」とは、遺産分割協議の対象となるかどうかに関わらず、相続税の課税対象となる場合があるということです。

死亡退職金が非課税の場合

次に該当する場合、死亡退職金が相続財産に含まれることはありません。

  • すべての相続人が取得した退職手当金等の合計額が非課税限度額以下の場合※

※相続人以外が取得した退職手当金等について、非課税の適用はありません。

非課税限度額は
「500万円×法定相続人の数」
にて算出します。

法定相続人に養子がいる場合、実子がいる場合は1人、実子がいない場合は2人まで法定相続人として算入することができます。

退職手当等の課税額計算

全ての相続人が受け取った退職手当金等の合計が非課税限度額を超える場合、超える部分、相続人以外が受け取った金額が相続税の課税対象となります。

相続税の課税対象となる退職手当金等の額=
相続人が受け取った金額-(非課税額)×相続人が受け取った金額/退職手当金等の合計額

死亡退職金の注意点

1.弔慰金

被相続人の死亡に対し、企業から死亡退職金等のほか、花輪代、弔慰金、埋葬費等が支払われることがあります。

原則、これらが相続税の課税対象となることはありませんが、下記に該当する部分は課税対象となります。

  1. 被相続人の雇用主等から受け取った弔慰金等の金銭等のうち、実質上、退職手当金等に該当すると認められる部分
  2. 1以外の部分について、次に掲げる金額を弔慰金等に該当するとし、これを超える金額を退職手当金等として相続税の対象とする
    (1)被相続人が業務上死亡した場合:死亡当時の普通給与の3年分に相当する額
    (2)被相続人が業務外で死亡した場合:死亡当時の普通給与の半年分に相当する額

2.指定された人以外が受け取る場合

企業が退職金の受取人を定めている場合、この規定と異なる相続人が取得すると、かかる税金の種別、税率が異なります。

例えば、規定上は配偶者が受け取るべきところを、配偶者と子が取得した場合。

配偶者は相続税の課税対象となりますが、子は、配偶者から「贈与を受けた」とみなされ、贈与税の課税対象となります。

例外的に、死亡退職金を「代償分割」した場合は相続税の課税対象となります。

相続税がかかる死亡退職金と注意点 まとめ

当ページでは、死亡退職金に相続税がかかる場合、かからない場合を解説しました。

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カテゴリー: 相続・相続税


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